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2010年12月06日

第38節VS熊本・アフターインプレッション。

 最終戦は熊本が相手。僕は熊本戦をひとつの試金石と捉えていた。というのは、熊本はかつて横浜FCをJ1に導いた高木琢也監督が率いていることと、着実に順位をJ2の中位に押し上げてきたことが挙げられる。J2で勝ち上がるには守備の構築が欠かせない。栃木もこれに当てはまると思うが、手堅いやり方であり確かに守備をしっかりすればJ1への道は近づく。実際、三浦コンサでJ1昇格しているのだから。
 しかし、それだけではJ1では到底戦えない、守るだけではJ1に居続けることはできないというのもコンサは同時に経験してきて、だからこそ石崎監督に2年間託してきたワケで・・・。熊本の試合を見ているわけではないので正しいとは言えないかもしれないけど、ある意味で典型的な堅守速攻のJ2クラブ相手にホームで勝てるかどうかというのは、来季のJ1昇格を占う上でも崩して勝つことが求められると思っていた。厳しい言い方をすれば、熊本に勝てないようではJ1昇格など覚束ない(熊本を見下しているワケではないのであしからず)。

 結果としては理想的であったものの、前半は熊本にやられっぱなし。
 チャレンジ&カバーをいともあっさりかわされてピンチの連続。熊本にしてみれば「ここで決めておけば・・・」ということになるが、裏を返せばコンサもそんな試合展開を何度もした挙げ句に勝てる可能性のあった試合を取りこぼしまくった。この時間帯を凌ぐことができたことは大きかったと思う。
 先制点は美しいゴールだった。それは三上のボレーがというだけではなくて、崩して奪ったゴールだったから。純平が左サイドでキープして追い越してきた砂川にパス。征也がナナメに走って熊本DF陣を全員(!)引きつけておいて砂川がどフリーの三上にエンジェルパスで三上がボレーシュート。砂川・征也・三上が走り込む姿はさながらバスケの三線速攻のよう。千葉戦での宮澤の決勝ゴールもこれに近いが、三上の芸術点を加味するとこれが今年のベストゴールといって良い(笑)。

 大伍がフル代表に近づいたことで「征也は何やってんだ!」という声が大きくなりそうだけど、熊本戦は全体的には良い動きをしていたと思う。三上の先制ゴールは征也のお膳立ても大きいし。熊本戦は岩沼と芳賀のボランチコンビだったけど、岩沼がキレてたなあ。宮澤を彷彿とさせる変態スルーパス(←褒め言葉です念のため)も通したし。カズゥにはカズゥの良さがあるんだけど、カズゥが持つといったん流れが止まることが多くなるのでどうしてもじれったく感じてしまう。その点、岩沼は持ちすぎることがなかったのは良かった。
 それと、西嶋のポジショニングの良さは本職がDFとは思えん。ここでこぼれ球を拾って欲しいというところでほとんど顔を出しミドルまで決めちまうってのは・・・。砂川のFKはGKとの駆け引き勝ちで、蹴った瞬間勝負アリ。ゴール裏で生で観たサポーターがすんごくうらやましいぞっ。三上のダメ押しゴールは「ホントにユースの選手なの?」っていうくらいの落ち着きぶり。闇雲にシュート打てばいいってもんじゃないのをユースっ子に教えられるとは・・・。

 攻撃面でやっと結果が出た試合。しかし、守備はまだまだ寄せが甘いなど改善点は多い。
 カズゥ欠場で真ん中がどうなることかと思ったけど、思った以上にやれていたんじゃないかなあ。芳賀がキープレイヤーであることに変わりはないんだけど、宮澤・カズゥが共にいない状態で4-0の圧勝劇となったのをノブリンはどう思ったのだろうか・・・。MOMは当然砂川。砂川のあのふんわりパスはホント素晴らしい。来年、砂川の役割を誰が果たすのかと考えると心配になるくらい。最も近いのは純平だろうが、確実にいてくれる保証はないし・・・。

 ともあれ、最後の最後でやっと目指す形が結果になって現れた試合。
 もっと早い段階で・・・というのは誰しもが思うところではあるんだろうけど。あとは、ここからどう肉付けをして上積みをしていくか。選手の日々の努力ももちろん必要だが、これからのシーズンオフは強化部の腕の見せどころ。監督含めた人事を早いところ決めてほしいもんである。

posted by フラッ太 |22:40 | アフターインプレッション | コメント(3) | トラックバック(0)

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この記事に対するコメント一覧
Re:第38節VS熊本・アフターインプレッション。

一点目なんだけどさ、
中盤省略のほぼ「たてポン」で
高木→砂川→三上だったんだけど。

あんなのまで「崩した」なんて評価してたら
この2年がまったくムダだったことの逆証明だよ。

posted by とおりすがった| 2010-12-07 17:25

Re:第38節VS熊本・アフターインプレッション。

お久しぶりです。
インプレッションを読んで、試合内容、大伍や征也の評価は同意するのだけれど、今はそれを認めてはいけない気がする。

ダメだ、ダメだの連発が彼らにはいい気がする。

過去にも良い試合はあった。その度に私達は気を良くしたけれど、気が付けばなんら、それを糧にして進化していない。

これからも良い試合は必ずある。その都度心の葛藤はあるけれど、あえて「当たり前の通過点」として厳しく見たい。

posted by 移籍できないサポーター| 2010-12-08 00:05

移籍できないサポーターさんへ

 お久しぶりです。
 今年の後半あたりから特に感じていたんですが、サイドハーフの位置までボールを運べてもそこから先が寸詰まりだなあ、と。手数をかけすぎてシュートブロックor相手DFがいるのに単純に放り込んで競り負けるという違う意味で両極端な攻撃に終始していたイメージがあるんです。

 千葉戦の宮澤のゴールもそうですが、スピードを殺さずに相手DFを動かした上で
 ゴールできたところがポイントが高いかな、と。

 最終戦で「終わりよければ全て良し!」ってことで手放しで喜べた面はあるんですが、最後の2行は全くもって同意ですね。このレベルを維持できてJ1仕様に近づける、という高い意識を持ってもらわないといけません。その点で次に生かすことができない最終戦だったのは惜しまれるところです。
 

posted by フラッ太| 2010-12-08 00:49

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