スポンサーリンク

2011年09月07日

「負けられない」ではなく、「負けたくない」。

 さて、今度の日曜は昇格圏内につける栃木との直接対決。

 ホームゲームでもあり、昇格争いのライバルを蹴落とす絶好のチャンスで絶対に負けられない試合・・・なんだけど、参戦できないのがどうにももどかしい。参戦できるチャンスがありながら行けないってのはホントつらいね。

 栃木戦は負けられない試合、勝たなきゃいけない試合なんだけど、
 それ以上に栃木には「負けたくない」っていう思いの方が強い。

 栃木は松田体制3年目、コンサは石崎体制3年目。栃木はJ2に上がって松田体制になってから着実に力をつけてきて「いよいよ今年は・・・」という空気を強く持っている。それは監督や選手、サポーターだけではなくてスポンサーや自治体も巻き込んでの大きな流れになっている(スタジアムの改修はJ1で試合をするためにはやらなくてはならないということもあるが)。

 3年で着実に順位を上げて昇格圏内につけるというのはもう順風満帆といってもいいんじゃなかろうか。同じ3年でも石崎コンサがすごく波のある戦い方で、去年の終わりには監督交代があっても不思議じゃない状態からここまで挽回して来たことからするとうらやましく思うと同時に、ちょっと嫉妬めいた感情も湧いてくる。
 ダニルソンや大伍、征也といった戦力が次々抜けてチームとしての蓄積がままならない中で不格好ながらやっとこすっとこここまで辿り着いたことからしたら、コンサじゃなくても「そんなに簡単にJ1に上がらせてたまるかよ!」って気にもなろうというもの。

 栃木の強さの源泉は「上だけ、前だけを見て進める強さ」だと思う。

 コンサや千葉、ヴェルディのようにJ1での経験があるワケじゃないし(「札幌はJ1にいただけだろ!」とかツッコまないよーにっ)、胃がキリキリ痛くなるような昇格争いも経験していない。失うものを持たない挑戦者の心境で集中して戦えるというのが近いかな。

 一方、コンサは何度も“地獄”を見た。

 昇降格を繰り返したり、泣く泣く選手を手放さざるを得なかったり、無様な負け方をしたり スポンサーに逃げられて会社が傾いたり(ってこれは現在進行形か(滝汗))、ハムファンには蔑んだ目で見られたり・・・と失意のズンドコ、じゃなかったどん底に叩き落とされたことは一度や二度じゃない。そのたびに泣いたり怒ったり、ちょっとの間だけ喜んだり・・・。
 そうした地獄や修羅場を経験したからこそ得られる強さもきっとあるし、石崎コンサはそうした強さを身につけて今の位置にいる。プライドとかJの先輩の意地とかだとすごく安っぽくなっちゃうんだけど同じ3年でも質が違う、特に今年はいろんな意味で“濃い”シーズンを過ごしていると言える。
 ホップステップジャンプとわりと順調に来た栃木とは違って、ホップステップ肉離れとか、ホップステップのステップで脚を挫いたとかいう経験をしたぶんだけコンサは逞しさを増したように思う。特に今年は。栃木といえば一枚岩だけど、コンサも英語で言うところのfirmな堅さは持っている。コンサの方が順位が低いので栃木に対してはこちらが挑戦者の立場なんだけど、地獄を見たぶんだけ挑戦者としての奥行きが違うというか・・・。

 今年はホームでの強さが戻ってきた。ホームでの負けは開幕戦の湘南戦と室蘭での試合だけ。厚別の試合ではここまで4戦4勝で“聖地・厚別”が復活しつつある。数字上で勝たなくてはならないというのもあるが、厚別では絶対に勝つ!という空気を生み出すこともとても大事なこと。

 去年までのコンサは1点取られたらやられっぱなしだったけど今年は違う。
 簡単には下を向かなくなったし、それを選手たちが自覚できていることが何よりの証し。

 栃木戦に勝てば昇格が決まるわけでもなく、ましてや負けられない試合というのは栃木戦だけじゃなく全ての試合に当てはまる。コンサは良くも悪くも周りがスレちゃって「ここを勝ったところで・・・」となりがち。でも、ここで勝てば「行ける!」という説得力を持たせることができる。

 アウェイでも取りこぼしのできない水戸戦はクリアした。
 9月の第2関門は強い相手でもホームの一体感で勝つこと。その初戦が栃木戦。
 相手が栃木だからこそ「負けられない」ではなく「負けたくない」、勝ちたいんである。

 冷静な視点ではプレビューを書けそうもないし、おもいっきり暑苦しくキザなお話になっちゃったけど、弾丸ツアーの直前で厚別に魂を置いていくつもりでってことでご容赦の程を。そうでもしないと気持ちの整理がつかんのよ・・・(泣)。

posted by フラッ太 |17:31 | ちょっとカタい話 | コメント(3) | トラックバック(0)

スポンサーリンク

スポンサーリンク

トラックバックURL
このエントリーのトラックバックURL:
http://www.consadole.net/flatta/tb_ping/1663
この記事に対するコメント一覧
Re:「負けられない」ではなく、「負けたくない」。

フラッ太さんこんばんわ(^o^)/

栃木と徳島はJ1経験が無いから今の所失うモノは無くノビノビやってますが最後は
昇格の産みの苦しみをJ1経験チームサンザン味わうでしょう・・コンサの味?
(徳島は密かにJ1経験者を大量に集めてますがクラブとしての経験値はゼロ)

>勝ちたいんである。

勝ちたいんや!勝たなあかんのや!勝ってなんぼやからなァ・・あっまるで桜サポやん(^▽^;)
11日の厚別が「どれだけ勝ち点3にこだわる試合」になるか見もの・・じゃなくて参戦
しますから老若男女まとめて勝利の後押しします(^o^)v

posted by 大阪帰りの道産子 | 2011-09-07 23:26

Re:「負けられない」ではなく、「負けたくない」。

 正直、栃木との対戦はかなり苦戦すると思います。栃木はかなりの強敵ですね。パウリーニョが離脱してもなお力はかなりもっていると思います。
 ただ、松田監督の3年間の指導力は評価するとは言え、レンタル中心の新興勢力(と言って語弊があったらごめんなさい。)に負けるわけにはいけません。
 こちとらフラッ太さんの言われるようにいろんな経験をチーム、サポーターがしてきました。
 日曜日は幸いホーム厚別で戦えます。多くのサポーターの力で絶対に勝たせたいですね。

posted by 孔明| 2011-09-07 23:37

Re:「負けられない」ではなく、「負けたくない」。のお返事。

 >オオドサさんへ
 「勝ちたいんや!」といえば板東英二が真っ先に思いついてしまいますw。
 サカマガに美濃部監督の記事がありましたが、西嶋などの昇格経験者がいるのと
 実際にクラブが昇格争いを経験して勝ち上がるのはまた別な話。
 ここからの1試合1試合は重さがグンと増してきますから、普段通りってのが一番難しい。
 厚別での試合は普段通りであると同時にそれ以上のホームゲームを期待します!

 >孔明さんへ
 パウリーニョ不在だからといって極度に力が落ちるということはないでしょう。

>松田監督の3年間の指導力は評価するとは言え、レンタル中心の新興勢力
>(と言って語弊があったらごめんなさい。)に負けるわけにはいけません。

 J2の新興勢力というと熊本・栃木が(最近の躍進からすれば北九州もかな?)がそれに該当するかと思います。レンタル組を含めてうまくオーガナイズして守備を固めて・・・というやり方ならある程度のところまでは来ます。
 ですが、そこからもう1段突き抜けようとすると途端に厳しくなる。高木監督の熊本がいい例ですが、横浜FCで昇格したやり方だけでは(+αもしているでしょうが)今やJ2ですら通用しなくなっている。

 三浦コンサで負けない戦いだけではダメというのを経験して
 石崎コンサで苦労しながらここまで来ているわけで、その蓄積を結果で是非とも示したい。
 そんな思いで暑苦しく書いてみました。

 勝ち点3にこだわって何としても勝ってほしいですね!

posted by フラッ太| 2011-09-09 15:12

コメントする