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2024年03月18日

石崎コンサとミシャコンサ、そして四方田コンサ。~数字で見る今年のヤバさ~

>またクソ長い記事を書いてしまった…

 神様~っ!
 4試合終了時点で勝ち点1の最下位、得点1失点7、得失点差-6。

 ちなみに黒歴史の12シーズンの4試合終了時は勝ち点1でビリ、得点2失点5、得失点差-3。
 最下位という順位ももちろんヤバいのだが、数字上ではもっとヤバいとも言えるだろう。
 当時を知るサポなら“あの時”よりも悪い、と思えば否が応でもネガティブにならざるを得ない。

 およそ考えられる限り最悪の4試合。基準となる勝ち点5はおろか未だ勝利なし。
 コンサ以外で未勝利なのは昇格組のヴェルディのみ。これが現実。

 で、単純に石崎コンサとミシャコンサを比べても結局「あの時はそもそも無理ゲー」という結論にしかならないので、なすすべなく降格した石崎コンサだけでなく必死にもがいて残留した四方田コンサの数字も引っ張って巻き返せるかどうかの推測、ひとつの目安にしてもらえれば。
 どうやってそれを実現するかは監督や選手、場合によってはフロントが決断することであって、こちとらあくまで「できるかなできるかな、はてはてふむ~♪」のスタンスということで…。素人が考えることはプロなら当然考えるだろうから。

 経験則である残留に必要な勝ち点(ボーダー)=試合数を踏まえつつ、
 大まかに5節ごとに区切って軌跡を辿ってみる。まずは石崎コンサ。

第5節  勝ち点1 16位 0-1-4 得2失7 -5   ボーダーとの差△4
第10節 勝ち点4 18位 1-1-8 得8失17 -9  ボーダーとの差△6
第15節 勝ち点4 18位 1-1-13 得10失36 -26 ボーダーとの差△11
第17節 勝ち点4 18位 1-1-15 得10失38 ー28 ボーダーとの差△13 15位大宮 勝ち点19
第20節 勝ち点7 18位 2-1-17 得15失49 -34 ボーダーとの差△13 15位新潟 勝ち点21
第25節 勝ち点10 18位 3-1-21 得20失64 -44 ボーダーとの差△15 15位大宮 勝ち点27
第30節 勝ち点14 18位 4-2-24 得22失76 -54 ボーダーとの差△16 15位大宮 勝ち点35
第34節 勝ち点14 18位 4-2-28 得25失88 -63 ボーダーとの差△20 15位新潟 勝ち点40

 降格決定は史上最速の27節。…改めて見てみるとひどいな(汗)。やっぱり7節のホーム川崎戦で後半途中まで2-0とリードしながら2-3で逆転負けした試合がターニングポイントだったのかも。あの試合は未だにトラウマ。続いて四方田コンサ。

第5節 勝ち点4 15位 1-1-3 得3失8 -5 ボーダーとの差△1
第10節 勝ち点12 15位 3-3-4 得11失15 -4 ボーダーとの差2
第15節 勝ち点12 15位 3-3-9 得12失24 -12 ボーダーとの差△3
第17節 勝ち点15 15位 4-3-10 得14失26 -12 ボーダーとの差△2
第20節 勝ち点19 15位 4-4-12 得19失31 -12 ボーダーとの差△1
第25節 勝ち点26 14位 7-5-13 得24失37 -13 ボーダーとの差1 15位甲府 勝ち点21
第30節 勝ち点34 13位 9-7-14 得32失43 -11 ボーダーとの差4 15位甲府 勝ち点28
第34節 勝ち点43 11位 12-7-15 得39失47 -8 ボーダーとの差11 15位広島 勝ち点33


 …というわけで。

 現状、どう考えてもミシャコンサは石崎コンサに寄っている。失点の多さは四方田コンサにも共通するが、得点に関しては石崎コンサが山本真希2なのに対して四方田コンサは都倉2、OG1といった具合で点を取るべき選手が取れてないという点でもミシャコンサは石崎コンサに寄っていると言える。

 四方田コンサは勝ち点5の壁に阻まれてはいるものの、降格圏内にどっぷりというわけではない。で、10節までの軌跡を見てみると石崎コンサと四方田コンサで大きな違いがあることがわかる。10節までに四方田コンサはボーダーを上回っているのだ。

 ここから考えると10節までに勝ち点10、今シーズンから試合数が増えたとはいえ低く見積もっても勝ち点8まで積み上げないと四方田コンサの水準に届かない。すなわち残留争いすらできないということになる。ということは、6試合で最低でも勝ち点7、ボーダーに到達するためにはこれからの6試合で勝ち点9が必要。で、試合日程はというと

3/30 神戸A
4/3  名古屋H
4/6  G大阪H
4/13 新潟A
(4/17 ル杯2回戦 沼津A)
4/20 広島H
4/27 湘南H

 …さすがにアウェイ神戸は勝ち点1も厳しそうだが、ホームが4試合もある。巻き返しは十分可能とみる。つーか、ここで巻き返せなかったらマジで石崎コンサに一直線だわ。ホームは全勝、それくらいできてやっと残留争いに加われる。そういう認識でいいと思う。

 思えば、四方田コンサはホームで強かった。ホームで9勝4分4敗はリーグ6位。
 だからこそホームで連敗がメチャ痛いんだが、終わったことを嘆いても仕方ない。
 短期的な目標としては3つは勝って正式に(?)残留争いに加わること、と考える。


 この手の数字遊びネタは調べるのにもブログにアップするのにも時間がかかるので代表ウィークとかで時間的余裕がある時にしかできない。数字遊びネタは思うところはいろいろあるけど形にするのが大変(汗)。

 今はオフなので選手には休める時にしっかり休んでほしい。
 …時期的にはそろそろクラファンがありそうな気はするが。

posted by フラッ太 |23:00 | 戦術厨の戯言 | コメント(3) | トラックバック(0)

2024年03月14日

ラグビー的サッカー?

>あ、町田戦も地上波あるのか…

 さて。

 日本代表の負け予測をピッタリ当てたレオザ氏。彼が町田(というよりは黒田監督)のサッカーを高く評価している。町田をJ1に昇格させただけでなくJ1でも鹿島相手に堂々勝利。「高校サッカー上がりの監督に何ができる!」なんてこたあもう誰にも言えない。それだけの成果は既に出している。

 実際に映像を見てないので何とも言いにくいんだけど、大雑把に言えば
 攻撃はロングボール放り込み、ポゼッション?知ったことか!なスタイルなんだろう。

 実際、ポゼッション率が高ければ勝てるかと言えばそうではなく、ガンガン前から制限かけて引っ掛けるとか縦に速くというのが浸透しつつある。もっとも、ミシャコンサとてそれを全く無視してるわけでもなく、昨年のFマリノス戦ではGKに戻したところを掻っ攫ってゴールとかそうしたトレンドは取り入れているわけで。

 で、町田のサッカーはというと何となくラグビーを思い起こすというか。
 ハイパントを蹴り込んで、蹴った先でポイント作って攻撃を継続するみたいな
 要は“陣取りゲーム”を強く意識しているのかな、と。

 サッカーはボールをゴールに入れる競技。
 でも、ボールを後ろでチンタラ回してたって点にならない。

 ボールをどう運ぶか?丁寧に繋いで前進するか、放り込んでセカンドボールを回収するか。
 うまく言葉にできないけど、ボールを握るかエリアを獲るかの優先度の違いなのかな。

 コンサがここまでノーゴールなのでどうしてもポジティブになれないってのはあるが、町田戦は「(主に町田が)『誰に』『どこに』ボールを入れるか?」という視点が肝要なのかな、と。ボールの行方を追うんじゃなくて、エリアの獲り合い。

 放り込んだ先のデザインをしっかり決めておけば相手ボールになっても守備のリスクは減る。セカンドボールを回収できれば得点の可能性は高くなる。実際にはもっと深いんだろうけど、レオザ氏が黒田サッカーを合理的というのは納得がいく。

 ミシャはミシャでハードなキャンプを課すのは自分たちが動いて常に有利な位置取りをすることが必要で、その前提として走力がなかったら話にならない。それも単に持久力だけでなく頭を使って賢く動く。ポジショニングゲームへのアプローチの違い、と言えばいいのかな?

 大げさに言えば“哲学”がぶつかる試合。

 町田のここまでの戦いからして殴り合いの可能性は低そう。福岡戦ほどガツガツ来るかはわからないけど粘る、我慢する時間帯が大半を占めそうな予感はある。町田戦は今までとは違ったサッカーの観方が必要で、Jの空気を一変させてしまう、ある意味Jリーグに“革命”や“破壊”が起きる試合になるかもしれない。

 …ぶっちゃけ試合を観るのが怖い、まである。

posted by フラッ太 |13:25 | 戦術厨の戯言 | コメント(4) | トラックバック(0)

2024年02月04日

イラン戦について2つだけ。

>あと3週間で開幕とか信じられんのだが

 昨日の日本代表のイラン戦。

 まず気になったのはなぜ3バックにしなかったのか?
 伊藤洋輝のところを狙われ続けていたのに人もシステムも変えずじまいだったのはなぜか?

 素人考えだとイランはどんどん長いボールを入れてくる。3バックだとただでWBの裏のスペースどうする問題で困るのに三笘を守備に下げさせたくない。だから4バックを維持したって感じだけど、それでも人かシステムのどちらかは変えるべきだったと思う。

 地上波では「我慢の時間帯、これを耐えればチャンスは来る」ってしきりに言ってたけど
 あれじゃ「ただ我慢させられ続けただけ」であって解決になってない。
 敢えて、時間を潰して(俗に言う「試合を56す」展開)というのがあったとしても、
 それだと富安がマイボールの時に出しどころがなくて困ってる様子の説明がつかない。

 人を代えるならそれでもいいし、伊藤洋輝OUT佐野INでボランチ3枚にしてサイドのスペースに放り込まれたらCB3人はスライドして対応、空いたファーサイドはボランチの1枚が降りてスペースを埋めるとかやりようはあったはず。

 そして、決定的な失敗は久保OUT南野IN。久保は絶対に残すべきだった。
 久保が上、南野が下ってことでは全くなく適性の問題。

 前半、久保がいったん降りて(ズレて)パスをフリーで受け、前田大然に裏1発のパスを通した。あれを見て「久保は上手いなあ…」と溜息が出た。フリーでパスをもらえるポジショニング、前田にはしっかり通る丁度良いパス。これを無理なくやれるのが簡単なようでスゴいなと。

 南野って狭いエリアでも素早くターンして自分で斬りこむとかワンツーで抜け出すとか要は自分で仕掛ける、使われて輝くタイプだと思っている。久保は前田を使うことができるが南野にはできない(させたら良さが消される)。

 南野もボールを受けに降りることはあるが、極端な話それだけなのだ。南野はゴールに近いところにいてナンボ、矢印を前に向けてナンボ。あの時、日本に必要だったのはボールの落ち着かせどころ。それを作ることができるのが久保だった。

 それができそうなのはあとは守田くらいだと思うけど押し込まれた状態ではとてもそこまで求められない。サイドに出しては詰まる、博打で上田に放り込んでもキープできないとどうにもならない。いっそ、GKからのビルドアップは放棄して上田にひたすら放り込んでセカンドボールの争奪戦のほうがまだマシだったかも。

 三笘をジョーカーに入れたはいいけどダブルチームですぐ手詰まりとか
 チームとしてこうしようとか約束事があるように見えなかったのがつらい。

 例えばミシャコンサの場合GKからWBの位置の選手にフィード通すのは半ばお約束。去年だと左はルーカスとか菅、右だと駿汰が多かったかな?そういうのをどれだけ作るかが大きく影響すると思う。後半、相手陣内でフリーでボールを持てた時が何回あっただろう?

 伊東純也がいれば…とか全く関係ない。攻め手を欠いた、決めきれずに負けたのではなく
 守勢を跳ね返せずに負けたのだから監督に批判が集中するのは当然だと思う。

posted by フラッ太 |23:00 | 戦術厨の戯言 | コメント(2) | トラックバック(0)

2023年06月17日

ネタ供養をしつつ。

 気が付けばサ行でまとまっていたアタック25での児玉清の進行。

「さ」:札幌のJ1定着に多大な貢献をし
「し」:勝利数177はJリーグの歴代外国人監督でトップ
「す」:優れた育成手腕を持ち
「せ」:攻めを全面に押し出す戦術は今なおJリーグで輝き続けています
「そ」:その人物の名は?

 …というわけで。

 思い浮かぶ小ネタはいくつもあるんだが、
 いざ起承転結に持っていこうとすると収拾がつかなくなるというジレンマはどうしたもんか。

 後半戦は小柏を欠いた状態で戦うわけだが、小柏不在でざっと思いつくのは縦の脅威が減ること、奥行きを作りにくくなることかな。ただ、戦い方自体はそんなに変わらないと思う。

 で、アタック25と言えば「なぜカドを取らない!?」というくらいに角を獲るのが勝利への大きなカギなわけだが、ミシャコンサもそういうところがあるな、と。特に、金子のいる右PA角を前向きで入ることで取れればゴールの可能性が格段に増す。

 あと、今年特に感じるのが“間”をとるのが上手いということ。「ま」ではなく「あいだ」。

 やりたい放題殴りまくったFC東京戦とかが典型例だが、VARでゴールが認められた駿汰のゴールとかがわかりやすいかな。当たり前っちゃそうなのかもしれんけど、特に4バックでのDFラインの間は明らかに狙い目としているのがわかる。柏戦での駒井のゴールも間に入ることでDFの対応が間に合わなくなっている。

 4バックの相手で無得点に終わったのは鹿島戦のみ。逆に言えばあれくらい堅い守りじゃなきゃ今のミシャコンサは4バックでは防ぎきれない。浦和はCBがJ1でも1,2を争う堅さなので何とも言えんが、4バックの相手ならたぶん点は取れると思う。返す返すもホーム川崎戦を落としたのが痛い。ケガ人続出であんだけザルな川崎のDFラインを見たことないし…。

 角と間。たぶんこの2つがミシャコンサの多くを占めると思うんだけど、
 小柏離脱でそれ一辺倒にならないかが心配。

 小柏と浅野だけで決めきってしまったゴールもあるだけに、それとは対照的に手数をかけることが多くなるはず。こだわりは執着や固執と背中合わせ。そこらへん、ミシャのサジ加減が興味のあるところ。

posted by フラッ太 |16:25 | 戦術厨の戯言 | コメント(0) | トラックバック(0)

2023年05月29日

“アリウープヘッド”を掘り下げてみる。

>形を変えた宮澤推し…

  勘のいい方は仰々しいタイトルで察したことでしょう。今回は戦術厨ネタ。

 アリウープと言えばバスケの華。空中でパスを受けてそのままダンクを叩きこむアレである。スティールからわざとボードに当ててリバウンドを叩きこむ見せプレイor舐めプなものもあるが、正統派のアリウープは決まると実にスカッとするプレー。

 名古屋戦での宮澤の惜しいヘッドも“点で合わせる”意味ではアリウープに似ている。

 原型としてはCKでのニア飛び込みだろう。振り向けばブーツェンならぬ忘れた頃のニア飛び込み。17清水、19神戸と実際にゴールを決めたこともある。先に触れれば守備側はほぼノーチャンスな代わりに、ここぞの時でしか出せないトリックプレーな性格もある。

 今年のミシャコンサはピッチを広く使う一環としてクロスからの攻撃も“もう1つ奥を狙う”プレーが多い。FC東京戦での小柏→菅キャノンなんてのは普通ならあんなに綺麗には決まらん。5レーンで言ったら1つ飛ばしどころか2つ飛ばしだもんね。

 で、宮澤のアリウープヘッドなわけだが、そもそも点で合わせること自体そう簡単ではない。出す側(今回は駒井)にも単に精度が高いだけでなくパススピードも要求される(緩いと相手DFが間に合ってしまう)から双方難易度が高い。1つ奥を狙うのとは逆に1つ前を狙うところもポイントが高い。

 ダイジェストの映像がわかりやすいが、ある意味これがミシャ式の神髄ではないかと。
 相手守備が4バックだろうが5バックだろうが間に入ればフリーでシュートが撃てる。

 シュートが決まる確率が高いのは誰もいないところで撃てる時。
 だったら、ボールの動かし方や人の動き方でフリーのスペースを作ればいいじゃないか。

 制空権となるとどうしてもわかりやすく高さのある選手にボールを集めるみたいなイメージになりがちだが、ミシャはそうは考えていなくて、アリウープヘッドもフリーのスペースを作る延長線上であってそれが今回は地上ではなく空中だっただけ、みたいな。

 チームのスカウティングでここが空きやすいよとかのデータはある程度頭にあると思うし、間を狙うという基本コンセプトからすればあのパスは出せておかしくはないのかもしれんけど、さながらアメフトのタイミングパス1発でピンポイントに通すのはよほどしっかり仕込んでないと…とは思う。

 アメフトとは違って、受け手はパスを取って終わりじゃなくて、決めきらなきゃならないんだからなあ。17コンサでアウェイ初勝利となったFC東京戦でのジェイのヘッドがいかに難易度だけでなく変態ぶりのレベルが高いかが改めて分かるわ…。

 ただ、今年のミシャコンサは縦に速く、そして裏を積極的に狙うことでより間を狙う意識が高くなっている。横の間、だけでなく縦の間を狙うってことだね。今まで積み上げてきたものがよりフリーなスペースを作ることに役立っている。同じ作るでもmakeではなくcreateを感じるからミシャサッカーは面白い…というのはちとオチにしてはキザすぎかな(苦笑)。

posted by フラッ太 |14:05 | 戦術厨の戯言 | コメント(0) | トラックバック(0)

2023年04月10日

浅野は何位?

大森に鶴 しかし、疲労骨折というのは両者に問題があるのでは?

 久しぶりにダイジェストを気楽に観ることができた。

 金子がキレキレなのはもちろん、昨日は浅野が大活躍。先制ゴールは半分以上浅野の御膳立てで決まっていた。三笘ばりにすげぇ!という声が出るくらいで、あの突破ができる選手はごく限られるだろう。

 「今年一番の大当たり補強は浅野じゃないか?」というくらい開幕から見せ場を作っているし結果も出している。的確補強ランキングがあるとするなら、単にコンサとしてじゃなくJ全体を見渡しても贔屓目抜きにベスト3に入るくらいの素晴らしい補強。

 正直、浅野に対しては“速い”選手だとは思っていたが“巧い”とは思ってなかった。
 セレッソ戦はわかりやすい例だけど技術は相当高いんだろうなと素人目にも思わせてくれる。
 裏を返せば、その浅野がなかなかスタメン獲れなかったっていう広島のレベルの高さの証明でもあるが…。

 そして、速いといってもfastの速さだけではなくてquickの速さも兼ね備えている。
 このブログでは小回りが利くとか機動力の高さという表現を使ってるけど、
 敏捷性が抜けてるなと思わせてくれるのは浅野の他には小柏くらい。

 見つけてきた強化部ももちろんGJ!だが、やはりミシャの手腕がスゴい。広島との親和性が高かったことを差し引いても開幕からこれだけ活躍している上に、まだ伸びしろがあるんじゃ?とすら思わせる。今までは左は青木がファーストチョイスだったが、現状では浅野が一番じゃないかなあ。マジで「ミシャ=ナメック星の最長老」説を唱えてもいいくらいだぞ。

 金子がキレキレなのは今さら言うまでもないが、
 浅野が左サイドでこれに近い働きをしてくれると戦い方が俄然楽になる。

 “幅を使う”上で両サイドに頼れるドリブラーがいると相手守備選手の間隔が広くなる。
 加えて、相手守備の意識を外に向かせることができる。

 恐らくミシャの主眼は後者で、いわゆる背中を取る動きでゴールというのは今までもある。今年だと川崎戦での大八のヘッドがわかりやすいかな。川崎守備陣は人数はいるのに金子に気を取られて大八に気づいてない。

 セレッソ戦ではオフサイドになったものの、本来の武器である裏抜けであわやのシーンも作っている。これは考えようによっては奥行きを作るという縦の動きまでできていることになる。縦にも横にも効く動きをするとなると捕まえるのは厄介この上ない。

 今年は特にスペースを作ってそこに人が入る、速めの縦のボールを入れるというのを多くやってるから尚更浅野が輝く局面を多く作れる。ルーカス抜きでその仕込みや伏線を作れてるってけっこうスゴいこと。青木もいいんだけど、それ以上に浅野が良い。

 浅野拓磨の弟、ではもうない。 

posted by フラッ太 |23:30 | 戦術厨の戯言 | コメント(3) | トラックバック(0)

2023年04月03日

「使える」と「使いたい」は別。

この方のブログを先に読んでいただければ幸いです(例によって長いので前半だけで充分w)。

 久しぶりに戦術厨全開な考察。まあ、将棋で言うところの感想戦と思ってもらえれば。
 (注:おもいっきり暑苦しい(=クソ長い)ので時間の余裕をもって読んで下さい)

 小林祐希のアクシデントで試合の流れが大きく変わったホーム川崎戦。局所的に見れば福森が戦犯になるのは避けられないわけだが、なぜ左CBに戻してしまったのか?その理由を考える前にタイトルにつけた「使える」「使いたい」の視点から考察してみようと思う。

 福森は攻撃面ではスペシャルな能力を持っているが、守備面では素人目にも弱さがある。
 ぶっちゃけ守備では「穴」であるにもかかわらず、それでもミシャが起用するのはなぜか?
 それは穴に目をつぶっても「使いたい」選手だから。

 で、今のミシャコンサでミシャが「使いたい」選手といえばまず福森がそうだし、すぐに思いつくところだと金子や小柏、菅あたり。今年加入した浅野も仲間入りしてくるだろう。ただし、「使いたい」と「使える」が必ずしもイコールにならないところが難しい。金子や小柏は「使いたい」=「使える」な選手になっていると思うので怖いのはケガと移籍だけ。

 で、昨日の試合。先に挙げたブログでは小林の代役に青木と荒野を挙げていたが、
 オレの考えは微妙に違っていてあのメンツと構成なら代役は青木一択とみた。

 前のエントリーとの関連だが、小林のポジションは“頭脳労働系”の担当と考えている。

 昨年からの流れで終盤にはシャビエルが入ることでだいぶ前からハメることができるようになってきた。そこから今年はシャドーには小柏と浅野というスピードと小回りが利くのも含めた機動力を兼ね備えた2人を1stディフェンダーにして、小林のところでこっそり嫌らしくコースを切ることでより前目で奪って速さでゴールを目指すという傾向が強まっていると考えている。

 マリノス戦で小柏からのスルーパスで浅野が抜け出して1vs1のシーンを作った場面。
 あれこそが今年のミシャコンサの進化の最たるものだと思っている。
 そう考えると浅野の加入は正しくフロントGJ!と言える。

 神戸戦でも青木が抜け出して…というのがあった。ミシャが今年重きを置くとすれば前の3人の選択。そうなると荒野では物足りない、むしろ神戸戦で荒野を1つ前に出したのがアダとなってしまったのを考えると荒野ではなく青木しかないという答えになるんである。

 小林OUT馬場INでもし福森を左CBではなくボランチのままで使うとなると福森と馬場のコンビになるが、この組み合わせは相当怖い。2人とも利き足が左とか以前に単純に「この2人で組んだことあるのか?」という疑問が湧く。荒野とのコンビなら神戸戦での経験があるし、慣れているポジションでやらせることを選択したんじゃないかなあ?

 穴になるのは覚悟の上だが、ある意味それは“わかっているリスク”。
 更なるアドリブかますのと穴を作るけど慣れたポジションでやらせるのを天秤にかけた結果。
 それが福森を左CBに“戻した”理由と考える。

 「使いたい」「使える」の視点で言えば「使える」が先に来るのは間違いなく駿汰。

 本来ならボランチ起用で「使いたい」と思うが、ミシャが求める右CBで「使える」のが駿汰しかいない。いずれは馬場にという構想はあるだろうが。サブに大伍が入っていたのは納得、というのもそういう視点から。ただ、あれだけ分かりやすく失点の原因になってしまうと「もう福森はいいよ…」という声が出るのもむべなるかな。オレも桐耶がスタメンでどこまでできるか見てみたいし。

 何より、川崎戦のあの布陣が“VS川崎スペシャル”だったのか?
 小林の負傷交代でわからなくなった。勝敗関係なくこれが最大の疑問である。

 ドームではその布陣にどよめきが起こったらしいが、次節以降も福森ボランチの布陣で行くのか?それとも今までのようなオーソドックスな形に戻すのか?ケガ人(特に駒井)の回復具合にもよるが、ミシャなら継続しそうな気もする。それはそれでオレとしては怖さが先に来るが…。

 「使いたい」「使える」な話はまだまだあるけど、これ以上は流石に読む方がつらいので(汗)。

posted by フラッ太 |00:50 | 戦術厨の戯言 | コメント(2) | トラックバック(0)

2022年11月24日

ドイツ戦勝利に見るミシャコンサの未来。

>忘れられがちだが、権田も海外でプレーしてたのよな…

 昨日の日本代表のドイツ戦勝利。いろいろな見方があると思うけど、
 ドイツからすれば勝ちゲームを落としたというのは間違いなく言えると思う。

 仕事から明けてとりあえず前半を流し見。まあ、守備がハマらないこと。福西解説で日本の右サイドがぽっかり空く現象はずっと指摘されていた。あれだけ長い時間そこを放置していたらそりゃドイツにやられますよってなもんで。あの場面、権田が出たのは致し方ない。PK判定はちょっとかわいそう。

 PK決められた時点で風呂入ることに。

 スタメンの状況もわからずにいたし前田の明らかなオフサイドも知らなかった。ただ、レーンを埋めるのは最低限守備のケアとして必要だったから久保OUT富安INは当然の一手だったと思う。0-2になればゲームエンド。ただ、何というか、それでもドイツは強かった。権田のセーブがなければフツーに0-3くらいでボロ負けになっていたことを考えたらMOM選出は極めて妥当。

 奇跡的な勝利なのは確かだけど、前半の両者の出来と優勝国ドイツだからこそウノゼロで充分と踏んだ選手交代がもたらした緩みと隙だったのかなあ、と。ギュンドアンはともかくミュラーまで下げたのはナメすぎというか。そうなる心境も理解できるけど、ナメたらひと刺しあるぜ?くらいに日本代表が力つけてきたという証でもある。

 しかしまあ、ポイチもよくあそこまで攻めダルマになれたなあ、と。

 結果だけ見れば采配ズバリ的中!なんだけど、ギャンブル感たっぷりのファイヤーフォーメーション。守備でやることをハッキリさせたのが多分に大きいんだけど、富安も筋肉系のケガ抱えてたから出せるとしても後半限定とか条件はあっただろうし。勝つには勝ったが、スラムダンクのアレを思い起こさずにはいられないんだよなあ。この1戦に全てを使い果たした感がすごくあるし。

 決められる時に決めきれずに負けたドイツ。んなのはミシャコンサでさんざん見てきたわけだが、ミシャコンサがアップデートできる余地があるとするなら2点目のシーンかな。リスタートから縦1発で浅野が一気にPAに侵入し決めた。

 縦ポン一気って意味ではなくて速さで殴る。

 ドイツの前半がそうであったようにチーム全体で動いて理で崩すのは当然必要で、そこんところは手間暇かけすぎ!ってな程にこだわるミシャ。去年のトゥチッチのゴールなんて正にそれ。アクセントを加える意味で速さは大きな武器になるかな、と。

 殊勲のゴールを決めた浅野の弟である浅野雄也の獲得に動いているという報道があった。この先どうなるかはわからんけど、例えば金子が浦和あたりに抜かれた時に右WB小柏、右シャドー浅野とかだったらこれはこれでアリじゃねーの?とも思ったり。

 すげぇ乱暴な話だけど、三笘が仕掛けて…という1点目の方が再現性は高いし、そっちをを目指すべきなんだけど、それっていかに三笘が前を向ける状況を作るかって仕込みが必要になってくる。速さで殴る売場合、その辺の仕込みが少なくて済むのかなってのはある。速さを見せておいて…というのが加わればまた1つミシャコンサは面白くなるのかな、と思った次第。

posted by フラッ太 |10:25 | 戦術厨の戯言 | コメント(0) | トラックバック(0)

2022年08月19日

数字遊び・延長戦~前言撤回!?~

>オレンジのクラブの残留力…

 前のエントリーで「08東京Vが得失点差で降格しただろ!」というツッコミを受けたので
 今回はお詫びとして数字遊びの延長戦を。

~得失点差で天国と地獄編~

 08磐田 勝ち点37 10-7-17 40 48 -8  PO残留
  東京V 勝ち点37 10-7-17 38 50 -12 J2降格

 16新潟  勝ち点30 8-6-20 33 49 -16
  名古屋 勝ち点30 7-9-18 38 58 -20 J2降格

 18横浜FM 勝ち点41 12-5-17 56 56 0
  湘南  勝ち点41 10-11-13 38 43 -5
  鳥栖  勝ち点41 10-11-13 29 24 -5
  名古屋 勝ち点41 12-5-17 52 59 -7
  磐田  勝ち点41 10-11-13 35 48 -13 PO残留

 19鳥栖 勝ち点36 10-6-18 32 53 -21
  湘南 勝ち点36 10-6-18 40 63 -23 PO残留

 …こうしてみると「10勝なら安全」から「10勝以上が必要」に上方修正した方がいいかも(汗)。ただ、ヴェルディが落ちたときもコンサが1人でマイナス背負った格好なので…という言い訳はしたい(←チェックミスの言い訳になってねーよ!)。今シーズンは10勝に届けばPO回りの可能性はあっても残留はセーフだと思うんだが、さて。

~最小・最多編~
 残留した最少勝ち点:15新潟 勝ち点30 残留した最少得点:12新潟 総得点29
 残留した最多失点:19清水 総失点69 残留した最多引分け:13甲府 13引分け

 新潟や甲府が残留してきたときは大抵ロースコア勝負で得失点差もマイナス1桁で収まるというのが通例。ミシャコンサである限りそれを望むのは無理というもの。ただ、最多引分けはミシャコンサで記録更新の目はあるかも…。やっぱ12シーズンはいろんな意味で異常だったわ。

 19清水は得失点差ワースト。通常ならもちろんアウトだが、大まかな目安としても総失点50を超えるとけっこうな危険水域。調べ直したら意外とあったんだが、強力な外国人選手がいるとか補強が凄まじいとかじゃないと厳しい感じ。

 マリノスは18シーズンを耐えたことが今にして思えば大きかったのかなあ?浦和は今シーズン補強が間に合うまでギリギリ耐えて上向いたって感じ。浦和は特にうるさ型のサポ多いしねぇ。上位陣では鹿島が転換期というか分岐点に差し掛かっているって印象はある。

 コンサに関して言えば10勝する前提なら10-11-13に行きつく可能性が最も高いとみる。ミシャコンサである限り常に大負けのリスクはあるからロースコアにに持ち込んでの残留というイメージは描きにくい。今はその怖さがどうしても先に出てくるけど、それだとJ1に居続けるというのはやっぱり厳しい。

 湘南は何とか凌いでるけど、勝ち点を“拾う”戦い方じゃなくて勝ち(点)を取りに行く、獲りに行って獲れるのがJ1クラブじゃないかと思う。それを維持し続けるのは一貫性あるクラブのスタイルも必要だし、抜かれても育てる、育ってくるみたいな環境づくりも必要。

 まあ、何にせよJ1に居続けなければこんな数字遊びもできないってことで…。

posted by フラッ太 |19:20 | 戦術厨の戯言 | コメント(0) | トラックバック(0)

2022年08月18日

結局は同じオチ。

>POに救われるなんてことのないように…

 得失点差に着目しての数字遊びを垂れ流してきたわけだが、オレ的に外せない基準はある。
 以前にも書いた通り、「J1残留には10勝が必要」というものだ。

 改めて、10勝以上してJ1残留できなかったケースを拾っていく。

08磐田 勝ち点37 10-7-17  40 48 -8 ※PO残留
12神戸 勝ち点39 11-6-17  41 50 -9
18磐田 勝ち点41 10-11-13 35 48 -13 ※PO残留
18柏  勝ち点39 12-3-19  39 59 -20
21徳島 勝ち点36 10-6-22  34 55 -21 ※20クラブ中17位降格

 この5つのみ。データからは10勝以上であれば自動降格はまずない。そしてJ1残留の最低勝利数は8。単に数字だけ見れば21湘南が7勝16分け15敗の勝ち点37で残留しているが、昨シーズンはJ1は20クラブで下4つが降格なのでここでは除外。数字上ではJ1残留の最少勝利数&最多引分数ではある。11甲府が9勝(6分け)して降格、13甲府が8勝(13分け)で残留したことから安心できる勝利数はやはり10勝と考える。

 ただ、18シーズンと今シーズンの順位表を見比べると怖いなと思えることもある。今年は9位の鳥栖ですら7勝で最下位磐田まで2勝の差しかない。18シーズンも25節終了時で9位浦和から15位柏まで勝ち点3差かつ勝利数も8勝と9勝でほとんどダンゴ。

 現在の“2弱”(自動降格圏)は磐田とガンバ。もちろん、そのまま2弱で終わりたくはないから両クラブとも監督交代に踏み切ったんだが、(この2クラブがそのままになるかはさておき)2弱が早々にできるようであれば少なくとも自動降格は免れる。
 しかし、1弱のままだと18柏のパターンになることは十分考えられる。ガンバは補強終了後に片野坂監督のクビを切るという通常ならありえないタイミングで手を打ったが、武蔵や食野、山本理仁など補強した選手の能力は高い。ガンバの動向次第で楽になるかならないかはある程度決まりそう。清水は殴り倒して上がってくるだろうから無視。

 6試合で勝ち点12を目標に掲げたミシャ。アウェイがFマリノス戦であることを考えても
 ホーム3連戦を3連勝することが絶対条件。中断期間を挟むとはいえ磐田を確実に蹴落とす。
 コンサが自力でできることはくれくらい。つーか、これしかない。
 10勝まではあと4つ。ホーム3連戦で着実に、かつ一気に決めよう!

posted by フラッ太 |16:40 | 戦術厨の戯言 | コメント(2) | トラックバック(0)