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2008年06月12日

失敗の経験。

 例の事件の余波はしばらくは収まりそうにない。
 平和なはずである日本を襲ったテロという見方をした新聞もあった。

 昨日のニュースでの某氏のコメントで、「人間誰だって挫折をすることはある」というのがあった。
 その某氏がコメントをしたことに関しては、「あんたが言えた立場かい!」とツッコミを入れたくもなったのだが、コメントそのものに対してはその通りだとは思う。失敗をしない人間はいないし、いつかどこかで挫折することはある。それがあの凶行の免罪符になるはずもなく、許されることも当然ないのだが。
   
 今の世の中って失敗出来ないというか、失敗を許容することが極度に少なくなっているというか・・・。
 特に最近は、新入社員がすぐ辞めてしまうことも多くなったらしく、いちいちOJT(でいいのかな?)をするくらいなら派遣という形で経験と人脈を外から引っぱってくればいいという考え方になりつつあるから、なおさらそうしたことに拍車がかかりつつあるのかなあ、とも思う。これは何も雇われる側に限った話ではなくて、教育する側もきっとそうなのだと思う。

 結果をあまりに拙速に求めすぎたことがアダになっているんじゃないか。もちろん、結果を出し続けないと会社はつぶれてしまう。でも息の長い経営をしようと思ったら、すぐに成果は現れないまでも地道にトライ&エラーを繰り返すことだってきっと必要なはず。安易に外から引っぱってくるだけでは息切れすると思う。

 ただ、困ったことに学生のうちはそうでもないかもしれないが、社会人になってからは一度ドロップアウトしてしまうと、途端に生活に行き詰まってなかなか抜け出せないという現実がある。しかも、最近は人生一発逆転!なんてことができなくなってきているから一度落ちたら落ちっぱなし。ウソかホントかはわからないが、親の年収がそのまま子供の将来を決定づけてしまうという話まである。

 誰しも心の中に「闇」を抱えている。
 劣等感や恨みや妬みといったネガティブな感情を持たない人間はいないだろう。誰にだってあんな暴走をする可能性はある。それが抑えられるのは例えば自分自身の理性であったり、周りの人たちの支えであったり時には圧力だったりするんだけど。
 「こんなことになったのも社会が悪いからだ!」そう言うのは簡単だし、一部分ではそうなのかもしれない。
 でも、それならどうしたらいいんだろう?
 そんなに簡単に答は出ないし、1人では(あるいは1人でなくても)どうにもならないことだってあるし、むしろその方が多いのかもしれない。

 ただ、あんな形で自分自身を「解放」することはしたくない。
 そう思った。 

posted by フラッ太 |14:21 | ちょっとカタい話 | コメント(0) | トラックバック(0)