2015年08月20日
「必ず勝つ」という強い気持ちが大切
北海道新聞の月1回のコラムの日です。 まずは、「J2赤と黒の闘士たち」スポーツライター・斉藤宏則が迫るです。 今回は、監督四方田修平42歳です。 大見出しは、「スタイル変化 柔軟に」です。 札幌はバルバリッチ監督を解任し、U-18チームを率いていた四方田新監督をトップチームの指揮官に据えた。 初采配の愛媛戦は、強い重圧を感じたという。 「大きな重圧の中でチームの指揮を取れるというのは、指導者として大きな喜びでもある」と、初陣を振り返っていた。 小見出し「準備はゼロ」 トップチームの指揮官に緊急就任したとあって、愛媛戦に向けた準備期間はほぼゼロといえる状況だった。 しかし、独自のアイデアを採り入れてチーム戦術に新たなスパイスを注入した。 結果的には、攻撃面に課題があったチームが後半だけで18本ものシュートを放つほどの勢いを見せたのは、光明となったはずだ。 小見出し「『世界』知る」 U-18から数多くの選手をトップチームに送り出したこともあって、育成年代指導のスペシャリストとしてのイメージが強いかもしれない。 筑波大学大学院でコーチ学を学んだ当事、日本代表のスカウティングスタッフに名を連ねた。 98年初のW杯出場を果たしたとき日本代表のスタッフとして、ワールドクラスの選手たちを偵察して回った。 世界最高峰のレベルを、その目で知っている指導者というわけだ。 四方田コンサドーレのこれまでの戦いぶりやチーム作りの流れを見て、さらに言葉を集めていくと、四方田が目指すサッカースタイルでは「柔軟性」がポイントになってくる印象だ。 前任バルバリッチ監督は、守備戦術を細部まで整備して強固なディフェンス網を作り上げた。 前々任の財前監督は積極的に攻撃的なパスサッカーを叩き込んだ。 両指揮官ともに「自分たちのサッカーを出すことが最重要」と常々発してきた。 そうした前任者たちの功績の礎に四方田は「攻守のバランスが取れたサッカーを目指す」と話す。 小見出し「堅守+守備」 就任から4戦を終えて2敗2分、今だ勝ち星を手にすることができないが、目指す方向性は明確に表現されている。 岡山戦では相手GKの度重なる攻守に阻まれたものの、何度も決定的なチャンスをつくった。 前監督が構築した堅守を維持したまま攻撃力を高めるという、的確な手腕がここまで発揮されている。 あとひとつ、勝利という結果が出れば流れは大きく変わるはず。 もうひとつのコラムは「吉原宏太のマンスリーコンサ」です。 見出しは、「強い気持ちが得点を」です。 札幌は11戦連続で勝ち星から遠ざかっていて、岡山戦まで4試合無得点を継続中だ。 四方田監督は長崎戦から2トップに変えた。 前線でのパスコースも増え、攻撃が活性化され、シュート数は長崎戦が20本、岡山戦は18本だが、ゴールネットは揺らせなかった。 決定力について考えたい。 Fwでの現役時代の経験から、フィニッシュの精度を高めるには最後は気持ちが大切だと感じている。 「絶対に決める」という強い気持ちが相手DFを上回った時にゴールが生まれる。 決定力で持論がある。 高校サッカー出身の選手はJリーグクラブのユース出身者より、勝負どころで得点力が高い傾向にある。 自分は高校時代に全国選手権で7得点を挙げ、得点王になった。 シュートも上手くないのに点が取れたのは「試合に出られない選手のため」という責任感があったからだ。 部活だけでなく学校生活を共に過ごすことで連帯感が生じ、ピッチでは部員の思いを胸にプレーする。 人の気持ちを背負ってプレーすることを学んだ。 選手は、サポーターの存在をモチベーションに変えてほしい。 チームを支えてくれる人たちのために「必ず決める」と強く思うことが大切だ。 勝てない試合が続く状況を打開するためには、サポーターの皆さんにも選手を一層後押ししてもらいたい。 四方田新監督になって、4戦無得点と勝利はないが、選手は「必ず決める」という強い気持ちでプレーし、サポーターは「絶対に勝たせる」という強い気持ちで声援を送り続けることが大切だと思う。
posted by consa.kazu |09:12 | コメント(0) |