2014年10月30日
櫛引と都倉
道新に「J2赤と黒の闘士たち」スポーツライターの斉藤宏則さんが載っています。 今回はDF25櫛引一紀選手です。 大見出しは、「粘り身上 リオ見据え」です。 身長180㌢は、プロのセンターバックとしては決して大きくない。 2011年室蘭大谷高から札幌入りした櫛引は、粘り強い守備を武器に要所でしっかりとチームを支えている。 ここ数年はけが人が重なりがちなチームにあって、常に万全の準備を整えているこの選手の存在は大きいと言わざるを得ない。 小見出し「屈辱の記憶」 プロ入りからここまでの記憶から離れないのが、12年シーズンの敵地鹿島戦だ。 開始直後から鹿島に徹底して攻め込まれ、前半で0-3とされ、後半も大量失点しなすすべもなく0-7で大敗の、ボロ負けだった。 憧れだったJ1での戦いは、想像以上にハイレベルで厳しい戦いを強いられた。 露出の多いJ1だっただけに、夜のスポーツニュースでは櫛引が何度も突破され、得点を許す場面が繰り返し全国に流れた。 「とにもかくにも『屈辱』の一言」 「その悔しさを晴らすには上手くなるしかない。」と鹿島戦はそう誓った、再出発の試合になったと思う。 小見出し「中山の教え」 プロとなって最初の合宿で、中山雅史と同室となった。 「どんなメニューでも100%力を注ぎ続ける部分はすごいと思った。長くキャリアを重ねるには、これだけ努力が必要なのだと目の辺りにした。」 櫛引は中山に「長く選手生活を続けるための秘訣」を聞くと、「体のケアをしっかりして、けがをしないこと」とアドバイスを受け、それを着実に実践して、ここまで目立った怪我もなくキャリアを重ね、札幌を支え続けている。 小見出し「昇格は必須」 櫛引はリオデジャネイロ五輪の出場資格を有する。 「もちろん、日の丸をつけて戦いたい気持ちは強い。そのためにはまずはコンサドーレでチームの勝利に貢献することが必要になる」 「自分もコンサドーレで試合に使ってもらっているが、やはりJ1とJ2ではその評価も大きく違うはず。その意味では、チームのためにも自分のためにも、絶対J1に昇格してアピーるしたい。もちろん2年前の貸しまでの悔しさもはらさなければいけない」 成長し続ける21歳は、しっかり足元を見ながら、その視線はしっかりと地球の裏側を見据えている。 道産子DFの更なる飛躍に期待したいところだ。 「吉原宏太のマンスリーコンサ」も道新祈っています。 見出しは「得点意識 都倉に倣え」です。 バルバリッチ監督が就任して心機一転したのに加え、ワントップに都倉が入り、得点の形ができたのが大きい。 湘南に勝った26日は、都倉の強烈な先制ミドルシュートがチームに勢いを与えてくれた。 GKからのロングボールを胸でうまくトラップし、得意の左足を振り抜いた。 ゴールまで距離があったが、虚を突かれたキーパーがうまく反応できなかった。 ワールドクラスのスーパーゴールといっていい。 技術やボールのもらい方、ポストプレーなどで突出した部分があるわけでない。(吉原の私見) しかし、体の強さはJリーグ屈指だ。 彼が点を取れるもう一つの理由は「常にゴールを意識している」からだ。 プロで生き残り、世界に飛び出すには「点取り屋」として生きるしかないと分かっているから、多少強引にでもゴールに向かうのだろう。 ゴールに向かう意識は、札幌の選手はもとより日本人選手に欠けている部分だ。 サッカーの基本は、DFを含めてプレー中はまず「ゴールを目指す」、それがダメだったときに「ボールをつなぐ」だ。 札幌は残り4試合、プレーオフ進出圏内の進出には、都倉選手の意識が伝染し、全員が常にゴールを狙うようになれば、必ずいい結果が残せる。
posted by consa.kazu |09:12 | コメント(0) |
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