2009年09月17日
カップ戦の存在意義。
この方が痛烈に批判してくれているので後追いってことで(汗)。 まあ、やり口が確かに姑息ではある。 鹿島VS川崎の試合中止の顛末は注目度が高いし、隠れ蓑にするにはうってつけ。 このタイミングで、ってのは偶然ではない作為的なものがあるのは明らかだ。 いわゆるベストメンバー規定を守らない広島に対する見せしめとも言える今回の高額な制裁金。 日本の場合、カップ戦というと真っ先に思いつくのは天皇杯だろう。カップ戦を戦う理由としては、天皇杯を基準に考えるとまずは栄誉。プロアマ問わず日本一の称号を得ることができる。もうひとつは賞金。ナビスコカップは現在はJ1クラブだけの参加になっているはずだからステイタスは一応あると考えてもいいだろう。優勝賞金も1億だし天皇杯同様の価値はある。 が、カップ戦というのは、試合数が増える≒出場機会が増えるという側面がある。 ここに協会とJクラブ側の考え方の相違があるように思う。協会としては「カネ払って行う興業なんだから常に最強メンバーでやれや!」という考え方だけど、クラブとしては「んなこと言ったってこっちはあくまでリーグを戦い抜くのが主目的で、カップ戦に勝っても降格したら経営が一気に傾くぞ。そうなったら責任取ってくれんのかい?」という考え方なんだと思う。協会側がベストメンバー=その時の最強メンバーと短期的な考えなのに対して、クラブ側が長期的な考えであるという違いと言ってもいいかもしれない。 最強メンバーを出すことを強制させるベストメンバー規定。 これは多くの人が不必要かつ悪法と考えていることだろう。カップ戦はクラブ側にとってはあくまでも“従”の存在。今のJのクラブにとって2足のわらじを履くことは容易じゃない。ましてや、天皇杯優勝チームはACL出場権が与えられるからナビスコカップの優先順位は更に下がり、3足目あるいは4足目のわらじになる。クラブを支えるサポーターもそれはある程度許容しているし、海外のカップ戦の実情からしても国内リーグとカップ戦を全く同じメンバーで戦うのは現実的ではないというのを理解している。 協会側としては直近の最強メンバー=日本代表というのが下地としてあり、日本代表が強くなることが日本サッカーの発展になると考えているのだろう。“代表至上主義”を完全に否定するワケじゃないけど、カップ戦にまでそれを当てはめようとするのは無理がある。世界のトップクラブでさえターンオーバー制はクラブ内外共に自然に受け入れられている。代表強くしてクラブが倒産続出では本末転倒もいいところ。 協会側も危機感を感じているのだろうと好意的に受け止めたいけど、今回の広島に対する処分にしろクラブを疲弊させるだけのベストメンバー規定にしろ、協会の乱心ぶりには呆れるばかりである。
posted by フラッ太 |10:10 | ちょっとカタい話 | コメント(7) | トラックバック(0)
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この記事に対するコメント一覧
Re:カップ戦の存在意義。
ベストメンバーであるかどうかって、外部の人が決めるわけじゃないでしょう。
そのチームがその日のベストだと思ってスタメンを組めば、それが“ベストメンバー”だと思うんですけどね。
まあでも、対戦相手が普段サブの面々ばっかりだったら、え゛ー!?と思うし、つまんないでしょうけどね。このメンバーでOKと馬鹿にされた?と思っちゃうかも。
でも1千万とはね。
posted by むーこ| 2009-09-17 12:47
Re:カップ戦の存在意義。
どーもこんばんはこの方です。
(´∀`)/
自分の単なる文句タレよりも後追いのほうがヤッパリ中身がありますよ(爆)
_| ̄|○ ジブンニガッカリ
そんなにベストメンバーで出て欲しければ、パンパシなんて罰ゲームはしないで
『優勝チームはJ1残留決定』
なんてやったりすれば、ナビスコカップの試合に対する重みが増して
そもそもこの規約なんていらなくなるのに・・・と感じたりもします。
安易に賞金というエサだけをぶら下げたってあんまし変わらないでしょうし。
まぁ代表選手を多く抱えるクラブは反対するでしょうし、選手の出場機会が増えないので
自分はナビスコは現状でもまだいいとして
ベストメンバー規約の方がイラナイと当然ながら思ってますが・・・
posted by しゅ~ちょ~| 2009-09-17 20:16
Re:カップ戦の存在意義。のお返事。
>むーこさんへ
鹿島vs川崎の再試合の決定の時も感じたんですが、
ルールを作っても実際の運用がうまくいっていない。 というか、思考停止状態になっちゃてて「何のためのルールなんだ?」と思わざるを得ません。
>しゅ~ちょ~さんへ
パンパシなどの罰ゲーム、もといごほうびがあるのはググって初めて知りました(汗)。
選手だって年俸上げろとか言ってくるだろうし、海外渡航の経費はかかるわキャンプに支障が生じるわで優勝賞金1億ってのは割に合わないような気が・・・。優勝チームは降格免除ってのも考えたんですけど、上位チームは絶対反対だろうし。
「天皇杯では番狂わせが起きてほしい」とか言ってJのチームを2回戦から強制出場させてわざわざプロとアマの壁を低くさせるとか、あの人は何を考えてるんでしょう?ホント、理解に苦しみます・・・。
posted by フラッ太| 2009-09-18 21:14
天皇杯の方が怖い
今年から天皇杯もベストメンバー組まなきゃならないのですが…
ベストメンバーの定義がされていないので、恣意的な判断がされないか
非常に心配しています。
選手の体調や故障の状態も知らないお偉いさんに、
「オレの考えたベストメンバーと違うから罰金!!」とか言われたら
次の年から天皇杯は謹んで辞退させていただきたい。本気でそう思います。
posted by luchun | 2009-09-18 23:43
Re:カップ戦の存在意義。
選手の負担、クラブの経済的負担に拍車をかけるのは避けてもらいたいですね。
今回の1000万円は…ひどい。
緑さんが消滅危機に瀕していることもあって、尚更そう感じてしまいます。
緑さん…歴史もありますし、下部育成も頑張っていたクラブですし…消滅となったら、やはり寂しさが残ります。"ライバル減ってラッキー"とは、私は思えない。
話がそれますが…
ACL出場権…ナビスコ優勝チームの方がよくないですかねえ。
>「天皇杯では番狂わせが起きてほしい」とか言ってJのチームを2回戦から強制出場させてわざわざプロとアマの壁を低くさせる
プロチームが全部消えたら(可能性は極めて低いけれど)どうするんですかね…。規約とかあるのでしょうか…。高校にも優勝の可能性はありますよね(?_?)
posted by はげお| 2009-09-19 01:12
luchunさんへ
>luchunさんへ
恣意的な要素が入らないように規約を設けてはいるのでしょうがどうにも・・・。
今年の天皇杯の改悪は全く持って理解できません。
過密日程を強いられることによる選手のコンディションの問題もありますが、アマチュアにはプロと試合が出来るという喜びやありがたみ、そして何よりハードルの高さがないといけないと思うんですよ。ましてや、天皇杯のような1発勝負ではなおさらです。
Jのクラブと対戦するのがアマにとってもステイタスにならなきゃいけない。苦労して勝ち上がったアマのチームがプロにとっては控え組でも勝って当然という空気がなきゃいけない。
わざわざプロの壁を低くかつ薄くする必要性は全くない。育成に関してはプロとアマの壁がないのはいいことだけど、試合に関しては厳然とレベルの差を実感させるようなものであってほしいですね。
posted by フラッ太| 2009-09-19 10:16
はげおさんへ
今回の一件は警察のスピード違反取締りのようなズルさや、杓子定規に規約を振り回して協会やリーグ側の不手際をうやむやにする隠蔽体質を感じざるを得ません。広島側は事前に事務局にお伺いを立てているにもかかわらず、規約違反だからカネ払えって話ですからね。規約を作った以上はそれを的確に運用しなければならないのに・・・。
緑さんに関してはあらためて書きますが、今のところは5億を確保するのが条件というのはまあ正当性はあるかなと感じています。経営母体が財務的にしっかりしているというのは最低限の条件でしょうから。
日テレに依存してきた故の身から出たサビと冷めた目で見ることもできるけど、Jリーグ発足以前からクラブチームとしての歴史も伝統も実績もあるのもまた確かなこと。真の意味で地に足をつけたクラブチームになれるチャンスでもあると思うので、存続できる道を模索してほしいです。
イヤミでも何でもなく、クラブが存続できればJを退会して裸一貫出直しというのもアリじゃないかと。外野だから無責任に言えることではありますが・・・。
posted by フラッ太| 2009-09-19 10:42