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2011年09月12日

しばらく見納めの美術館

開館してから34年経った道立近代美術館は、9月12日(今日)から来年の1月まで、改造工事のため全館休館します。

毎年の冬休みに開催している「アミューズランド」は、会場を隣の道立三岸好太郎美術館に移して開催するそうです。

工事の告知看板(9月11日には通り抜けれました)
絵の具を塗る工事?

大規模改造工事に向けた工事用ネットと前庭に佇むオブジェ
建物自体が作品

美術館の工事なのに、こんな無粋な白い塀は無いだろうと思うのですが・・気の利いたイラストを描くとか、樹木や蔦を描くとか、「近日堂々開館」と書くとかすれば・・これから描くのかな?・・なんなら私が(こら)
塀の中の工事な面々

池の水面に映るインスタレーション作品(あるいは素材)←違?
インスタレーション
工事なんて、インスタレーションそのものだろ。

 
近美では、8月21日まで「北京・故宮博物院展」が開催されていました。
ネイルアートがすごい
主催者にテレビ局が加わっているだけあって、観客も多いしショップも大規模でした。

私はどちらかといえば(というより、かなり)、衣類よりも工芸品の方が性に合っているので、金属や石材や漆で作られた生活道具を眺める方が楽しいです。

現代の「ローラー美顔器」と同じ形の器具を宮廷でも使っていたなんて、笑っちゃいました。ゲルマニウムではないだろうけど。

展示されていた「からくり時計」の動作を想像するのなんか、パズルみたいでワクワクしますね。
そんな中に、温度計と気圧計が付いた時計があって興味津々・・全体は艦船の形をしていて、こんな道具が骨董屋で売られていたら迷わず買いたいところです。(買える資金があるかどうかは別として)

宮廷で使うとなると、「たん壷」まで装飾だらけで豪華なんですね。借りてきて自宅の床の間に飾りたいと思ったくらいです。

「西太后」(せいたいごう)を「にしだいご」と読みそうになってしまうのは困ったもんだ。笑


先般の地震に伴う津波のため、海水に浸かってしまった博物館の資料を救出・修復する活動が行われています。

例えば、
陸前高田の誇り救え 全国25博物館が「文化の復興」へ一丸陸前高田市立博物館 植物標本レスキュー の様子

北海道開拓記念館の特別展「千島・樺太・北海道 アイヌのくらし」を見学しに行った折、ロビーに展示されていたパネル展を見て来ました。(パネルの写真撮影は可)

博物館資料のレスキュー活動を紹介するパネル展
博物館レスキュー・・初めて聞いた

古文書を並べて干してる様子、後方のテーブルの上は漆器の椀などです。
虫干しじゃないよ

掛軸を慎重に広げて汚損の具合を調べます。
海苔巻じゃないよ


札幌の某博物館でも、海水や泥に浸かってしまった昆虫の標本を修復する作業をしたそうです。
標本としてはそれほど価値があるものではないらしいですが、津波の被害の記録として残す価値があるんだとか。

標本は泥に浸かったまま長期間にわたって放置されていたので、腐敗しかけていて元に戻すのは大変な作業だったに違いありません。
クリーニングの作業に習熟するための訓練になった面もありますが。

汚れたラベルから文字を書き写して新しいラベルを作ったり、染み込んだ塩分を抜いたり、防腐剤を染み込ませたり、足や羽根の姿勢を整えたり、・・・気が遠くなりそうです。

 
その博物館で、年輩のご婦人が「ご不浄はどこですか?」と女性スタッフに尋ねていました。
そのスタッフは「ごくじょう?」とか「おくじょう?」と聞き返していて、遂にはご婦人の方が(諦めたのか、痺れを切らしたのか、切羽が詰まったのか)「トイレは~」と言い替えました。

(自称)トイレ評論家が言うのも変ですが、元々「トイレ」は日本固有の 領土 名称には非ず、「御不浄」の方が立派な(?)日本語なのに、それで意味が通じないとは、お通じが無い・・じゃなくて、不便な・・じゃなくて、不自由な世の中になったもんです。

確かに、平成の時代にはそんな呼び名を聞いたことが無いのかも知れませんけど。
「Gentleman」は読めても「殿方」を読めない時代が来るのか??


近美が休館する反動でもないですが、7月に行われた知事杯の試合のついでに旭川美術館を見てきたし、8月のクラセンU-15の試合のついでに帯広美術館を見てきたし、トップチームの試合のついでに函館美術館を見て・・と、ついでながらあちこちを見れています。
巨匠たちの饗宴@旭川十勝の美術クロニクル@帯広田辺三重松展@函館


もっとも函館美術館は、駐車場の料金を割り引きしてもらうために寄ったようなもんですが。


posted by 雁来 萌 |20:43 | 雑念 | コメント(0) |

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