2007年01月08日
恥ずかしながら(2)
救急車が年末の車の流れを蹴散らしながら病院に到着すると、検査準備室のような部屋に運ばれ、そこで家族に連絡したり、検査前の準備をしたり、所持品の確認をしました。刑務所の入所時みたいな・・って、もちろん未体験ですよ。 まず、MRIやCTスキャン、レントゲンなどで頭の内部を調べた結果、脳底動脈という血管の一部が細くなっていることが分かりました(患者本人がそれを知ったのは後日ですが)。 自分としては、頭の中が空っぽである事実が判明することが一番不安だったのですよ(笑)。でも、「のうていどうみゃく」って、何?? 通常、太い動脈が詰まって血流が止まったり、動脈瘤ができて破裂したりすると大事に至りますが、私の場合は上記の動脈が元々細かったので、血液の流量が酸素の消費量に追い付かなくなったようです。 スポーツカーは燃費が悪いとか、高速処理の計算機は電気を食うとかいう傾向はありますが、自分の頭脳の性能をそれらと同列に論じていいものかどうか、甚だ疑問ではあります。 検査が一通り済むと、ICU(集中治療室)のベッドに寝かされました。ここは常時監視が必要な患者を集めておく部屋で、婿養子のように大事に扱われる極楽ですが、立って歩くこともできないし、脈拍や血圧や呼吸などのモニターがあちこちでピーピー鳴るので、とても熟睡できる環境ではありません。 ここの要員は淡々と、しかも機能的に働いている印象を受けました。人間の臓器で喩えるならば肝臓かなと。 この時点では、重篤な状態に陥る危険性もあるため、1ヶ月ほど入院する必要がある、という説明を受けました。 退院して職場に復帰したら何て言おう・・「恥ずかしながら、生きて帰って参りました!(敬礼)」ってか。 夕食を食べる時間が無かったので、翌朝の食欲はありましたが、かなり質素な献立で・・栄養になるのは米くらいかな?という感じでした。食欲旺盛な患者がいるはずのない部屋ですから、これでいいんでしょう。 朝の回診の後で、院長先生と主治医との打合せの結果、「血管造影」の検査を行うことになり、切迫した危険が無さそうなので一般病棟へ移りました。ただし、種々の検査を受けやすいように、検査室が集中している階のすぐ下の階でした。
追記(2007.1.8) 病院からもらった説明シートの一部: 見えるはずの血管が 「←見えない!!」と書いてある