コンサドーレ札幌サポーターズブログ

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2019年06月04日

〜進化〜 第14節J1リーグ公式試合データ点検、コンサ現況

第14節の公式試合データがリリースされ、リーグ動向とその中でのコンサを点検です。
今回は、いつもと違う項目に注目した内容で、コンサも大きく関係する内容です。合わせてご覧下さい。

〇J1リーグ動向とコンサ  〜公式試合データより〜

先ず、今回注目する特別な項目ですが、「アクチュアルプレーイングタイム」値です。
一時期、代表やJリーグ経営議論の中で、しばしば注目されましが、最近ではあまり聞かなくなった項目ですね。
「アクチュアルプレーイングタイム」とは、「試合開始から終了までに、実際にプレーされた時間を指す。アウトオブプレーやファウルなどで試合が止まり、セットプレーやスローインなどで試合が再開するまでの時間を差し引いて算出される。」でしたね。魅力的サッカー、プレイの目安として「毎試合60分以上」が基準目標でしたが、現在では、ジャッジ、審判の意識は高くなく、遅延行為の即時イエロー程度が実践されてます。しかし、そんな現況は気にせず、
第14節の同数値を見てみましょう。
湘南ー横浜     47.34分  東京ー大分     60.01分 ✳︎
仙台ー名古屋   55.33   コンサー広島   65.45   ✳︎
磐田ー神戸     54.25   鳥栖ーC大阪    55.10
松本ー清水     53.23   G大阪ー鹿島    62.45  ✳︎
川崎ー浦和     56.35
基準目標達成試合は、僅か3試合のみで、コンサー広島戦が、ベスト1試合でした。確かに、該当3試合は、今節の中、緊張感溢れる均衡試合でしたが、東京戦以外は、シュート6〜7本試合となりました。その理由が、コンサに直結する内容という事ですが、もうひとつだけ、データを、お示しします。
コンサの同数値推移(同数値分・シュート本・勝敗)です。
➀54.31シュート11本〇-➁58.06シュート23〇-➂59.11シュート24〇-➃55.05シュート13●-➄59.02シュート13●-➅59.39シュート19●-➆57.57シュート14〇-➇55.52シュート14●-➈56.09シュート9〇-➉55.43シュート17〇-⑪51.47シュート11△-⑫52.04シュート12●-⑬64.05シュート16△-⑭65.45シュート7〇
コンサのアクチュアルプレータイム動向は、
60分以上試合は、直近2試合まで、全くありません。同数値とシュート数・勝敗との相関関係は明確には見えませんが、同数値が高かった試合には同一特徴がありました。それは、
【縦パス数・成功率が低下~横パス・バックパス・パス成功率が上昇】です。
( 実は、アクチュアルプレーイングタイムと「縦パス・横パスバックパス」は相関関係にあるのですね。「攻撃的な縦パスは、別面では、成功率が低下するギャンブルパス、となる」もので、「攻撃型になる程縦パスは有効で、相手守備陣を崩すもので、でまた、ロングフィードのロング縦パスは、一気に攻撃起点を構築し、速く・鋭いカウンター」となります。しかし、その代償こそが「パス成功率の低さ」で、そのやり取りの中で、一旦「プレーが切れ、セットプレーなど」に繋がる訳です。そして「アクチュアルプレーイングタイムの差し引き・控除タイムのプレー」が発生し、その多さにより「アクチュアルプレーイングタイムの減少」となる訳です。 )
 その最高値がここ2試合となっており、その傾向が激しく進行しました。
今節コンサのシュート数7本は、今シーズン最低数値となりましたが、コンサのストロングポイントだった筈の「ゲームメイク力=決定機構築力=シュート数」が激しく低下した、という衝撃の事実でしたが、その原因こそが「縦パスの消滅=その分横パス・バックパスの急増⇒当然、パス成功率は急上昇」にあり、
「縦パスの消滅」⇒「相手陣内でのパス交換・消滅」=「相手守備陣の陣内パスへの対抗プレイ・消滅」=「相手守備陣の掻き廻し・消滅」=「相手陣内での決定機・消滅」、一方、「横パス・バックパス増加」=「パス数は増加・成功率上昇」
=「パスミスは相手カウンター直結・増加」=「相手カウンターによる決定的リスク機・増加」=「失点増加」と相関します。
実際の、コンサ試合データは、シュート7本の激減、枠内シュート数は「僅か3本」で、実は、僅か3本の枠内シュートで、奇跡的に得点となったとの、二度と発生しない「奇跡の得点」でした。また、シュートポイントを示す「PA(ペナルティーエリア)内シュート数は、リーグワースト1位の「たった1本・あの早坂シュート」のみで、PA内シュート率14.3%も、リーグ平均値58.8%に、遥かに及ばない最悪・リーグワースト1。

この原因を作った本当の理由・真因こそが、「攻撃時パス起点」選手の問題です。
守備から攻撃への切り換え時の「ビルドアップ」、その後、攻撃時の「パス起点」の問題ですが、
「今節そのポジションを担った選手=Wボランチ~深井・荒野」の起用問題です。
驚くことに「マスコミ・当試合の解説・コメントに、深井のパスセンスに寄った勝利との(吉原康太評)コメント」がありましたが、本気で言ってるとしたら、酷すぎます。確かに、今節では、深井が縦パスを僅か2~3本トライしましたが、本来「パス起点能力(=適正ターゲット・内容判断、適正パス実施)」は、「宮澤+深井」起用では「宮澤80%・深井補助役の20%」で、他選手との組み合わせでも「同様スタンス」でした。しかし、「荒野は、パス起点能力が極度に低く、今節では、乏しい自信のため、1本の縦パスプレイもありません。」そのため、仕方なく、深井が僅かにトライしてみた、と言うのが実態で、
「縦パス低下・横バックパス増加」となった展開でした。

「高パス能力」は、元々、プレイ予測・想定によるパス・ターゲットの適正選択~適正パスプレイ(パス精度は当たり前・大前提、ポイントは、パススピードとパス内容)の出し手能力と、受け手能力(相手ストレスの少ない形でのボール受け能力・強くスピードの速いパスを正確に受ける能力)の双方に、課題はありますが、今節は、一方的に、出し手能力の問題でした。

〇コンサの試合データでは、もう1点決定的な重大課題が発生しています。
「サイド」問題です。今節では、「菅・ルーカス」のベストパターンを「菅・中野」に転換しましたが、「両サイドともに、クロス15本」との数値でしたが大問題が「同成功率【0%】」となった点です。今シーズン、初めての悪化数値で、15本クロスは入れたが、全クロスが「失敗」となり、サイド・クロス攻撃は消滅していた、との事実だった点です。
主因は、両選手ではありません。【右サイド・中野のクロスレベルの低さ】が現実となり、実際、中野選手のプレイも、クロスパス選択を忌避し、カットイン・ショートパスやバックパスが殆どとなり、右サイドのボール占率は高かったにも拘らず、攻略・攻撃には全く繋がらない展開となったしまいました。
〇「荒野・中野の低能力」により、「パスサッカー戦術・右サイド攻略の2パターンが急減した結果こそが、シュート数=決定機=ゲームメイク力の転落」となったものでした。
幸運・奇跡で捥ぎ取った「勝利」だったという事です。

〇リーグ動向は、
今シーズンの主流に定着した「攻撃型戦術・試合展開」チームの躍進が更に進行した節となりました。
特筆は、今節「18チーム中、16チームが得点獲得となり、シーズン最多の得点チーム率の88.9%」に到達です。しかし、平均得点は、前節1.3点⇒今節1.2点とやや低下しています。得点力が大きく向上したものでは無かった、という事で、平均シュート数も、前節12.6本⇒今節10.4本と約△2本と大幅低下、しかし、シュート決定率は、前節10.6%⇒今節11.2%と+0.6%との数値でした。
つまり、ここ直近節の動向、「決定率」の改善動向は、順調に改善・上昇中で、その「改善・取り組み結果」こそが「得点獲得・勝利獲得」に直結、とのリーグ動向です。
しかし、コンサも低下しましたが、リーグ動向でも「シュートポイント」の改善=「よりゴール近くまで侵入したシュートポイント構築」、は今節は低下しました。前節「PA内平均シュート8本・PA内シュート率64%」⇒今節「PA内平均シュート数6本(△2本の大幅減少)・PA内率58%(△6%の大幅ダウン)」となったもので、シュート精度改善の困難さを示す数値となっています。


第14節のコンサチームプレイは、
「根性・精神力では最高レベル」でしたが、
「チームプレイ・戦術実践・試合内容」では最悪試合でした。
その原因は、ミシャの言う通り「中心選手5名離脱が、最悪チーム現況の理由」で、「その復帰が、チーム状況上昇の方法」です。
現在の課題が明確です。

〇この中断期は、既に何回か記載の通り、次シーズンのチーム構成の基礎・基盤構築時期で、現有選手の契約判定・新規獲得選手ターゲッティング・若手選手育成判定がありますね。 ここまでの「選手・通信簿」は意外に明白です。新規獲得予定選手は「決定・大学組3選手」+「ターゲット・大学組1選手」はリリース済みですが、「外国人保有枠撤廃・試合起用枠5名」が浸透し、若手育成の有力外国人選手の獲得・加入が加速され、その競争対応も大きいですね。

大事な中断期間です。

posted by yuukun0617 |16:06 |