2009年08月14日
守備的遊撃手。
緑戦でのダニルソンの動きをはげおさんは“ハーフリベロ”と表現していた。 ダニルソンのあの無双っぷりを端的に表現するのはなかなか難しいんだけど、 強いて言うなら「潰し屋」か「守備的遊撃手」かなあ。 潰し屋というとハードタックルで相手選手を止めるといった体格差にものを言わせてしまう感じだけど、それだけじゃなくて気がついたら間合いを詰められてボールをかっさらわれた・・・というような速さで奪うイメージも加えたい。なので、遊撃手という言葉を用いてみた。ダニルソンの場合はスピードがハンパじゃないので高機動型になるのかな(苦笑)。 僕の場合、ボランチという言葉からイメージするのは ①DFラインの前でいわゆるバイタルエリアを相手に活用されないようにスペースを埋める ②バイタルエリアにボールが入るのを防ぐ ③ドリブルで侵入してくる相手選手を止める ④ルーズボールを拾いまくって相手の攻撃の芽を摘む(厚みをなくす) その上でパスをつないだり出すことができればなお良い。 が、ダイジェストを見た限りでは必ずしもバイタルエリアに張り付いているわけではなかった。 緑戦のダイジェストではえらい高い位置でボールを奪ったりしていた(DFラインが高かったこともあるけど)。だから「なんでそんなとこにいんだよ!お前ボランチだろーがっ!」とか「なんでそっから追いつけるんだよっ!」とか「は、速いっ!札幌の14番は化け物か!?」といった具合で緑は半分涙目だったんじゃなかろーか。ヨーイドンのシチュエーションで距離的に多少不利な状況でも勝っちゃったりしていたから。 こぼれ玉を拾うのは持久力によるところが大きいと思う。そういや、全盛期のヴェルディの北澤は中盤のダイナモって言われてたっけなあ。サカつくで何度もお世話になったっけ(笑)。ただ、ダニルソンの場合はスタミナに加えて速さがあるから、普通なら考えにくい1ボランチが成り立っちゃう。さすがに後半途中から芳賀を入れてダニルソンの負担を減らしにかかったみたいだけど。 石崎監督がダニルソンの高い身体能力を活かして、1ボランチでまずボールを奪うことを優先させることでダニルソンの“リミッター”を外したと考えればいいのかな。石崎コンサはチャレンジ&カバーなので、宮澤や大伍がフォローしたりDFが積極的に前に詰めることで空いたスペースはそれほど気にすることはなかったとも思うし・・・。 緑戦ではロングフィードはそこそこあったが、ハッキリ攻撃参加といえる場面は少なかったように思う。もし、ダニルソンがドリブルで上がっていってドッカンミドルまで決めた日にゃそれこそ“完全覚醒”で大争奪戦のゴングが鳴り響くんじゃないかと。その姿が思わずジェラードとカブったってのは飛躍しすぎかな(笑)。 石崎戦術とダニルソンの1ボランチの相性は守備に関してはかなり良さそう。そのぶん、大伍と宮澤のポジションが大変な目に遭いそうだけど(苦笑)、宮澤がいるぶんには何とかなりそうな気もしている。ここにハファエルをどう組み合わせるかというのもあるけど、それは稿を改めることとして・・・。
posted by フラッ太 |12:00 | 戦術厨の戯言 | コメント(5) | トラックバック(0)
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この記事に対するコメント一覧
Re:守備的遊撃手。
こんにちは!!
遅れてしまいましたが、40万アクセスおめでとうございます。
あいうえお作文など、これからも楽しみにしてます(*^_^*)
ダ二にはいっぱい期待します。彼はスーパーマンです。
札幌にも馴染んできましたしね。
posted by chika| 2009-08-14 14:25
Re:守備的遊撃手。
一言で言うと「クロヒョウ」
気持ちよく狩をしていました。
posted by まさ| 2009-08-14 14:52
Re:守備的遊撃手。
まさか最近のサッカーでワンボランチが、しかも我がチームで見れようとは。
好きなんです、ワンボランチ。
posted by OWLS| 2009-08-14 17:34
Re:守備的遊撃手。
こんばんは!
>後半途中から芳賀を入れてダニルソンの負担を減らしにかかったみたいだけど
ダニの負担を減らすこと+サッカーをはっきりすることだと思いました。
芳賀投入のメッセージのひとつに、「布陣をコンパクトに守備ブロックを作って」があると思うのです。
その上で、ダニはやりたいように当たりに行く。
ダニはつなぎのパスに難がある時があるので、選手間の距離を縮めることで、パスの難易度を下げる必要があると思う。また、あれだけあたりにいくと、フリーなスペースができまくっちゃうので、そこらへんをカバーする人が必要。それが芳賀だったかなと。
あとは、西、古田の組みあわせで、西、宮澤と同等なことができなかったからという見方もできなくないかなと。
>ハファエルをどう組み合わせるか
これなんですよね…
サテライトリーグではFWで起用されたようですね。
キリノと交代ならありなんでしょうが、4-1-4-1でキリノ、ハファエル、ダニをセンターに並べると、もう一人センターに入る選手は大変かも。
ハファエルがトップ兼ハーフ、もう一人がボランチ兼ハーフみたいな分担ができれば…ですかね。
ここは非常に興味深く観ていきたい部分ですね!
posted by はげお| 2009-08-14 22:40
Re:守備的遊撃手。のお返事。
>chikaさんへ
ありがとうございます。
アイウエオ作文は湘南がネタになるでしょう。すんごく作りにくいですけど・・・(汗)。
ダニルソンは敵に回したくないですね!
>まささんへ
はじめまして。
すみません、長々と書いてしまいました。戦術厨系のネタは長文になりやすいので・・・。
ピッチを駆け回るその姿はまさに「狩り」。かつてエムボマが浪速の黒ヒョウと呼ばれましたが、エゾの黒ヒョウじゃあまりにイージーなので何か違うキャッチフレーズが出てくればいいですね。
>OWLSさんへ
今は2ボランチが主流ですからね。
よく引き合いに出すピルロ+ガットゥーゾだとダニルソンはややスピードに特化したガットゥーゾって感じでしょうか。そうなると、ピルロは誰だとなるんですが今のところはカズゥと宮澤の競争になるんですかねぇ。むしろチェルシーの4-1-2-3で宮澤にはバラックになってほしい気もしますが(笑)。
>はげおさんへ
失点のシーンがFWのゴールというよりも3人目の動きでのものだった(ように僕は見えた)ので、
バイタルエリアに人数をかけてスペースを埋めつつそこを防ぐ意図があったのかなという気がしています。
>ハファエルがトップ兼ハーフ、もう一人がボランチ兼ハーフみたいな分担ができれば…
今までの選手起用からして前者は大伍、後者は宮澤と考えるのが自然だと思います。
石崎監督も言っていましたが、そうなるとやはりハファエルは守備をサボっているようじゃスタメン入りは厳しくなるような気がします。
posted by フラッ太| 2009-08-15 10:18