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2009年03月13日

考え方のズレ。

 秋春制に関しては犬飼会長は新組織を立ち上げるとか。
 諦めてはいないどころか、何がなんでもそっちに持っていきたいということなんだろうなあ。
 冬の試合はコンサはもちろん、山形・新潟・仙台あたりが困る。
 真夏の試合は夜に行ったとしてもそれ以外のチームが困る。
 だから秋春制の方が・・・ってことはいくらなんでもないとは思うけど。

 犬飼会長はきっと秋春制ありきで物事を考えている。
 だから、いくら反対の声を挙げても華麗にスルーしたのだろう。
 秋春制に移行するにはどうしたらいいか、というのを考えるぶんには別に悪いことではない。2年後に移行するとか言われると「アホか!」とツッコミたくなるけど(苦笑)。僕としては秋春制(これもどういう定義にするかで多少変わるんだけど)そのものを100%否定は出来ない。今やイングランドなどの欧州のカレンダーが世界標準のようになってしまっているし、それに合わせざるを得ない事情があるんだろう。
 でも、現実問題としてはJリーグ自体を移行することができるかというと不可能に近いと思うし、事実上不可能だと思ってもいる。気象の問題、インフラの問題、クラブの経営への影響、年度をまたぐことに対する調整など、どれ1つとっても解決にはかなり高いハードルがある。

 それでも秋春制をゴリ押しするメリットは何か?
 メリットがあるとするなら、日本代表の強化しかないと思っている。
 むしろ、このためだけに導入を強行しようとしているとしか思えない。

 犬飼氏は、日本サッカーが良くなるためには代表の強化しかない、だから代表が全てに優先するという考え方なんだと思う。代表チームが強いか弱いかは人気に大きく影響する。代表が強ければ露出度は上がるし、自然とビジネスも活気を帯びてくる。注目を浴びるという意味では野球がそうだし、逆の意味ではバレーボールがそれに当たると思う。日本代表は強くあらねばならないという危機感があるから「リーグが成熟しているのを待ってられるか!そんな甘いこと言っているからダメなんだ!代表が強いからこそリーグが成熟するんだ!」という考え方になっていると想像する。

 が、サッカーの日本代表がまがりなりにも世界で戦えると思えるようになったのはごくごく最近のことなんじゃないかなあ。バレーボールの代表が東京オリンピックで金メダルをとったのは40年以上前の話だし・・・。野球は日本での歴史こそ長く、前回のWBCで優勝したけどもともと世界中で野球が行われていたかというと疑問符がつくし・・・。少なくてもサッカーに関しては後進国であり新興国であって発展途上にある。実績を積むのはまだまだこれからだ。
 また、サッカーでは一番を決める大会が国別対抗だけではない。
 例えばバレーボールにもワールドカップや世界選手権、オリンピックなどの大会はあるが、あくまでもそれは国VS国の構図でしかない。しかしサッカーは国という枠にとらわれない大会がある。欧州チャンピオンズリーグがそうだし、トヨタカップはCWCに発展解消される形となり、クラブの世界一を決めるという見方ができる。特にチャンピオンズリーグは世界中から才能ある選手が集まって鎬を削ることもあって、ひょっとしたらワールドカップよりレベルは高いかもしれない。

 プロリーグに所属するクラブは日本代表を出すためだけに存在しているワケじゃない。クラブチームが直接世界に打って出られる点が大きく違うのだ(選手個人は実質的には代表を経由することになるけど)。それに今はインターネットで世界の情報はすぐに流れてくるし容易に手に入る。世界との距離を相対的に知ることが簡単に出来る。

 代表の強化は必要だ。けど、それが秋春制を導入することと同義になるとは思えない。
 日程の面で言えば、天皇杯やナビスコカップなどの扱いやチーム数の調整などで無理に秋春制にしなくても・・・と思うし。秋春制が代表の強化に欠かせないかと言われると、導入できるならした方がいいが今すぐに導入しなくてはならないというほどではない、というのが今のところの考えかな。

posted by フラッ太 |17:29 | ちょっとカタい話 | コメント(0) | トラックバック(0)

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