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2007年11月08日

将棋好きは・・・。

 さて。

 ダイさんのブログで、サッカーの戦術にハマる人は将棋好きが多い・・・というようなことを書かれていました。

 実は、僕も小さい頃は将棋にハマっており、こんなことも書いているくらいなので、今でもそれなりに興味を持っています。

 で、結論から言うと、将棋好きがサッカーの戦術(を考えること)にハマるというのは実に納得がいくということ。ダイさんは囲碁やチェスも例に挙げていましたが、ここでは将棋に絞って書こうと思います。

 将棋というゲームの目的は、敵の王様を取ること。で、自分の王様を取られないように王様を守り、敵の王様を取るためにどうやって攻めるかを考える・・・。
 
 将棋には「定跡」というものがあります。まあ、簡単に言えば攻めや守りのパターンと思ってもらえればいいんですが、これが結構な種類があって、王様の守り方も矢倉・美濃囲い・穴熊、攻めの主力となる飛車の使い方にしても居飛車・振り飛車・中飛車といったものがあります。一時期は居飛車穴熊、いわゆるイビアナが流行したこともあります。・・・誰ですか?タモリの形態模写のネタとか、菅野美穂のドラマにあったとかいう人は(苦笑)。

 これひとつとっても、サッカーと共通する部分が多いのですが、将棋の面白いところは対戦相手の考えをどこまで理解してそれを防ぎ、自分に都合のよい展開に持っていくか、というところにあります。将棋では相手のしてくること(指し手)を「読む」ことを意味しますが、このへんの探り合いが面白いんです。
 これは単に相手がこういう陣形で来たから自分はこの陣形で迎え撃つといったことにとどまりません。対戦相手の得意な定跡や時には性格をも加味して戦います。棋士の中でも独自のスタイルを持った人は多く(これは厳密にはその人の「性格」ではありませんが)、谷川浩司は光速流、森内俊之は鉄板流、古いところでは米長邦雄が泥沼流といったところ。そこまでいかなくとも、攻めるのが好きな人や守りが得意な人もいる・・・といった具合でそうした相手の性格も考えに入れて戦うわけです。

 で、将棋には「必勝法」というものが基本的に存在しません。あったとしてもそれはごく僅かの間の話で、将棋は一手一手交互に指すわけですからすぐに対策を考え出されてしまいます。そしてその対策にはこうやって・・・ともうキリがないわけです。プロの世界でも、勝敗が決した後に「感想戦」といってこの場面でこうしたらどうだっただろうというのをえんえんとやるんです。これは例えば、この駒を取るのはどうだったんだろうというような局所的なものだけにとどまらず、時にはこの陣形でこの陣形と戦うのは正しかったんだろうかといったところまで広がります。

 てなわけで、将棋好きがサッカーの戦術にハマるというのは個人的に実に納得がいくわけです。こういうテーマで数人集まったら、ずーっとしゃべりっぱなしになりそう。ましてや、試合中(後でもいいんですけど)酒が入った状態でこの話で盛り上がった日にゃぁ、夜通しえんえんとやるに違いありません。

 余談ですが、最近のカードゲームと違って将棋は相手と条件は全く同じ。つまり己のみの力にて戦う上に、負ける時は自分から「負けました」と意思表示しなくてはならないので精神的にとても鍛えられます。勝つ喜び、負ける悔しさ、敗者を思いやる気持ちが自然と養われるので、下手に武道を授業に取り入れるよりもよっぽど効果があるように思います。考える力もつきますし、小さい頃から始めれば向上心も身に付くし、強くなれば大人との交流も可能です。特に今の50代以上の方は将棋に関心もあり、強い人も多いですからねえ・・・。

 コメントじゃなくて、ちゃんとエントリー立ててよかったです。あまりに長くなってしまいましたので・・・。

 では。

posted by フラッ太@羽生の復活を期待。 |09:56 | コメント(0) | トラックバック(0)