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2018年03月12日

ミシャ式の戦略的な弊害

 これまでのミシャのサッカーを4試合見てだが、確かに攻撃的サッカーがはまればかなり面白いが、やはりそれに伴う弊害もかなりあるのではないか。

 ミシャは強烈な個性をもっていると思う。しかし、それは毒にもなりうる。

 ミシャの問題点は広島、浦和時代から言われているが、守備の練習をやらないこと、セットプレーの練習をやらないこと、メンバーの固定化、ベテランを排除することなど非常にに多い。


 守備の練習をやらないことについては、確かに攻撃の時間が多くなれば、相対する選手は守備の練習にはなるが、練習で細かな守備の約束事を確認しないとやはり守備練習にはならないのではないか。

 昨年ミシャの解任後に当時のスポニチの浦和担当の記者がかいた記事があったが、「圧倒的な攻撃サッカーで見る者を魅了したのも事実だが、比重を攻めに置くあまり、速攻を食らう場面が急増。大量得点の陰で5月までに15失点を喫していた。     
  それでも練習はミニゲームばかり。失点が目立ちはじめ、クロスへの対応をメニューに加えたのも、先週25日が初めてだ。選手たちは自主的に守備シーンの映像を見ながら修正点を話し合うしか、なすすべはなかった。」という記事があった。

 今年の練習は見てはいないが、スポ新からの情報を考慮するとやはり攻撃の練習ばかりなのだろう。
 監督として守備を選手に任せるというのもどうなのか?
 
 そしてセットプレーの練習をしない。サッカーの得点の30%はセットプレーから生まれる。そして昨年はセットプレーからの得点が多かった。
その得点源をみすみす放棄するのも考えられない。

 今シーズンもC大阪戦でセットプレーから得点が生まれたが、なによりそれは去年の財産のおかげと言ってもよいと思う。

 得点はまだいいとしよう。守備はかなり危うい。

 まだセットプレーからの失点はないが、相手に先に触られているシーンが目立っていて、いつ失点してもおかしくない状況だ。
  
  メンバーの固定化は、ミシャが認める一定のレベルに達している選手だけ選ぶとどうしてもメンバーが固定化されるとの理由を聞くが、試合で何度もレギュラーがミスをしてもそのまま同じメンバーというのはサブメンバーの士気にかかわるのではないか?
  それは本当のプロの競争とは言えないだろう。

 ミシャが言う確かに走れる選手を優先するというのは理屈がとおるが、選手にはそれぞれ良いところ悪いところ特徴があり、それをうまく使ってチーム力を上げていくのが監督なのではないかと思う。

 最後にベテランを排除するという考え方だが、ミシャは同じ能力を持った選手なら若手を使うそうである。その考えには一理あり、チームの将来を考えると目先のことよりも将来を考えて若手を優先しているということは理解できるが、必ずしもベテランの方が能力が落ちるというものでもないだろう。もっとも明らかにベテラン達の能力が劣るなら分かるが、見ているとそうではない場合も多い。ベテランの力をうまく使わないとリーグ戦は乗り切れないのではないか。
 

 浦和では選手達に慕われていた監督だったらしいか、サブメンバーにはどうだったんだろうか。ミシャは人たらしだからサブメンバーには適度なガス抜きをしていたのかもしれないが、このままではサブメンバーの不満もたまるのではないかと思う。
  少なくとも自分よりも能力で劣っている選手が、調子が悪くてもただ若いという理由で
  起用させ続けていたら腐るはず。
    監督は聖人ではない。自分のチームの人事権は持っていて当たり前だが、あまりにも不公平だと弊害は必ずでる。

 また数試合しかやっておらず、どうのこうの言える段階でもないかもしれないがこれらのことについてはかなり心配している。
  
  四方田さんにも頑張ってほしい。ミシャにアドバイスを送り時にはミシャを戒めるのも四方田さんの務め。
 弊害は必ず表面に出てくる。そうならないためにも早々に手を打ってほしい。


          勝手に叱咤コンサ外伝
                 
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posted by 孔明 |20:03 | 戦略 | コメント(4) | トラックバック(0)

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この記事に対するコメント一覧
Re:ミシャ式の戦略的な弊害

ミシャは将棋でいうところの(王将を)囲うという概念が無いんでしょうね。大して囲わない棋士もいますが、タイトルを取る棋士はガッチリ囲います。
ただ、最近はAIソフトの影響なのか、チャンスと見たら序盤からリスクを背負って切り込むようです。なので、囲いは不完全。
守備は選手にお任せというのなら、カップ戦組(?)でミシャ式と守備を擦り合わせたらどうでしょうか(味付けという)。もし結果が出たら、その時ミシャはどう出るのか。器量が試されますね。

posted by 蹴球素人| 2018-03-12 21:34

Re:ミシャ式の戦略的な弊害

蹴球素人さん。
ミシャは日本のことわざは知らないとは思いますが攻めだるまといいますが、ミシャは攻撃は最大の防御と思っているんでしょうね、ある意味正しいと思いますが、守勢にまわる時も必ずあるので、守備をやらないというのも監督業を放棄しているようなものだと理解します。
 これはこれまでの周りのコーチ達の責任でもありますね。いくら監督といえども1人ではできないので、コーチがしっかりコントロールするくらいでないといけないと思います。

posted by 孔明| 2018-03-13 00:08

Re:ミシャ式の戦略的な弊害

村上アシシさんが野々村社長にしたインタビューの中でフロントもJ2降格の危険は織り込み済みで招聘した様な発言されています。日本人監督では停滞してしまうクラブの成長を促すためだと
四方田さん達コーチ陣にどうにか頑張って進言して守備の修正してもらうしかないんですよね。オシムさんばりに美しく危険なサッカーに拘るペトロビッチ監督を説得するのは大変でしょうが四方田さんも指導者として成長するため頑張って貰わないと、下手したら悪気なく干される危険はありますが

posted by 博徒野々村社長| 2018-03-13 02:27

Re:ミシャ式の戦略的な弊害

博徒野々村社長さん。コメントありがとうございます。

確かに最悪の場合にはJ2降格も考慮したいるというのは聞きました。現に広島は降格して上がってきましたね。
ただ、いったんJ2に下がってしまうとなかなかあがれないというのは身をもって経験していますから、なにがなんでも残留してほしいですよね。
四方田さんやブルーノなどコーチ陣がミシャに助言するしかないと思います。その助言を聞くかどうかはわかりませんが、コーチ陣も疑問に思っていることがたくさんあると思います。ミシャを戒め手綱を引くのもコーチ陣のつとめだと思います。

posted by 孔明| 2018-03-13 20:28

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