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2011年01月07日

西嶋の「札幌側の話を聞くうちに、残ることが最善の策なのか疑問を抱くようになった」という言葉の意味

 昨日の道新夕刊の「コンサドーレ倶楽部」
徳島に移籍する西嶋のインタビューが載っていた。

 インタビュー自体、西嶋の素直な気持ちが出ているが、意味深な受け答えがあったので気になった。

質問「―移籍を選ぶまでの経緯は。」
回答 「10月中旬に他チームからオファーをもらった。その時は移籍なんて考えられなかったし、来季も札幌のために、と思っていた。その後、札幌側の話を聞くうちに、残ることが最善の策なのか疑問を抱くようになった」
質問 「――疑問を抱いた理由は。」
回答 「札幌の会社(北海道フットボールクラブ)の現状や、今後のビジョン、条件提示を含め、コンサでプレーすることが成長につながるのか疑問に思った。」

質問 「――2カ月近く悩んだようですね。」
回答 「最終的に5チームからオファーをもらった。札幌への愛着うんぬんを切り離して、各チームをフラットにみると、どうしても残るという選択肢が見えなかった。でも、札幌が大好きという気持ちが強すぎて、どこにもOKが出せなかった。選手生活が終わるまでコンサに貢献したいと思っていたけど、札幌側と話していて、移籍という選択肢が現実味を帯びていった。」
質問「――最終的に決断の決め手になったのは。」
回答「札幌は施設やサポーターなど全部が素晴らしいし、居心地が良い。でも、ぼくはそこまで強い人間ではないから、どうしても甘えてしまう。長年、このチームにいて、このままでいいのか、と心に引っ掛かるものがあった。それを取り除くには、一度環境を変え、ゼロからスタートする必要があるかなと思った。」

  最終的には環境を変えてゼロからスタートをしたいと言うことだったらしいが、それにしても西嶋がJ1ではなく、同じJ2リーグの徳島に行くことが発表されたときには衝撃を受けた。

 西嶋の言っているように徳島の条件もかなりよかったのだろう。
しかし、このインタビューで心変わりをさせた「札幌側の話」とはどんなことだったたのだろうか。

  やはり西嶋の言っている「今後のビジョン、条件提示を含め、コンサでプレーすることが成長につながるのか疑問に思った」ということなのだろうか。
  この西嶋の回答を見ていると、HFCに今後の希望が持てないということや今後のビジョンに不満が芽生えたのが移籍のきっかけのように思える。

 これまでJ2では他のJ2のチームから選手を引き抜いても引き抜かれることはないだろうと高をくくっていたが、この西嶋の移籍には正直ショックだった。

 同時に今のコンサの地位がJ2でも決して上位にあるものではないと思い知らされたものだった。それはJ1昇格への可能性だったり、チームの経営規模だったり、もはや他のJ2のチームに対して優越感を持てる立場ではなくなった。

 一番気になるのは西嶋にHFCの今後のビジョンが合わなかった点だ。うがった見方かもしれないがもしかしたらHFCは西嶋の期待したような明確なビジョンを示せなかったのかもしれない。また、HFCは5段階計画をチーム強化の基礎としているが、選手にとっては現在のチーム強化策にずれが生じているような印象を受けたのかもしれない。 

 西嶋の他にも上里や石川、征也が自らチームを離れた。いずれも環境の変化に身を置きそれに伴い成長をしたいとの移籍理由だったが、西嶋のような感想をもった選手もいたのかもしれないと思うと非常に気になるインタビューだ。

posted by 孔明 |19:36 | HFC | コメント(9) | トラックバック(1)