コンサドーレ札幌サポーターズブログ

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2010年11月26日

おかんに捧げた熱いファイト

プロボクシングのW世界戦中継が先ほど終わりました。


WBC世界スーパーフェザー級タイトルマッチ

 挑戦者
 粟生隆寛 (帝拳)  3-0 判定  王者 ビタリ・タイベルト (ドイツ)

元WBC世界フェザー級王者で、長谷川穂積の弟分 粟生隆寛 が
ドイツの英雄ビタリ・タイベルトを明白な判定で下し2階級制覇を成し遂げました。
2年前の世界初挑戦で惜敗した相手オスカー・ラリオス (メキシコ) に
5か月後の昨年3月、リターンマッチで判定勝ちし王座に就いたものの
僅か4ヶ月後、自分から仕掛けない消極的なボクシングで初防衛に失敗し
今回は1階級上げての世界挑戦でした。

兄貴と慕う長谷川穂積から 『2人ともチャンピオンに返り咲いて
おかんに勝利の報告を一緒にしてくれないか?』 とメールが届き
もしかするとそれも粟生のモチベーションを高めたのかも知れません。
それほどこれまでの粟生には見られなかった積極果敢なボクシングを見せたのです。

王座を奪われたタイベルトはアマチュア・プロを通してこの試合
生涯初のダウンを喫しています。粟生の鮮やかなカウンターによるものでした。
ただ、そこで連打を見せ一気に畳み掛けられなかった部分が粟生の弱点。
今後は今日のように自分から積極的にパンチを出して行けるかが
防衛を重ねられるかどうかに響いてくると思います。



WBC世界フェザー級王座決定戦

 2位 長谷川穂積 (真正) 3-0 判定 1位 ファン・カルロス・ブルゴス (メキシコ)

平成17年4月、伝説の王者ウィラポン (タイ) から王座を奪い
実に5年間で10度の防衛を果たした長谷川穂積は
今年4月30日に1発を喰らって遂に王座から転落。
その後は減量苦から階級を一気に2つ上げ、フェザー級の王座決定戦に臨みました。
しかし先月、ガンで闘病生活を送りながらも
息子の試合ではリングサイドで声援を送り続けていた母が逝去。
今日はその悲しみを引きずりながらも母に王座返り咲きを捧げるため必死に戦いました。

バンタム級より2つ上のクラスであるフェザー級の相手は
長谷川の強烈なパンチを受けても倒れてくれません。
それなら持ち前のスピードと防御技術でポイントを重ねれば楽に勝てる感じなのに
序盤から長谷川は、25戦全勝の長身メキシカン相手に一か八かの打ち合いを挑みます。
ポイントでは圧倒しながらも、不用意な1発で逆に倒されて不思議ではない手に汗握る展開。

ところが8R、バッティングで右目をカットし流れる血で視界が悪くなると
慎重な試合運びとなり彼本来のスピード&巧みな防御が現れはじめ
ブスコスは手も足も出ない状況に陥りました。

しかし終盤は捨て身で前に出てきたブルゴスのパンチをもらい
危ないシーンがありました。
それでも最後まで気力を振り絞って戦い抜いた長谷川が圧倒的な差で判定勝利。
母の遺影に見守られながら、見事世界王座にカムバック!
そして過去、日本のジム所属10人 (粟生・長谷川を含む) の2階級制覇の中でも
飛び級の制覇は日本史上初の快挙!

とりあえずチャンピオンベルトを手にした長谷川穂積ですが
今後は彼のクリーンヒットでも倒れない相手をどうやって料理していけるかが
タイトル防衛へのキーポイントになると思います。

posted by hiroki |20:57 | プロボクシング |

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