2008年02月27日
価値観を棚に置いて
相手の気持ちを心から受容するために自分の持っている価値観を棚に置いて 話を聞いてあげることも時には必要かも知れません。 例えば私が亭主関白なんかとんでもない!という価値観を持っているとします。 そこへクライアントが来て、こう言います。 「私は亭主関白なんです。でも妻が、もうそれには我慢できないと言って 家を飛び出し、実家へ帰ってしまったのです……。」 私は「あぁ、そうでしたか。」と相槌はうつけれども 心の中では 『亭主関白だから逃げられるんだ!』 と思ってしまうわけです。 そうなっちゃったら、そこから先 私は、まともなカウンセリングができるかどうか…(^ ^;) そこで、価値観を棚に置くということが出てくるわけです。 『この人は亭主関白が原因なんだけど、それで奥さんに逃げられちゃったことで 深い悩みに陥ってしまい、私を頼って来てくれたんだなぁ。』 と考えるようにします。 こうして来談者の悩みを心から受け入れるのです。 自分の悩みを受容してくれていると感じた来談者は 『この人なら私の悩みを真剣に聞いてくれる。』 『この人になら何でも話せそうだ。』と、少しだけ胸襟を開いてくれるでしょう。 来談者が多くを語ってくれればくれるほど 真の問題点を確実につかめる可能性が大きくなります。 自分の持っている価値観…… 一般的には「ギャンブルはダメ」 「サラ金の借財はダメ」「子供の茶髪は不良の始まり」等々ありますね。 そういうのが悩みや落ち込みの引き金になった人から話を聞かせてもらう時は 価値観を棚に置いてしまえば、心から悩みを聴いてあげられると思います。 価値観は棚に置くだけで良いと思います。捨ててしまうのは難しいでしょう。 捨てなくても来談者の心の世界を漂うことは可能だと思います。 イジメに遭ってしまったとか、御姑さんとの関係が上手く行かないというような 悩みなら、最初から共感しやすいので、すんなり受け入れることが出来ますが 自分の持つ価値観からずれている問題を持った人の悩みを受け入れるには 価値観を棚に置くという手もあるということです。
posted by hiroki |18:59 | メンタルヘルス |
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