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2021年08月22日

十徳ナイフ。

>ちなみに十手も「じゅって」ではなく「じって」である

 昨日の大分戦。大八には苦い経験になったかな。香川がドフリーだったのを菅野が止めてくれたのでA級戦犯にはならずに済んだものの、チャンスをもらいながら前半だけで交代。一番悔しい思いをしているだろう。ガンバ戦では駒井の右CBで痛い目に遭ったので本職を起用したはいいものの…といったところか。

 大八を下げたのは仕方ないとしてもどういうフォーメーションにしたんだろう?と思っていたら高嶺がCBに降りたとは。まあ、4-1-5に可変するときにDFラインに降りるから始めからその仕込みと思えばなくはない起用だが、なかなかにギャンブルだったような。昨日は有休明けのルーカスがベンチスタート。これは過密日程7連戦を考慮したものとみる。深井さんが欠場なのもそうだと思うが、あるいは…?

 というわけで駒井が右のシャドーでスタメンだったわけだが、さながら駒井は十徳ナイフのような存在。複数ポジションができて戦術もわかっているとなればピッチにいてほしい選手ではあると思う。

 ただ、こういう十徳ナイフのタイプは地味仕事な面が多い上に
 「こなして当たり前」みたいなところかあるから高い評価を受けにくい。

 いわゆるポリバレントな選手ということになるんだろうが、三浦コンサや石崎コンサでは西嶋、石崎コンサでは高木純平あたりか。もちろん、宮澤はトップ下やったりボランチやったり、ミシャコンサではとうとうCBだったりする。四方田コンサだと早坂が当てはまるだろう。

 ミシャコンサは可変システム&フルコートマンツーになったことで西部謙司氏の言葉を借りれば「選手のマルチ化」がより顕著になってきた。高嶺が真ん中のCBをやったのはビックリしたが、左CBに入ったこともある。小柏はトップに入ったりシャドーをやったり、金子は右WBだけでなくシャドーにも入る。荒野に至ってはボランチもやるしシャドーもやったし、0トップの時は要の選手。

 駒井のシャドーは物足りないというのは正直ある。シャドーならもっと前で絡んでほしいしゴールも欲しい。
 ただ、裏を返せばそれだけ求めるレベルが上がっているということであり、
 本職(に近い選手)のレベルも上がってきているということ。

 それが顕著に表れているのが青木と小柏。明確に結果を出しているだけでなく、小柏に至っては前半に馬鹿正直にシュートを撃って大分のGK高木に防がれたのを後半には冷静に流し込んでのゴールという修正能力の高さを見せた。小柏は浦和戦でのゴールで何かしらコツを掴んだと思うのでケチャドバの可能性はけっこうあるように思う。

 しかしまあ、青木ですらミシャ式にフィットするのにシーズンの半分を要したわけだからミシャ式におけるCBのタスクは思っている以上に難しいんだろうなあ。前の選手に守備やらせるのは大雑把に言えばアタマは必要でも技術はそれほど必要ないが、ビルドアップはそれ相応に技術も求められるから普段パスに対して要求が少ないCBには尚更なのかも。浦和では阿部勇樹、コンサではミンテや宮澤などボランチの経験がある選手がやってるし…。

posted by フラッ太 |23:25 | 戦術厨の戯言 | コメント(4) | トラックバック(0)