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2013年08月06日

'13第27節VSカターレ富山・アフターインプレッション。

 前半を観ての感想は
○砂川は攻撃では良いところがあったが、守備がやはり…
○フェホはまだ合ってない。前半終了時で見切っても…

 ソ・ヨンドクのゴールは仕方ない。あれはボラの寄せがどうとか杉山だからとかいう話ではないスーパーゴールなので。それにしても荒田のゴールとかアウェイの試合ではすんごいゴールが出るよなぁ…。三上のシュートとか決定機はあったし悪くはなかったけど、足下に入るのはウッチーの時の方が多くフェホがいる意味があんまり無かったような。足下に入ったらドリブル突破というのはもともとのフェホのプレースタイルなのかな?前俊と違って簡単に倒れないのでそれなりに脅威にはなってたけど。そして、カズゥのプレイエリアが全体的に低くなっていたのも気になった。長いパスが出せるので問題がないといえばないのだが…。

 ただ、20~21分にセルフジャッジで追っかけるのをやめた砂川にはカチンと来た。
 アピールする暇あるなら笛が鳴るまで食らいつけ!ボラであの守備はダメである。

 交代カードの切り方としては
○(出来れば後半頭から)フェホOUT前俊IN
○体力的に持ちそうにない砂川はそのまま宮澤と交代、SBの上がりを増やしたい

 俺監督目線ではこれが一番いいかなと予想。高さが売りのはずのフェホが高さで勝ててない。時間経過と共に合うのを待つ手もあるけど1点ビハインドだしスパッと代えた方がメリットは大きいのでは?と思ったんだけど、財前監督は前者を選択。消耗戦になりつつあったし勝負所はまだ先にあると判断したのかな?これはこれでアリな判断だと思う。

 ウッチーがミドルシュートのこぼれ球を押し込んで同点。さあこれでと思った矢先の選手交代。宮澤INは納得だが、なぜフェホOUT?左のSH誰にするの?まあ、三上がいいポジショニングでうまく間に入り込んでいたし三上を活かそうとしたんだろう。でも三上、あれは決めてくれよ…。うわっちゃーと思った矢先に解説から「群馬戦と似たような流れ」って、何というデスフラグ…。2失点目は杉山よりも潰しきれなかった宮澤と一瞬守備が遅れた荒野、スライドして潰しに行くはずだったソンジンの責任が大きいと思う。ヘディングもけっこう難しいものだったし100%杉山のせいには出来ないかな。

 砂川OUT前俊INで一応帳尻は合った形だが、三上OUT工藤INで「あ、これで負け決定…」と思った。徳島・群馬戦の記憶もさることながらこれで両SBが完全に死に体に。三上がいなくなってターゲットは前俊オンリーになり富山が潰しやすくなった。前俊もドリブルで突っかけるのは同じだけどファールをもらいに行くことが多いために起点になりきれない(レフェリングに左右される)。何とかしてSBが上がろうとしてもプレスをかけられ、奪われるとボラが下がって応対するハメになり悪循環。宮澤がPA付近まで下がるようでは攻撃どころの話ではない。杉山に非があると思えたのは3失点目。あれはGKが触ってほしかったなあ…。

 富山戦の敗因は工藤にあると思う。といっても、工藤の能力が低いとか工藤の出来が悪かったというのではなく、工藤をサブに入れた監督の取捨選択。フェホのスタメンはもしかしたら“大人の事情”があったのかもしれんけど、途中から三上を1トップに入れる構想があったのならヤスをサブに入れるべきだったのでは?ゴメスのサブ登録はアウェイでの消耗戦を想定して中盤のテコ入れという点でまだわかるけど、前俊と工藤を両方とも入れる必要はあったのか?ただでさえ現状はウッチーが絶好調で工藤を入れられるポジションがないと思うんだが…。

 細かいところでは上原が頭ひとつ抜けだしたのに決めきれないとか選手にも責任はあるけど、監督の采配ミスで富山に勝たせてしまった試合だと思う。本来、財前コンサはいったんGKに戻してでもしっかりボールを繋いでじわじわ攻撃するのが身上のはず。前だけを厚くするのではなくて、もうちょい真ん中でもポゼッションできて中とサイドに散らしやすい交代策を求めたい。

 
 

posted by フラッ太 |16:34 | アフターインプレッション | コメント(0) | トラックバック(0)

2013年07月28日

'13第26節VSガイナーレ鳥取・アフターインプレッション。

>おい実況、間違いすぎにも程があるだろ…

 さて、スタメン発表時に気になったことは
○前俊が持ちすぎることで攻撃が鈍くならないか?
○三上はSHでちゃんと守備できるか?

 前俊は鳥取相手ならばほぼ確実にボールを持てる。それが故にコネてしまっている間にスペースを埋められてしまうと粘られるかなというのがあった。プレビューでも触れたが、コンサの両SBが高い位置を取れるのはボランチからのパス供給があり、ソリマチンは3ボラにシステム変更してプレスをかける策を講じてきたが、鳥取にはそこまで大胆に変化を加えることはたぶん出来ないだろうと思っていた。ソリマチンには実績や経験があり今年は2年目でチームを掌握できているのに対し、小村監督は今年が1年目で経験に乏しいのに加え、策を持っていたとしてもそれに対応できるだけの駒が揃っているようにも思えなかった。
 カズゥと宮澤に対してはボラとWBの2人で見るか、あるいは2シャドーとボラで前後に挟んで対応するかだろう。勝負事に絶対はないけど、それでもコンサの優位は動かない。3バックはサイドを攻めるのがセオリーというのに乗っかればここで優位を保てればあとは永里をしっかりマークして…という予想を立てた。

 が、前半は前にボールを運ばせてもらえずロングボールの応酬が多くなる展開に。序盤は鳥取がかなり厳しく来て後ろに下げさせることで奈良があわやのポカをやらかす、「そこは抑えてよ!」というところで宮澤が拾いきれずなどペースを掴めない。それ以上に鳥取のパスワークが酷かったので致命傷にはならなかったものの「ホントに3-0で勝ったのか?」と思わせる出来。何だか富山戦を思い出すなあ。
 それでも決定機が全くないワケではなく前俊が抜け出したり(8分)、ジダンばりの砂川のルーレットから三上→前俊→三上(35分)と惜しい場面もあったがカズゥのFKも右手一本で弾くなど鳥取のGK小針が踏ん張った。周りと合っていなかったけどドゥドゥもソンジンより良く見えたくらい。鳥取の攻撃がそれほどでもないと落ち着きを取り戻したのか、前半終了間際に前俊のふんわりアシストで三上が押し込んだあたりチームとしての成長はあるのかな。でも、24分にポストを叩いた場面は血の気が引いたぞ。バーポストさん大活躍(苦笑)。

 前半終了時の感想としては前俊は前を向ける時は悪くないんだけど相手選手を背負った状態だとイマイチで、ポスト役としてタメを作り全体を押し上げるというタスクの安定度は三上よりやや劣る。荒野が出られるなら早めに代えてもいいのかな、といったところ。そして砂川が良かった。高い位置でチェックに行っていたし十八番の切り返しも見せるなど攻撃にも効いていた。これが90分出来れば言うことないけどたぶんどこかで交代かな…。

 んで、後半。まあ目の覚めるようなウッチーのゴールにはシビレたぞ。三上が落として日高が裏街道でブッチ切り、ウッチーへきれいな横回転がかかったピンポイントクロス。何このJ1の香りがするビューティフルゴール…。一昨年の12.3思い出したのは僕だけか?スカパーのノミネートゴール、FK2本もいらんだろ。このゴールでやっと自分たちのリズムを取り戻したのか、50分ごろのカズゥと宮澤のチョコチョコしたパス交換には思わず笑ってしまったが。でも、宮澤の出来は良くなかった。
 選手交代は砂川OUT、荒野INから。2-0で余裕ある試合展開だったこともあるが、これはナイスな交代だったと思う。三上がしっかり守備をやれていたからこういうカードの切り方ができたとも言えるが。砂川は次節もこれくらいやってほしい。つーか、本来できるはずなんだよな。ダメ押しは上原からのクロスを荒野が押し込んでのもの。これも上原のクロスでほぼ勝負アリ。これで前俊を下げてフェホ投入の余裕の采配。残り15分で足が止まってきたのを見てかどうかはわからんけどウッチーOUTヤスINで前に圧力をかける。でも、あそこは自分で打ってほしかったぞ…。

 後半はほぼコンサペースで試合を進めることができたと思う。ただ、左サイドの守備はまだ隙があるかなあ。鳥取も狙ってはいたと思うんだけど…。結果的には快勝だけどJ2といえどやはり甘くはなく、こちらの3バック攻略法がこうも早く研究されていると思うと楽観視は決してできない。8月のアウェイでのガンバ戦に向けて…というより、1つずつしっかり磨き上げる作業が大事かな。

 それにしても日高が食べてたサクランボ、粒デカかったなぁ…。

posted by フラッ太 |15:55 | アフターインプレッション | コメント(0) | トラックバック(0)

2013年07月23日

'13第25節VS松本山雅・アフターインプレッション。

>松本は城巡りで酒が飲めるぞ~酒が飲める飲めるぞ~酒が飲めるぞ~♪

 小ネタから入った今回のアフターインプレッション。試合全体の感想としては単純に面白かった。戦前の予想としては相手の長所を消すことに長けた反町監督がどのように財前コンサを封じ込めるか?この組み合わせでしょ!という三上1トップ&ウッチートップ下がどこまでやれるかというのを中心に観た。試合を通じて運動量が落ちなかったのは気温よりも湿度の低さ(38%!)が幸いしたか。暑いけど体が重いとはあまり感じなかったと思われる。

 さて、前半は財前コンサが細かく繋いで両サイドを制圧し、反町松本が真ん中を固めてカウンターという何だか攻守を逆にした去年終盤の石崎コンサVSJ1クラブという様相を呈していたような、いないような…。松本はロングボール&ロングスローで対抗していたが精度が低く前半はほぼコンサペース。ただ、反町監督としては真ん中を固めるのは最初から決めていたと思う。
 セットプレイで試合が動いたが松本の最初のCKには肝を冷やしたぞ。杉山、パンチングするならちゃんとやってくれ。見ていて怖いよ。あれが入っていたらと思うとゾッとする。GKとCBの間を狙うというのはセットプレーからも見て取れた。明らかに弱点だよねぇ。後半すぐにもCBとGKが交錯するとかカンベンしてくれよ…。ホントに曵地じゃダメなのか?

 前半を終わってソリマチンがどう動くか?0-1のスコアは想定内。真ん中を固めるのはプラン通りだったけどサイドであまりにもやられすぎ。サイドに出されるのではなく、サイドに“(仕方なく)出させる”修正を施してくるだろうと踏んだ。3ボランチにしたのはCBの壁だけでなくその前にもう1枚壁を作る。そしてアンカーを置くことでボランチがサイドの守備につくことを明確にする。SBが高い位置をとるということは必然的に裏のスペースが空く。CBが埋めにきたズレを利用して…と妄想したのだが。高い位置で奪えればそれだけ精度は上がるし。

 財前監督もコメントしていたが同点にされても慌てなかったのは大きかったかな。CKからの失点で崩されたわけではないというのもあるのかもしれないが。でも、久しぶりにコンサがポゼッションをしっかり出来ていた試合だった。その原動力はひとつは三上、そしてこれは多分に妄想が入るがカズゥ&宮澤のWボラ。両SBが高い位置を取れたのは前からの守備もあるが、ボランチのSBへのパス供給が上手くいっていたところにあると思う。
 カズゥ&宮澤のWボラは縦への推進力に欠けると感じるのは僕だけではないと思うが、その代わりに両SBが攻撃参加していたので攻め手に欠ける感じはあまりなかった。左サイドはほぼ上原が上がる格好で砂川は中に入ったり流動的に動いていたみたいだけど。でも、砂川のコントロールシュートは決めてほしかったぞ…。
 宮澤も松本が守→攻へと切り替わりそうな局面で顔を出して芽を摘んだり、前に出て遅らせるなど地味に効いていた。必死こいて走らないので余計地味に見えるがその地味さが戦術厨にはたまらなかったりする(苦笑)。この2人だと縦にはあまり強くない代わりに横(サイド)には強い、展開力はあるのかななんて思ったりして。これで縦にも強くなればグッとJ1は近づくがそう甘くはないねぇ。この組み合わせだと前に出るのはほぼカズゥオンリーだし。

 全体的に出来は良い方だったと思う。3点差がついてフェホのロールアウトもとりあえず済んだし。フェホ、けっこう足下に収まりそう?三上・ウッチー・荒野の関係性も良く「最初からこうしておけば…」と内外共に思わせる出来だった。特にウッチーがキレキレでMOMでしょう。敢えて言えば左サイドだが、攻撃だけなら砂川の選択でもいいとは思うが守備がどうなのか。監督の指向もあるだろうけどフツーにヤスでいいと思うんだが…。66分に守備サボったのはもしかして砂川か?だったら交代は納得。
 ただ、最後の失点はいただけない。松本もCKでニアサイドのソンジンをドフリーにする拙い守備があったが、シュートを打たれた多々良がドフリーとか…。点差が空いていたからいいようなものの、相手を“生き返らせる”失点はしてはいけない。去年のウチら、終盤では1点取られただけでもう負けムードだったじゃん。その意味では良い勝ち方ではなかった。一矢報いることすらさせずに諦めさせる、隙を与えずに勝つというのもこれからの戦いでは重要になってくる。引いてはそれが相手へのイメージとなりコンサへの畏怖心につながる。このへん、まだまだ勝負事に対する甘さがある。

 ともあれ、財前コンサはこれだけできるんだ!という試合ではあった。
 このいいイメージをつなげていきたい。

posted by フラッ太 |17:01 | アフターインプレッション | コメント(3) | トラックバック(0)

2013年07月16日

'13第24節VS東京V・アフターインプレッション。

>特定の二人って誰だろうなー(棒)

 スタメン発表時の予想としては
○ウッチー1トップで大丈夫か?ちゃんとボールが収まるのか?
○砂川スタメンで守備は破綻しないか?

 というのがあった。砂川は福岡戦でバックチャージからイエローもらったりしてたし、
 アウェイで暑い中走れる選手、運動量豊富な選手を揃えたほうが良くないか?というのがあったので。

 なるべく情報を遮断しようとしていてもブログのタイトルなどで誰が良くて誰が悪かったなんてのはそれなりに入ってくる。で、杉山がどんなチョンボをやらかしたのかと思ったが、なるほど「そりゃねーわ!」というものだった。ただ、ああしたプレイはヴェルディ戦に限った話ではなく、いったん前に落として取るというのは目にしていたし杉山の癖のような気もする。それでもやってはいけないミスではあるが。羽中田さんの解説が却って悲しかったよ。
 2点目はゴメスがかわされた後にCB2人が西を止められずってことだったので一概に杉山が全て悪いとは言えないかなとは思うけど、優也が飛び出して1点モノを防いだり、上原のシュートを弾き出したりで余計に杉山がダメに見えた。CKで出ても触れない、終了間際もすぐに蹴れないなど「おいおい!」っていうのもあったし、ちょっと擁護できないなあ。次節はソリマチンが相手だし、データがないという点でも曵地を起用した方がいいと思う。

 チーム状態が最悪に近いヴェルディがこれでかなり楽になった。右の森が長い距離を走ってクロスを上げるなどしていたものの、だんだんとこちらがハーフウェイを超えてからプレスに行く省エネサッカーに。それでも荒野が惜しいミドルを放つなど時折いい場面は作れてはいたし、高原が決め切れていない、ヴェルディが受けすぎたこともあってたとえ結果を知っていたといてもこのままウノゼロで行くとは思えなかった。それでも、0-2から1点返したことには意味がある。コンディション的にやや楽になったとはいっても暑いアウェイで90分通して走れた、戦えていた。そうした印象を周囲に強く持たせた試合であったことは良かった。

 さて、ここからは戦術厨の妄想全開コーナー(苦笑)。財前監督の選手起用の癖というか傾向として、決め打ちで選手起用をするというのがあると思う。前節の福岡戦の快勝は三上・荒野の2トップが非常によく機能した。「勝っている時はいじらないほうが…」と少なからずサポが思っていた中でウッチーの1トップにしたのはなぜだろうか?と考えた時に

○ウッチーの起用は最初から決めていた
○三上と荒野では荒野の出来が特に良いと感じていた

 シロートでも三上1トップで2列目はヤス・ウッチー・荒野という“折衷案”は思いつく。そうしなかったのは荒野はサイドではなく真ん中(トップ下)の方が良いと判断したからウッチーを1トップにしたんだと思う。実際、荒野は良かったし、それだけウッチーを信頼しているということ。
 でも、ウッチーはどちらかというとセカンドトップの方がより活きると思うので疑問が残るところではある。信頼という点では砂川もおそらくそうだろう。確かにヴェルディ戦は攻撃面では時折いいボールを出せていたし。守備は上原のサイドが狙われ気味だったので今回は保留。

 ヴェルディ戦は最初に前俊を入れた。2点差になった後なのでFWを入れるのは当然っちゃ当然だけど、ヤスと代えた時にはフォーメーションをどうする気なんだろう?とちょっと気になった。最初は前俊1トップの4-3-2-1にする気かなと思ったのだがどうやら2トップだったようで。
 いずれにしてもこの選手交代だと中央が強くなる代わりにサイドが弱くなる。ヴェルディ相手には特に危険なんじゃないかと思ったんだけど、石神に何度も抜け出され高原にあわやのシーンをけっこう作られた。そのリスクを消化できていたように見えなかったのが不安。選手がわかっていたんであれば余計なお世話だが…。その意味ではよく1-2で済んだとも言える。

 ここ数試合、リードされてからの選手起用が中央に寄る傾向があるのはサイドで張れる選手がいない(特に右サイド)から仕方なくなのか、それとも意図的なものなのか?工藤の起用法からすると後者の可能性が高いと思うのだが…。ヴェルディ戦は両SBが日高と上原で長い距離を走れる選手だったこと、宮澤が1ボラっぽく残って攻守に上手くカバーリングしていたことであまり問題にはならなかったが。イエローは必要経費。仕方ない。

 戦えていただけに勝ち点0に終わったのが実にもったいない試合だった。

posted by フラッ太 |20:58 | アフターインプレッション | コメント(3) | トラックバック(0)

2013年07月09日

'13第23節VSアビスパ福岡・アフターインプレッション。~三上×荒野の可能性~

 仕事前にスタメンだけチェックして立てた予想としては、

○左サイドの守備が怖すぎる。松本が狙われるのは明らかでこちらはほぼ福岡に制圧されそう
○ゲームメイクは誰がするんだ?砂川に集めようとするのを狙われるんじゃないか?
 宮澤がパス出し役ならゴメスと荒野がよほど頑張らないと苦戦は必至。
 荒野と宮澤が上手くポジションチェンジしてくれればあるいは…。
○ウッチーとカズゥがいないセンターライン。果たして三上にポスト役が務まるか?
 宮澤の1トップよりはマシだろうけど、望みがあるならここか。

 いずれにしても、宮澤以外の前線5人(ボラ含む)が動き回らないと勝負にならない、福岡のハードプレスをかいくぐるには運動量で上回るしか手がない…と戦術厨なりに考えてはみた。だから群馬戦や徳島戦の出来からすれば砂川のスタメンはないとも思った。いっそバクチ打つなら左SHは神田にして、ボール持たせたらひたすら勝負させるくらいやっても…とも思った。
 で、結果としては三上が見事にポスト役をこなしただけでなく、荒野が2ゴール。特に2点目は出色。宮澤に続く変態の素養を持っているとは思っていたが、あのゴールはまさに変態の片鱗を見せてくれた。倒れなかったボディバランスもさることながらあの体勢からアウトサイドでチョンとシュートが出来るのが変態(←くれぐれも言っておくが変態は褒め言葉である)。文句なくMOMで、サッカー雑誌風の評価点でも7.0くらいつけてもいいように思う。

 カギとなったのは解説の曽田が言うところの距離感。

 福岡は出場停止の石津に代わってオズマールがスタメン。ロングボール主体で攻撃するというのは1つの手としてアリだけど、オズマールにボールを預けようとしてもコンサが厳しく応対してなかなかキープできず、周りの選手の距離が遠くセカンドボールも拾えずで攻撃の形が作れない。もともとの距離“間”がコンサと違って広くなっていた。
 松本がアシストした際も2人いるのに誰もアタックに行ってないために余裕で出させてしまった。オズマールに集めることでコンサの右サイドに偏った攻撃になったことと、人のいるところにボールを出すことが多くなり、ロングボール作戦は結果としては失敗。点差にかかわらず後半開始時にオズマールを交代させたのは当然だろう。
 ただ、開始早々の奈良のルーズな処理はいただけない。上原が掻き出してくれたおかげでCKで済んだが、ああいうプレーがスタメンの座を遠くしているのでは?杉山との呼吸も未だに合っていないように見える。徳島戦で松本がPKを与える遠因にもなっているし、個人的には杉山にイマイチ信頼が置けないでいる。

 対照的にコンサは三上も荒野も個々で良かったけど、この2人が常に近い距離を保っていたことで互いの良さをいっそう引き出せたというのが率直な感想。互いにやりたいことがわかっているというのももちろん大きかっただろうけど。純貴とウッチーにはそうした近い距離での連係が今まであまり感じられなかったのでインパクトは相当デカかったのでは。
 これが例えば三上とウッチー、純貴と荒野の組み合わせで同じレベルのプレーが出来るかというのは個人的にはちょっと疑問。時間をかければそうなる可能性はあるだろうが、三上と荒野のいわゆる“ニコイチ”だからこそ可能だったのではという思いが今のところは強い。ただ、それを差し引いても三上のポストワークはほぼ満点。シュートを打つ積極性もあったし十分及第点以上。

 中盤ではまずボランチの2人、特にゴメスに注目。曽田の解説では上手く縦関係が出来ているとしていたが、このへんがカズゥと宮澤で組んだ場合の違いなのかな、と。ボールは持てるけどイマイチ真ん中の厚みに欠ける感じがしたのはカズゥと宮澤(or深井)だと横関係になることが多く、相手もカズゥには厳しく行っても宮澤にはゾーンで応対して穴を空けないという守備になる場合が多いのではと妄想する。
 ゴメスが前とのニコイチになったのは監督としても想定内のはず。ただ、宮澤とゴメスのコンビも今までとは違うものを感じさせたし、後半戦に向けてのラッキーボーイになりうる余地は十分あると思う。福岡戦は荒野と三上に美味しいところを根こそぎ持ってかれちゃったけど(笑)。
 不安だった左サイドはヤスが左のSHに回っていたのでだいぶ助かった感じ。1ゴール1アシストの攻撃面はもちろんのこと、守備面での貢献も非常に大きかった。終盤まで足が止まらず常に効いていたヤスはスタメン起用が当然であり軸にすべき選手。

 終始コンサがポゼッションで圧倒したワケじゃないけど、厳しい守備で福岡にリズムを作らせず、コンサは近い距離感を維持して決め時を逃さなかったのが前半の45分という印象。後半すぐの福岡の攻勢も慌てず受け止めて動揺せずに集中力を維持した。もしかして、松本のところをネチネチ攻めることはない(スピードでブッチ切ったりドリブルで切り裂く選手がいない)と見切っていたとか?だとしたらこれはもうスカウティングの勝利。
 終了間際に2点取り損ねたのはアレだが、福岡にはほとんどPAに入らせず(福岡が焦りからか早めにシュートを打ってきたのもあるが)、完封して当然の試合をちゃんと無失点で締められたのは良かった。強いコンサというよりはむしろ久々に安心して観られる試合だった。優・良・可でいえば良は間違いなくつけられる。優にしてもいいんだけど、トドメは刺せた試合だし限りなく近い良ってことにしといたほうがいいのかな。もっともっと質を高めないとJ1では戦えないしね。

 それでも、勝ち点は別にして今までの失態や沈滞ムードを払拭するには十分の試合。
 違いを見せることが出来たのは後半戦を戦う上でも非常に価値が高く内容のある勝利だった。
 いやあ、いろんな意味でひとり土下座まつりだったわ…(苦笑)。
 

posted by フラッ太 |18:55 | アフターインプレッション | コメント(2) | トラックバック(0)

2013年07月04日

'13第22節VS徳島ヴォルティス・アフターインプレッション。~謎采配~

  たまたまスカパーに切り替えた時に再放送をやっていて
 80分すぎで0-1のスコアを観た時に「ああ、やっぱりね」と思ってしまったのが悲しい…。

 徳島戦は財前監督の選手起用、カードの切り方に疑問符だらけ。
 ヘボ采配とさえ言いたくなるくらいにワケわからんかった。

 前半を観ての感想としては「これでどうして失点するわけ?セットプレイ?」という感じ。
 徳島はFW2人に当てる、コンサはスペースに出す、走らせるといった具合で対照的。
 それでもFWにはパウロンやソンジンがしっかりついていたからそれほど怖さはなかった。

 後半開始時に荒野OUTヤスIN。百歩譲ってこれはまあ良しとしよう。後半開始直後に柴崎のスルーパスから鈴木に抜け出された。この時点で失点は決まったも同然。杉山が飛び出して何とか遅らせたが、結局真ん中に戻されてドウグラスに合わせられた。これで徳島が「ああ、そうか」とばかりにナナメに入られるシーンが増え始めた。

 「バイタル(エリア)がやべーな…」と思いはじめた矢先に宮澤OUT工藤IN。
 ハァ?バイタル空いてるのにボランチ減らすってどーいうこと?順序が逆でしょうよ!

 群馬戦と同じことになるぞと思っていたのがモロに的中。ただでさえ徳島戦は右サイドの片上がり状態だったのが、それすらなくなった。上原は徳島戦で何回前に出られた?それだけでもバランスの悪さが窺えようというもの。その後に砂川OUTゴメスIN。だったら宮澤を引っ込める必要なかっただろう!明らかにカードの切り方がおかしい。
 パウロンの2枚目のイエローはパウロンに責任はないと言ってもいい。サイドに誰もいないので仕方なく自分で強引に前に出たため。それ以前にも守備時に行かざるを得ないっていうスライディングはけっこうあったし、よくカードをもらわずに済んだよなあって感じ。パウロン退場で試合は完全に壊れた。

 前半はコンサもしっかりつないで行こうという意図があるのが見えたのに…。
 一気に観る気がしなくなったけど0-1で済んだってのが慰めといえば慰めか。

posted by フラッ太 |17:18 | アフターインプレッション | コメント(3) | トラックバック(0)

2013年06月30日

'13第21節VSザスパクサツ群馬・アフターインプレッション。~采配への疑問~

 過密日程かつアウェイ連戦で相手が下位に沈んでいるとなれば、内容は悪くともキッチリ勝つ。J1昇格を狙うクラブであれば出来るはずであるが終わってみれば0-2の負け。百歩譲ってもスコアレスドローで勝ち点1だけでも拾うのが当然なのだが、それができずに負け試合になってしまうあたりまだまだ甘いということ。
 アウェイ連戦で勝ち点4以上とか勝ち点計算をしたり順位など気にするだけムダで、プレーオフ云々はその圏内に飛び込んでから考えりゃいい。どうせ混戦状態はすぐに収束しないのだから。選手たちは目の前の試合に勝つことだけに集中して欲しい。もちろん、そうだと思うけど。ああもう、負け試合だと野放図に矛先が広がるな…。

 前半は両サイドも制圧し、群馬は外に出すだけとか前に蹴っとけなんて言った時間帯が過ぎていく。どっちがホームか判らないくらいに。イケイケで攻撃できている時にはセットプレイ1発でやられるのが怖いよなと思いつつ試合を観ていた。何せ岐阜戦での美尾のFKの例があるからねぇ。あとは決めるだけっていうくらいに前半はほとんどコンサの時間帯。
 前半終了時には戦術厨の癖として「もし交代カードを切るなら誰(と誰を代えるの)だ?」というのを考えるようにしている。純貴はポスト役で機能している。ウッチーはどんどん裏に抜けようとしてるし、そのスピードが相手守備陣に怖がられている。両サイドはSH,SBがうまく連係して抉ることが出来ている、カズゥは発射台でいわゆる“散らし”のパスを出し放題。…ってことは宮澤か?でも、砂川との交代は怖すぎるよなあ、なんて思いつつ後半へ。

 後半は予期せぬミスから動いた。カズゥのポカは選手層の厚いチームなら即刻懲罰交代モノ。でも財前コンサにそんな荒療治ができるはずもなく、重要なピースである以上外すことはあり得ない。カズゥなら大丈夫っていうのが攻撃の前提なんだから信頼を失うようなことはやっちゃいかんよ。まず、落ち着くことが肝要と思っていたら俄然群馬側が息を吹き返した。それまで余裕でボール回しが出来ていたのにバタバタし始める。
 中継で「砂川のアップが…」と入った時にはやっぱり砂川かあと仕方ないという気持ちとガッカリな気持ちがない交ぜに。ただ、交代カードがナナメ上だった。2枚替え、しかも工藤を入れるとのこと。思わず声が出た。「工藤をどこに入れる気だ?」と。戦術厨の予想としては工藤は最後のカード、ラスト15分くらいで勝負に出るならアリかなと踏んでいたので「(工藤投入は)早すぎないか?」と思ったのだ。
 しかも交代させたのは荒野でSHを両取っ替え。「いくら何でも無茶でしょ!」と思わずにはいられなかった。システム変更でもない限りSHは守備もしなきゃならないのに残り30分をぶっつけで起用とかギャンブル過ぎる…。4-3-3っぽくしたわりには砂川の位置取りがイマイチでたまに4-2-4に見えたり5-2-3に見えたりして、前半は両サイドで抉ることが出来て攻撃のバランスも良かったのに2枚替えしたせいでサイドで2枚上がるシチュエーションが減り次第に中盤があって無きが如くな状態に。

 砂川に関しては幸村殿は「もう使うな!」とばかりにかなり厳しく批判している一方で、Masamaruさんは砂川がいなければタメが作れない、むしろ群馬戦はスタメン起用すべきだったという考え。具体的な話は長くなるので今回は割愛して(苦笑)、群馬戦に限って言えば砂川投入ありきだったとしても2枚替えはするべきではなかった。せめて荒野は残してほしかったというのが僕の考えである。
 砂川は起点になれる選手ではある。ただ、あちこちに顔を出して自分が動き回ってボールをもらうというタイプではないと思っているので、砂川が起点になるぶんだけ周りが動いてフォローしてあげないとならない。すると砂川の主な仕事場となる左SHの反対側が空きやすくなる。FWの工藤にそれを望むのは無理がある、よって荒野は残すべきだったというのが僕の考え。

 純貴のプレイぶりは勉強になった。ハイボールで競り勝つだけがポストプレーではないのだ、と。距離が遠い時にはいったん受けに降りてくるとか簡単に“はたく”時はそうするとかかなり気を遣っていたフシがある。カズゥのシュートをお膳立てした胸トラップには思わず「ずいぶんオシャレなことやってくれるじゃねぇか…」ニヤニヤしてしまった(苦笑)。
 上原を“電柱”にしたのはスタミナ切れが顕著だったからだろう。でも、代わりにSBに入った松本がポカをやらかした。ガツガツ当たりに来ているのに大丈夫かなあと思っていた矢先に。この交代カードの切り方は意図が明確である。ただ、意図が明確なのは守備側にとっても同じこと。1-0でいい、まずは何がなんでも上原を抑え込むとばかりに守備側の意思統一をわざわざ誘発させた。ひたすらロングボールを蹴り込むだけでは却って群馬の集中力を高めさせるだけだった。

 何というか、早すぎる工藤の投入といい、采配にイヤらしさがないと感じるのは気のせいか?

 1点ビハインドでも慌てる必要はなかったと思う。極端な話、ウッチーをひたすら走らせてヨーイドンを繰り返し、群馬守備陣を消耗させてから工藤(or榊)と代えて純貴の衛星役にしても勝機は十分あったと思う(純貴を残すのはゴールキックでの競り役、セットプレイ時で攻守にいてもらう必要もあるため。贔屓目ではない)。工藤はいわば“秘密兵器”。残り10~15分で投入して味方だけがわかっている工藤の特長を相手が掴む前に1点決めるくらいのヒネくれた根性があってもよさそうなもんだが…。短い時間なら攻撃のことだけを考えてプレーできたはずだし、大挙押し寄せたサポによって「何かが起こる!」っていう空気も生み出せたかもしれないし。

 工藤に関しては嗅覚のある選手という前評判に偽りなしというのが率直な感想。そして自分が奪われたボールを奪い返しに行ったあたりに「ほう…」と好感を持った。群馬戦に限って言えば一番危機感を持ったのは恐らく榊だろう。絶対的なスピードは榊の方が上だと思うが、大学で揉まれて経験値を積んだだけあって工藤はクレバーさが光る。いい意味で自分のプレーに緩急をつけられるという意味では非常に貴重なFW。当分は最後の切り札的な起用をしてほしいところ。

posted by フラッ太 |22:56 | アフターインプレッション | コメント(5) | トラックバック(0)

2013年06月25日

第20節VSFC岐阜・アフターインプレッション。~いいとこ70点~

 勝っただけの富山戦よりは進歩はあったと思う。つーか、ないと困る。

 普段は左SHのヤスが右に回ったのは砂川を使いたいということもあるけど染矢封じ対策の一環かな?鳥取戦では大活躍で第一にケアしたい選手だったし。1点目はウッチーがミスパスと暴露してしまったが、結果的には砂川がGJ。
 そこから突き放すことがなかなか出来ない。スカパー解説は平川さんだったけど、前半終了直前のFKはスピードがもう少しあれば入っていたというのは正にその通り。ギリギリのところで杉山がGJ。こういうプレーが1度はあるから曵地もなかなか食い込めないんだろうなあ。何だかんだ言って1点モノのセービングは見せているし…。大きなFKセーブだった。

 それでも岐阜にとっては0-1は想定内。ガス欠の持病があるのもわかっているだろうし、なるべく0-1の時間帯を長く作って打開策を見いだすという腹積もりだったはず。まるで去年のウチらのように。だから0-1では全く安心できなかったし、後半すぐの時間帯に服部から美尾(だったか?)に通されてあわやの場面を作られた時には思わず毒づいた。美尾ではなく服部を抑えてほしかった。

 岐阜で怖いなと思っていたのは染矢・美尾・服部・ぎーさんと踏んでいたので、2点差になって美尾を引っ込めた時にはだいぶ楽になった。岐阜としてはやむを得ずだと思うけど。2点目、3点目は岐阜のチョンボからだけど、それは前線からチェックに出たから。荒野が入ってから前線での圧力が増したことを考えると砂川をスタメン起用するよりはヤス・ウッチー・荒野の3人で2列目を形成した方がメリットは大きいんじゃないかと感じた。
 90分フルタイム全力で走るってのはたとえ若い選手でも無理な話。どこかで緩める、休む時間帯を作る必要は出てくるんだけど砂川の場合はそれが露骨というか、今年はサボってほしくない状況でも休んでるように見えるシーンが多い。

 前から連動して追っかけるのを指向するなら砂川はサブに回して、
 勝負所でのアクセントをつけるための切り札、ジョーカーにしたほうが…とは思う。
 岐阜の染矢対策という側面はあるだろうけど、荒野の運動量でも対抗できたのでは?
 安全策を採ったとも言えるから一概に監督の采配を疑問視するワケでもないんだけど…。

 厚別のピッチはまだ完全の状態ではない。よって地上戦はあまりやらずにシンプルにスペースに出したり放り込んだりするのはやり方の1つとしてはアリなんだけど、そのわりにはテキトーさがけっこう感じられたというか…。日高への長いナナメのボールはけっこう出ていたんだけど。
 そして0-3になってからの岐阜の折れっぷり。DFは3人いるものの人がいるってだけでスペースは空き放題。サイドをケアしようとすると今度は真ん中に穴が空く。岐阜も何とかしようとはしていたけど、去年のウチらってこんな感じだったのかと思うと複雑な心境に…。でも、J1は容赦ない。寺ひとつ回らないだけでうどんの1杯も食わせねぇってなくらいに。岐阜の姿を見ながら去年のウチらは最後まで戦えていたのだろうか、何とかしようとあがいていたのだろうか?そして今年は全力を出し切っているのだろうかと思わずにはいられなかった。

 財前コンサが目指しているはずであるしっかりつないでゴールを目指すやり方。
 それをピッチの状態が悪いからと逃げの理由にしてほしくないかなとは思った。
 J2では厚別よりも悪いコンディションのピッチは珍しいことではないし、
 J2でできないことがJ1でできるはずもない。

 勝つことを最低限、60点とするなら、大量得点で勝ったしミスを誘ってゴールに繋げたことでプラスの面があったとしてもせいぜい70点くらいじゃないかと。選手の側に危機感があるだけ良しとしなければならない。

posted by フラッ太 |20:54 | アフターインプレッション | コメント(2) | トラックバック(0)

2013年06月17日

'13第19節VSカターレ富山・アフターインプレッション。~砂川に頼るな!~

 今回は勝ったけど怒ってみる。

 勝ったのにどうしてうれしくないんだろう?一晩経って自分の中で1つの結論を得た。
 それは富山戦が見入る90分ではなかったからだ、と。

 普段は結果だけ知った上で録画を観るわけだけど、それがたとえ前半と後半を分けてしか観ることができなくなってもプレイの確認以外は基本的に録画を止めたり戻したりすることがなかったのに、富山戦は勝敗を知らずに観たにもかかわらず途中でメシ食ったりとかして一時停止をしながらダラダラと観てしまった。試合に入り込むことができなかった。だから、勝ったけど勝っただけとか勝った気がしないとか、満足感が著しく低いものになってしまったんだろう。

 運も味方した。富山では脅威になりうる選手だった西川が負傷交代。直後にゴールが決まった後も富山は動揺を抑えられないのかアウェイのピッチに苦しめられたのか、トラップミスやら凡プレーが多発。「今日の富山相手に勝てないようじゃお話にならんな…」と悪い意味で安心して観てしまった。前半はまだ攻撃の姿勢が見えたからいいようなものの、後半は…。

 奈良の交代はケガみたいなのでまあいいとして、砂川は引っぱりすぎでしょう。てっきり深井投入はそのまま砂川と代えるのだとばかり思ってたのに、引っ込めたのはヤス。富山としてはヤスに起点を作られたほうがイヤだったのでは?
 前半はスペースに出すのが多かったので攻撃では消えぎみだったけど、後半はボールを持つ機会が増えて押し込めるようになった。試合を通して上原との守備の連係は良かったし、異議でイエローをもらうことになったのはその前のソンジンのプレーが原因でヤスのプレーの質が悪かったワケではない。ケガ明けとか他に理由はあるのかもしれないけど、シロートの浅知恵では何か違うよなあと思ってしまう。

 砂川はいいポジショニングでゴールを決めたし、SHに回ってからもおなじみの切り返しを見せるなど一定の仕事はしてみせた。けど、ゴールを生んだのはその前の上原のアタックがあったればこそ。「何その裏街道?」っていう見事な斬り込み。このプレーだけ観たらSBが本職じゃねーの?って勘違いするくらいで、上原のスピードを活かすならもうSBに固定したほうが良くないかとすら思ってしまう。特別指定でいずれ工藤も入るしさ。
 純貴とウッチーはまずまずって感じかな。純貴は基本真ん中で体を張るというのがタスクだったと思うのであまり慣れない中ではやれていたかも。ゴールできなかったのが悔しいと本人が言っているぶんだけ“わかっている”と思いたい。前俊の快復具合にもよるけど、長引くようなら縦の2トップで固定するのも手かな。サイドに流れる時の約束事を作っておくとかすれば寸詰まりな感じは多少解消されるんじゃないかと思いたい。

 砂川の経験値は高いし、勝負所をつかむのも上手いから監督が頼りにするのはわかる。
 けど、いつまでもそれでいいのか?と。砂川に頼ってる現状ってどーよ?と。
 
 ホームで勝ててないっていう重圧からは解放されただろうけど、内容的にはあまり収穫があったようには思えない富山戦。イヤミな言い方をすれば勝ったのではなく勝てちゃった試合。まだ対戦してないのは岐阜と群馬。現状ドベの2チームで、両者とも是が非でも勝ち点3が欲しいと意気込んでくるのは必定。岐阜は打ち合いを制してビリを脱出した勢いで厚別に乗り込んでくるし、群馬はいよいよ後がない。
 今年は巡り合わせが悪いなと思うことが多いんだけど、よほど引き締めないと痛い目みるぞ?もう痛い目には何度もあっているが(汗)。死に物狂いで襲いかかってくる相手を向こうに回して今の姿勢で大丈夫か?もちろん連勝で勝ち点を伸ばすことも大事だけどそろそろ内容を伴わないと。石崎コンサで散々苦労してJ1に上がっても全然歯が立たなかったことを思うと、ただ勝ち点3を積み上げるだけではダメで、もっとこだわる姿勢を見せてほしい。

 恨み節ばかりになっちゃったけど、次節はビシッと決めていただきたい。
 財前コンサはもっともっとできるはずだから。

posted by フラッ太 |00:20 | アフターインプレッション | コメント(3) | トラックバック(0)

2013年06月04日

第17節VS横浜FC・アフターインプレッション。~12VS11~

 問題:コンサドーレ札幌のホームスタジアムといえばどこでしょう?
 「フクアリ!」ブー。正解はニッパツ三ツ沢競技場です。

 …なんて前フリをしたくなるくらいにギッシリ入ったアウェイ側の客席。なんというホームジャック。TVに向かって半分笑いつつ「ちょっと待て!」と何度つぶやいたことか。だってスカパーの放送じゃコンササポの声がずっと勝ってたんだもん。横浜FCとしちゃ「どんどん入ってください。勝ち点はやらんけど」とニンマリするつもりが開始わずか10分で2失点、挙げ句完封負けでホーム未勝利継続という涙目な結末に。

 ホームで勝てないのはこっちも同じだからあまり偉そうなこたあ言えんが、キックオフ前からどこか異様な空気が流れていた気がする。コンサの選手にとっては赤黒サポの声援が文字通り後押しとなり、横浜の選手には「今日こそ勝たないと…」という重圧や不安を増幅させることとなった。そう感じさせるほど試合の入り方に差があったからこそ半ば火事場泥棒的な感じであっという間に2点が入ったんだと思う。
 日高のゴールもシュート自体ギリギリのコースに飛んだけど気持ちごとねじ込んだように思えたのは気のせいじゃないだろうし、前俊のゴールもその前の荒野のプレーに4人がつられてしまった。出鼻を挫かれて落ち着こうとした矢先に「止めなきゃ!」と荒野に総出でアタック。横浜側に焦りがあったとしか思えない。前俊ガラ空きだったもの。股抜きもお見事だったが、あの場面はFWにとってはほぼごっつぁん。

 それでも決して完勝だったワケじゃない。大久保や黒津、内田など前線には怖い選手がいた。黒津が移籍してたとは…。忘れもしない3年前のホーム開幕戦。ホント、大久保にはひどい目に遭わされたよ(泣)。横浜戦でも松本は黒津にやられていたし、黒津がバーを叩いた&大久保があわやのシーンはマジで肝を冷やした。
 あそこで確実に仕留められるのがJ1で、「あっぶねぇー!」で済んでしまうのがJ2。いやぁ、J2でよかったよ。あそこで1点入っていたら勝負の行方がもつれた可能性は高いというのは勝ったから言えるんだけど、勝負運もメンタル的な余裕もことごとくコンサに傾いた。ある意味今年の横浜FCを象徴するような分水嶺のプレーだった…というのは言いすぎか。前半終了間際に見せた前俊の人を食ったようなループシュートは奇才の面目躍如。
 メンタルという意味では河合が戻ったことが大きいかも。前半のみの出場なので土下座祭りとまではいかないけど、河合イラネと叩いた人たちには正直スマンかったと詫びの一言が必要な出来であったと思う。河合無双よりはむしろ「河合さんがいてくれる」と選手にもたらされる安心感とでもいうか。裏を返せばまだ周りが大人になれてないということにもなるが…。
 宮澤やカズゥにはまだそこまでの信頼はないのかなあ?カズゥはボールは持てるけど(実際ボールは集まっている)、推進力に欠けるところがあるし。もっとも、河合レベルにまで絶大な安心感をもつにはそれなりに年季、経験値が必要ではあるので、ないものねだりと言えなくもないんだが…。でも、そろそろこの2人にはそうした存在になってもらわにゃ困るんだよな。

 前半は勇気を持ってDFラインを高くし、3ラインをコンパクトにできていた。ホーム、アウェイにかかわらず財前コンサがここまでプレイエリアを高くできた試合は初めてかも。選手個人では荒野がよくカメラに“抜かれて”いたが、SHに回ったことと前俊の1トップになったことでプレーの選択がやりやすくなったのかな?上原1トップの時は衛星役を意識するあまり間延びしてしまったけど、SHに回ってプレイエリアが限定されることで良さが出た。真ん中に3人いるので守備も基本的にはそんなに気にせず、自分の背後がピンチの時には戻るというシンプルなタスクになったことも大きいかもと戦術厨は妄想してみる(苦笑)。

 後半は横浜側も前に人数をかけてきた。3-4-3で強引にDFを押し込められて5VS5の状況の時が一番しんどかったけど、田原の投入でツインタワーにしてくれたことでCBがマンツーでサボれない状況になり役割が明確になった。これは却って助かったかも。それでも田原には肝を冷やされたが(汗)。徳島や岡山相手にコンサが苦戦したように1トップ2シャドーのほうが捕まえにくかったのでは?ボールこそ出なかったけど前半には地味に内田に抜け出されていたし。
 序盤でポンポンとポイントを獲って攻めに出ざるを得なくなった横浜を受け止めるまではいいんだけど、受け止めるだけになっちゃってズルズル付き合うハメになったのは反省材料。いなす強さがないと言えばそれまでだけど、このへん良くも悪くも競った試合にしてしまうのはまだまだ試合運びに課題がある。決めるチャンスはあったしね。メンタルの余裕が悪い方に出たかな。押し込まれたので宮澤も守備に目が行きがちであまり前線に顔を出せなかったし…。横浜戦の出来なら前俊はフルタイムでも大丈夫そうだったけど、サブが5人なので他に選択肢がなかったのかな?

 今回は戦術とかよりも精神面での“揺れ”がそのまま勝敗に結びついたように思う。よって、MOMは荒野ではなく、選手を奮い立たせる空気を作った現地に駆けつけたサポーターということで…(笑)。

posted by フラッ太 |02:50 | アフターインプレッション | コメント(4) | トラックバック(0)

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