コンサドーレ札幌サポーターズブログ

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2006年03月31日

昭和62年 高校サッカー回顧 part3

3回戦【室蘭大谷 2-0 鹿児島実】

実力が拮抗し0-0のまま進んだ息を呑むような試合展開は
終盤僅か2分の間に立て続けに得点した室蘭大谷が勝ちました!
前年の大会、この鹿実と1回戦で当たりPK戦で負けてしまったのですが
その雪辱を晴らしました。

後半29分、ペナルティエリアまで2mほどの中央やや右という絶好の位置で
室蘭大谷はフリーキックのチャンスを得ました。
鹿実の赤い壁が7枚。GKは中央やや左に構えています。
キッカーは野田知。蹴る瞬間にGKは中央へ移動。
野田のFKは壁の上を越え、左に弧を描きながらゴール中央やや左上に吸い込まれました。
GKは中央へ動いた分、逆を取られました。
試合終了後、鹿実の監督は「相手チームにフリーキックの魔術師がいた」とコメント。

その僅か2分後、勝利を決定付ける2点目は財前恵一のFKからでした。
この正確な長いボールは完全に鹿実DFの裏を取った格好となり
ペナルティエリア左側からスルスルと侵入したキャプテン山本が
巧みにトラップしてシュート!これで勝負あり。

さて前回に引き続き、今度はFKの魔術師へのインタビューを
一言一句漏らさずに書きます。

聞き手 「先制点を決めました野田君です。おめでとう!」
野田知 「どうもありがとうございます。」
聞き手 「本当にもの凄いシュートだったね!」
野田知 「はい。あれフリーキックもらった時点で
    もう狙う気でしたんで……決まってました。」
20060331-00.JPG
聞き手 「角度をつけようと初めから狙ってた訳ですか?」
野田知 「はい。」
聞き手 「自分の思い通り曲がりました?」
野田知 「はい。キーパーにはじかれると思ったんですけど
    キーパーの頭の上越えて。」
聞き手 「ボールがネットに突き刺さった瞬間どういう気分でしたか?」
野田知 「何が何だかわからなかったです。」
聞き手 「この全国大会、野田君本当によく走って活躍してますけど
    次の準々決勝どうですか?」
野田知 「次勝てば国立なので絶対国立に行くつもりで次も頑張りたいですね。」
聞き手 「3年目の夢でしたからね。」
野田知 「ええ。」
聞き手 「次も頑張ってください。どうもありがとうございました!」
野田知 「どうもありがとうございます。」

とても落ち着いた感じの受け答えでした。冷静さも伺えました。

野田 知選手は、室蘭大谷高校を卒業後、国士舘大学へ進み1990年に日産へ入団しました。
92年から日産は横浜マリノスとなり、Jリーグにおけるマリノス全盛期には
ボランチのレギュラーとして地味ながら玄人ウケするプレーで活躍しました。
99年にアビスパ福岡へ移籍。2003年にはヴォルカ鹿児島へ移籍してコーチ兼選手で奮闘。
05年からヴィッセル神戸で指導に専念。
サテライトの監督に就いた後、今年からはU-13の監督となっています。

明日は、憧れの国立でプレーできるベスト4進出をかけた
史上に残る準々決勝での名勝負をお伝えする予定です!!


posted by hiroki-t |21:20 | サッカー(コンサ以外) |

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