コンサドーレ札幌サポーターズブログ

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2019年08月27日

〜進化〜 ミシャ・コンサ研究その(8)と少し第24節点検

第24節・J1リーグ公式試合データがリリースされ、シーズン終盤戦突入でのリーグ動向が気になりますね。
コンサは、今節・引き分けで「現在3位横浜FM・勝点42」との「勝点差6」と「前節・3位チームとの勝点差5」から差が拡大・拡がり、残る11試合で、勝点勝ち越すには、≪コンサの連勝は絶対+対象チームの連敗~それも現勝点40以上・横浜FM・川崎・広島3チーム全ての連敗≫が必要で、現実的には、可能性は皆無と同様状況。
マスコミ・リリースは「1%以下の確率でさえも可能性あり」として、コンサ・今シーズン上位到達不能、とは記載しませんが、実際は、不可能です。
そのため、チーム・監督スタッフのシーズン目標は、過去の第22節から修正され、「勝点積み上げ至上主義」ではなく『チームプレイ内容と個々選手能力上昇』中心目標に変化しています。

しかし、J1リーグは、
上位戦;チャンピオン獲得・上位3位以内(AFC戦参戦権獲得)~現在勝点40以上の5チーム
降格戦;降格圏16位以下脱却戦~現在勝点29以下の7チーム
と、12チームが、そのチャレンジと成果、若しくは、降格・チーム存立・崩壊を掛け「真剣勝負」に突入・そこでは<勝利=勝点3>中心の試合内容が展開されます。
中位;現勝点37~30の6チームは、「今シーズン課題が現存」との原因で、中位に甘んじているもので、「真剣勝負ではなく、成長・進化を掛ける」トレーニング型の実戦、という事に転落しそう。

そんな中、本ブログは、明日からの「次節名古屋戦対策トレーニング」の中心課題から、ミシャ研究がテーマです。
では、先ずは、
1.第24節試合データより
前書きで、リーグ戦での〈勝点3・勝利至上主義〉戦略が邁進、と記載しましたが、試合データに、特徴的変化が現れました。
恒例の、過去3試合対比で、リーグ平均データ比較。
22節  
得点1.2  攻撃回数35  シュート12.4  枠内4.0  決定率9.9%  走行距離105.9km
23節
得点1.6 攻撃回数42 シュート12.6 枠内4.6 決定率12.8% 走行距離105.8km
24節
得点1.7 攻撃回数39 シュート14.8 枠内4.9 決定率11.2% 走行距離110.2km
ここ3節数値を確認すると、
ほぼ同値=変化なし;得点・攻撃回数・枠内シュート数・決定率
変化=シュート数<+2.3本/試合急増> 走行距離<+5km/試合急増>
「勝利至上主義」の具体化こそが、「シュート数増加」の試合戦略と実践でした。また、気温低下による試合環境向上の結果として「走行距離増加」の実践数値となりました。
しかし、シュート数急増するも、「枠内シュート・決定率」のシュート精度は低下し、結果として「得点」数は増加していません。単なる<シュート数増加=シュート至上主義~可能ならより深い突破よりも、シュートを選択し、シュート数を増加~>は、「得点増」に至らない、という事が改めて証明されたものでした。

結果、コンサの試合数値のリーグ順位は、
項目 得点 攻撃回数 シュート 枠内 決定率  走行距離 被シュート
     1    34     16    6  6.3%  108km  13
順位 9位  13位    7位   4位  12位   13位   6位
攻撃項目は、前節の圧倒的1位から、中位~下位レベルまで低下し、前節の試合数値-内容は、リーグトップから大幅低下した、その分、守備数値は、リーグ上位~中位レベルとなり、攻守バランスが取れていた試合だった、という事を証明しています。

前回ブログで、コンサの、今節・対FC東京戦での、浮上・顕著となった「課題」を確認し、
➀「状況把握・適正判断」のスピードと精度⇒「パス・プレイスピード」・「寄せのインテンシティアップ=寄せの速さ時間短縮」
➁「決定力」~前第23節「高決定力」再現失敗 が課題となりました。
同一分析であれば、本日・基本戦術トレーニングでのメニューとなるでしょう。
例えば、「タッチ制限パストレーニング(ロンド・ミニゲーム等)」を「2~3回制限ではなく、<ワンタッチ=1回>制限」とするトレーニングに、ランクアップする段階に入るタイミングが到来しています。

2.ミシャ研究~その8
テーマは、個々選手の「今シーズン・成長度」について、です。
ミシャ流の根幹は、「毎週・定例トレーニングでの個々選手とチームの成長・進化」~「その実戦テスト・試合」~「そこでの新たな課題設定を翌週トレーニングに反映」との<P・D・C・Aサイクル・循環>にあります。
しかし、「チームの成長・進化」は毎試合の「実戦テスト」からの「再課題」の中、一定・着実な成長・進化は間違いありませんね。
しかし、「個々選手の成長・進化」には、選手格差はどうしても発生してしまいますね。
その選手格差が、本ブログのテーマです。

所謂「優位」には、数的優位・ポジション優位(縦方向・より敵陣近く位置)・選手能力優位(マッチアップで勝利)の3内容、は現代サッカー本流ですが、
その「選手能力優位」は、
➀フィジカル(スタミナ・体幹・スピード・高さ)
➁テクニック(フィジカルをより創造的に具体化する多彩さと正確さ)
➂情報把握・適正判断(より適正・より速い) の3分野です。
そこに、
➃戦術理解(チーム統一プレイ規律・基準の理解、役割理解・実施、実施上課題の予測と対策)が加わったものが、「個々選手の成長・進化」となる訳です。

先ず、①フィジカルは、プロ選手に至る迄多くのハードル・フルイにかかり、J1選手はほぼ全員、基本レベルは保持し、そのからは、選手特徴のストロングポイントとなります。しかし、最高レベルを基準としてみると、最高レベル選手は、ごく一握り・少数で、比較的優位がかなり多数、平均レベルがその他大多数となりますね。WクラスBIGチームの最高僅かのチームは、保有選手全員を最高レベル化を図りますが、普通のチームは、夢の話で、平均値の底上げは目指すもそこまで、で移籍獲得の別世界からの獲得以外、成長・進化課題にはしません。
②テクニックは、フィジカル以上に、選手は一定・基準レベル能力を保有していますね。しかし、所謂「テクニシャンと普通選手との差」は、創造性・多彩性・精度です。コンサ・福森は、<BIGプレスキッカーで、リーグNo.1>との評価が付与されています。「どこにその差があるのか」は、第1に「精度」、やや下がって「創造性」で、「多彩性・保有数」は最下位で、おまけ程度。詰まり、「ずば抜けた精度」がその理由となります。「精度勝負」だとしたら、有効・最適トレーニングとその量次第で、「テクニシャンへの道」は全選手に開かれている、という事です。

この様に、➀と➁は、個々選手能力成長・進化では、最低・絶対条件としてクリアー・合格は、大前提であり、
その上で、最重要点として、
➂情報把握・適正判断(より適正・より速い)と➃戦術理解が、課題となる、との過程になります。

本テーマ「選手個々の成長・進化の差」の答えこそが、この➂・➃の差だという事で、その差の解消が、トレーニング上「重点ポイント」となる訳です。
➂情報把握・適正判断(より適正・より速い)と➃戦術理解は、
「ヘッドワークと認識」分野で、選手個々の<取り組み姿勢と努力量>により、その進捗度;レベルと早さに「差」が出る理由となります。
ミシャ・コンサは、昨々シーズン終了時の電撃獲得就任より、既に「20ヶ月」経過しますが、
選手のトレーニング期間は、コンサ現存30選手中、
18選手がフル期間、
移籍6選手と2種3選手が今シーズンの8ヶ月、
特別指定3選手は1~3ヶ月と、3グループで相違しています。

選手の成長・進化、特に「戦術理解」のレベルを証明する<現主力メンバー=スタメン・サブ起用選手>は、
フル期間メンバー18選手中・・12選手
 ⇒【未達6選手中、故障離脱1選手と起用枠制限にて不起用2選手を除外すると、3選手が合格レベルに未達】
8ヶ月メンバー  9選手中・・ 4選手
 ⇒【未達4選手が合格レベルに未達】
1~3ヶ月メンバー3選手中・・ 0選手
 ⇒【未達3選手は、来季入団から本格化】
 となっています。
つまり、試合起用レベル未達の【6選手は、成長・進化が遅れ気味】という事ですが、「育成・基礎能力低ランクよりスタート選手」で、ここからの「1~3年程度期間」留保となります。
この様に「試合起用の有無」の基準から、「選手個々の成長・進化」は見えませんが、これも、コンサ・特異の内容です。と言うのは、現在「スタメン・サブ起用」選手も、合計すると19選手となり、「成長・進化した合格選手のみでの固定起用」方針ではなく「やや未到達選手」も積極登用し、個々選手の経験累積・実戦テスト機会を付与する戦略・方針です。ここも、ミシャイズムの一つで、チーム全体での「底上げ・レベルアップ」を大方針とするものです。

本題に戻り、チーム・トレーニングの中、<全選手に・均一・平等>にトレーニング実施されても、「ヘッドワーク・認識」分野は、本人以外、本当は誰もわかりません。フィジカル・テクニックは、目に見え・客観評価と指導も可能となりますが、この分野は、「本人の意識」次第と、本人に委ねられている=本人のみに全責任、となるものです。
実際、「選手の資質」評価で、小野の「金子評価」も、森保代表獲得の「武蔵評価」も、「本人の吸収・向上の姿勢と意欲」の強さ、「素直に・最大効率良く受け入れられる能力」を示し、その姿勢での結果・成果獲得、との「成功サイクル」の評価だったりします。
逆に、Jリーグ選手登録される選手は、毎年大量ですが、「成長・進化がトップレベルまで到達」する選手は、ほんの一握りで、大量の「未到達・普通の選手」となってしまう理由が、「本人の姿勢と正しい方法と努力量」に起因し、<大量・多数の選手も保有する「原石・資質」を開花させる事を失敗>してしまう訳です。
そんな「吸収力こそが成長力」として、本人の「適正取り組み姿勢=サッカー人生」への指導こそが、監督・スタッフの最大課題です。
その観点で、ミシャ・コンサを点検すると、
(1)大前提となる「最適方法」が、
ミシャトレーニングそのもので、
Jリーグでも屈指の「選手を成長・進化させるトレーニング」として、多数の他チーム選手や、先程の「代表・森保監督~ミシャさんの所でトレーニングすれば、上手くなる~コメント」の通りです。
(2)「吸収力=成長力」の高い選手こそが、そのまま「高能力選手」である、という事が通常です。即ち、「サッカーへの素直さ」を持つ選手という事。
コンサでは、この差が、今シーズン当初では「大きな格差」でしたが、この8ヶ月間経過では「多くの選手では格差縮小~消滅」に変化しています。
個々選手別カルテをトライしてみると、
レベル   初歩  基本  応用  創造 ;成長評価
ソンユン      〇ーーー-〇      ; ◎
進藤        〇ーーーー〇      ; ◎
ミンテ      〇ーーーーーー〇     ; ◎成長No.1選手
福森         〇ーーーー〇     ; ◎
白井      〇ーーーーーー〇      ; ◎成長No.2選手
宮澤         〇ーーー〇      ; 〇
深井       〇ーーーーー〇      ; ◎
菅         〇ーーーー〇      ; 〇
武蔵     〇ーーーーー〇        ; ◎チャレンジするも
チャナティップ   〇ーーーーー〇     ; ◎
ジェイ      〇ーーーーー〇      ; ◎2017低レベル脱却
荒野       〇ーーーー〇       ; 〇なお一ランクダウン
ルーカス   〇ーーーーーーー〇      ; ◎高吸収力・クレバー
岩崎     〇ーーーー〇          ; △吸収・伸び悩みNo.1
檀崎     〇ーーーー〇           ; △吸収・伸び悩み
藤村       〇ーーーー〇       ; 〇順調に成長過程
菅野       〇ーーーーー〇      ; ◎
石川・早坂   〇ーーーーー〇       ; 〇
阿波加    〇ーーー〇            ; △伸び悩み
成長評価 ◎11選手 〇5選手 △3選手 となりますが、いかがでしょうか。

高吸収力=高能力選手の中、毎試合、チーム戦術・課題とは別に、「個別課題」をテーマとして実戦する選手がいます。例示すると、きっと、あ~ぁ!当然!となります・・昨年のイニエスタが代表例です。Jリーグの現況把握と合致する戦術理解は、僅か2試合目から始まり、そんなクレバー選手は、国内外からリーグチーム参戦があります。
1試合毎に「明確なテーマと実戦検証・その後次試合までの改善」とのサイクルを常態とする選手は、「成長進化スピード」は最速となります。特に「ヘッドワーク・把握と理解」分野は、「適正理解」の瞬間、そのプレイを実行可能となるもので、「改善、成長・進化に時間が必要」とは限りません。
今週の「対神戸戦・対策トレーニング」の中、こんな「成長・進化」がトライ・チャレンジされています!

posted by yuukun0617 |19:11 |