コンサドーレ札幌サポーターズブログ

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2019年08月06日

〜進化〜 ミシャ戦術(考)

ミシャ戦術の研究を深掘りしましょう!
◎ミシャ戦術研究
これで、ミシャ戦術研究は、4回目となります。
先に簡潔結論を記載すると、
【最先端トレンドを網羅した、国内リーグでは、随一の最新戦術で、Wクラスでも、プレミア、ブンデス、リーガエスパニョーラ、セリアa、でトップランクチームの最先端戦術チーム】だと言う事です。
最先端・進化型現代サッカーは、5つのトレンドで説明されますが、その全戦術を採用し、トライしている国内唯一のチームです。
その一端を記載してみますね。
トレンドを一覧掲載すると、
➀可変システム
➁5レーン戦略
➂中盤空洞化
➃パワーフットボール
➄進化型マンツーマン
となります。良く出てくるワードもありますが、聞き慣れないワードもあると思います。
国内チームでも、その一部採用のチームは多数あります。何故なら、最新トレンドは、最新対策・改良戦術で、その戦術装備・保有こそが、戦力優位・優越となる手段だからです。その事は、現代サッカーでは、「伝統戦術チーム」が成立・存立する余地は、困難である、と言う事にもなります。
しかし、その中、全内容をチーム戦術化出来たチームは、唯一コンサ以外はありません。ミシャが「ミシャ戦術・ミシャ流」として、Jリーグにて導入するも、広島・浦和は定着していた戦術を放棄し、その結果は、「最新戦術の放棄」との結果に外ならず、現在の低迷の最大原因である事は間違いないですね(両チームとも、そのまま熟成・進化させれば、最強戦術チームが存在していた事となる訳です)。チーム経営陣の戦略とチーム形成・構想能力の問題で、戦略に適合する監督・スタッフをチームに置くか否かの問題だったのです。
我らがコンサにとっては「それもラッキー」となり、ミシャ招聘、ミシャ戦術の最新戦術によるチーム形成が出来た訳ですね。
「ミシャ戦術・ミシャ流」の採用は、広島2007年に開始され、2008年・基本形完成、2012年浦和監督就任、2017年ミシャ戦術改良版を試行するも、シーズン低迷により監督解任・そして、2017年12月のコンサ電撃監督就任となりました。
これは、実に、2007年・2008年では、Wワイドでも、2007年バルセロナB・2008年バルセロナの創造者・監督グゥアルディオラのセンセーショナルな成功・世界制覇と全く同時期に形成した戦術で、世界水準と全く同時期に、戦術スタート~進化をして来たステップで、現代サッカーと同様内容を、プレミアやブンデスやリーガエスパニョーラではなく、東洋・アジアの片隅のJリーグで「開発・進化」させ、その方向性は、完全一致で、現在に至っている事に、驚愕と感嘆の賛辞を贈るものです!!

本題に戻りましょう。

➀可変システムは、
攻撃時システムと守備時システム、更に、
攻撃時も、ビルドアップ時とポゼッション時システム、
守備時も、相手ビルドアップ狙う前線守備時と自陣ブロック守備時システムとのシステム可変があり、J1リーグでも、全チームが採用しており、その可変内容は、チーム毎に相違し、単に攻守のみ可変~上記局面毎に、多段階で可変まであり、コンサは最多・最局面合理性を追求する最先端チームです。
システムは、ミシャが多用する言葉・事柄の「規律」=「起用選手全員により、決められた役割に応じて、決められたプレイを行い、決められた効果を追求する方法」を意味します。「局面毎に必要チームプレイを設定し、そのために最適なフォーメーションと共通理解・共通意識・共通プレイ」とするためには「段階毎可変」は必然となる、との考え方です。この後の項目の4トレンドを実現する大前提には「可変システム」があります。そして、少なくとも、Jリーグで「最も効果的に、フル活用」し、その結果、最先端・最新の「システム可変」を実施するチームとなっています。

➁5レーン理論とは、
ピッチの分割とそのエリア毎の特性・機能を活用する戦略で、グゥアルデイオラ(バルサ・バイエルン・シティ監督)・ソウザ(フィオレンティーナ・ミラン監督)の最先端となる得意戦略です。
可変システムとは、ビルドアップでのマッチアップの噛み合わせをずらす方法、
5レーン戦略とは、A3rdでの崩しのメカニズム、と言われます。
  従来の横分割(A3rd・M3rd・D3rd)戦略は守備ラインとその突破を横方向で考察するものでしたが、スピードと突破力を上げる現代サッカーでは、「縦5分割」を使用し、縦方向・前進力の突破を主軸とする攻撃を形成します。
5レーン;両アウトサイド2-左右ハーフスペース2-中央レーン1の活用は、配置選手ポジション・攻撃法設定を実施し、
左右アウトサイドレーン;ウィング1名のみ配置、
  アイソレーション(孤立化させ1対1で突破)かクロスの2択
中央レーン;選手配置・密度が高まり(4~5名)~攻略困難
  ⇓
左右ハーフレーン;サイド・中央を斜めに使い、2守備ライン間をダイナゴルに突破、レーンの間・狭間を突く、により多数の守備ライン突破・決定機形成となる。
この5レーンの前線に、一人ずつアタッカーを配置する戦術こそが「ミシャの5TOP戦術」です。5レーン理論そのものの攻撃パターンです。
   フォーメーションで図示すると、
      サイド      ハーフ     中央         ハーフ      サイド
        WG      ST・CB   CF・ボ2  ST・CB      WG
                                        CB
           ライン毎に選手配置
                                     

➂中盤空洞化
~中盤を制する者は試合を制する~との有名サッカー格言を死語とする最新トレンドが現代サッカーを席巻しています。
多くの日本選手は、ドイツ・ブンデスリーグを目指しました。
少し前・格言が幅を利かせていた時期に、中盤密度を高め(=狭く攻める)、セカンドボールを狙うアプローチで、「1対1のデュエル」を制するフィジカル強力選手を揃えるチーム作り(次項パワーフットボールの源流)で、<常に高いインテンシティを持って前へプレスを掛け続け、敵に息付く隙も与えず、ボールを奪うと前へ前へと飛び出し、一気にフィニュッシュに持ち込む>「1対1デュエル」を基本とし、
「体格・パワー持続力・メンタルタフネス」により「90分間フルインテンシティ」を狙う戦術の発祥地・ドイツを目指しました。
これに対する改良戦術が、「中盤を空にする」アプローチで「中盤空洞化」戦術です。
内容は、2パターンで、
(1)ビルドアップは「GKと3+2又は2+3の6枚」で、前線=敵中盤ライン背後に5人・全レーンに配置、となり、中盤には選手は配置しません。
今までの常識は、
<相手FWによる第1守備ラインをかわして、中盤にボールを持ち出し、ポゼッション確立>でしたが、
<一気に相手中盤の第2守備ラインを飛び越え、相手DF第3守備ラインとの「ライン間」にボールを持ち込み>ます。
(2)相手の前線からの守備=DFラインに、相手前線選手「1対1」でビルドアップ阻止を掛けてきた場合、GKはパスの出し処が無く、GKより前線へロングボール。
従来型の「CFターゲット」から、前線5レーン配置の4~5人もターゲット。
この様に、前と後ろに人を掛け、準備している相手中盤選手3~5人を無効化し、前方アタッカー(=1対1突破・ラストパス・ミドルシュートなどの決定的プレーによって違いを出すプレーヤー)に、クリーンな形でボールを送り届ける戦術です。
チーム適正は、「テクニカルな選手を多数擁し、ピッチを幅広く使って攻撃を組み立て、敵陣に多くのアタッカーを送り込むスタイル」のチームに適する戦術で、コンサはそのものです。
しかし、欠点があります。
攻撃途中等のボールロスト時には前進を阻止する中盤が居ない、とのカウンターリスクです。実際、コンサや同戦術チームで多発するポイントでした。
その対策は、2つ用意されています。
(1)ゲーゲンプレス(ボールロスト後3〜4秒以内ボール奪回を図るもの。一番近い選手が飛び掛かり、周囲選手4〜5名はパス先を塞ぎ、パス出し処を無くし、ボール奪回するチームプレイ)は、最新トレンドですが、元々中盤空洞化のカウンターリスク対策から始まったもので、奪回後、ショートカウンターの攻撃が開始です。
(2)ゲーゲンプレスは成功すれば、即大チャンス機となりますが、ファインプレー等で外される事、ボールを取りきれない事も多いです。その対策は、中盤空洞化の中でも、フォーメーション、システムとして、後の選手の配置の改良で、ゲーゲンプレス失敗時対策として開発されたのが「偽SB」戦術です。
本来4バックシステムチームでの「SB」が、攻撃時、ポジションを上げ「アンカー」両脇を固め、謂わば「3ボランチ」の様に、布陣し、ゲーゲンプレスが破れた際のカウンターの阻止要員となる戦術です。
コンサでも、CB左右・進藤・福森が、SBの様にポジションアップしますが、アンカー「深井か宮澤」の両脇スペースをワイドに布陣の中、カバーしていますね。
 布陣図を記載すると
             <敵最終守備ライン>
   前線5TOP   ・・・5TOP 
   <中盤空洞化>   <敵中盤守備ライン>
  福森 深井 進藤  ・・・アンカー+「偽SB戦術」
   ミンテ 宮澤   ・・・最終ライン+ソンユンの3枚でビルドアップ
    ソンユン  

➃パワーフットボール
中盤密度を上げた「ドイツ型」戦術が始まりで、チーム全体「常時、高いインテンシティを持って前へプレスを掛け続け、敵に息つく隙も与えずボールを奪取し一気にフィニュッシュまで到達させる」戦術で、「人に基準・1対1のデュエル基本」となるチーム作りとなるもの。欠点は、「試合一杯90分間フルインテンシティ」となり、シーズン全期間・全試合高い維持は困難となり、シーズン中とでの破綻も多数発生。そのため、「安定した勝利」を希求する成熟チームというより「若くて・ハングリーなチーム」に適する戦術です。
しかし、次項の「進化型マンツーマン戦術」と直結し、コンサでは、局面により、試合の中の一定時間に限定して採用・実施しています。 

➄進化型マンツーマン
現在、マンツーマン⇒ゾーンディフェンスとのトレンドでしたが、更に進化し、「進化型マンツーマンディフェンス」が最新トレンドです。
内容は、「基本はゾーンディフェンスで、相手がボールを持った時に、前を向いてプレーする時間とスペースを与えない様プレッシャーを掛け、コントロールする」戦術。ハイインテンシティの「ハイプレス」と、自陣での「ブロック・コンパクト陣形守備」を併存させるもの。
基本戦略は、
攻撃側;ボールを奪われるリスクを冒してでも、敵プレスをかわして、後ろからビルドアップを試みる。
守備側;一気に裏を取られるリスクを冒してでも、クリーンなビルドアップを阻止するため、前から人数をかけてハイプレスを仕掛けていく。
 <ハイプレス対ビルドアップ>のせめぎ合い、です。
コンサの戦略そのもので、「進化型マンツーマンディフェンス」採用チームです。
ボールロストからの失点パターンも、現在変化し、
以前;敵陣でのボールロストからのロングカウンター失点
        ⇓
現在;自陣でのホールロストからのショートカウンター失点 が多数です。
この様な<ハイプレス=前線からの守備>~自陣ボールロスト失点がトレンドとなり、
その当然の対策が、
「無理してパスを繋ぐより、プレスの頭越しにロングパスを入れて、
 前線のスペースと数的均衡を活かす考え方」が効率的となります。
 ~どのタイミングで、どのスペースに、パスを入れるのか、
  そのボールを、どのようにマイボールとして、どうゴールに向かうか、
  という戦略・戦術を設計する~
実際、
対戦相手が、
「後ろに1人余らせてプレスを掛けてくる」場合は、
⇒ GKを合わせて、8対6、6・7対5、との数的優位を生かして、
  後方からビルドアップ
「1対1で、前から詰めてくる」場合は、
⇒ 最後尾で浮いているGKを使って、ロングボールでプレスをかわし、前線での数的均衡を生かす
 との2種類アプローチがベスト戦略で、
「コンサ式ミシャ戦術」との進化形「ミシャ戦術」は、このトレンドそのものです。

いかがですか?
最新トレンドを、程度とレベルの差・相違はあるも、実戦戦術として全て採用し、実戦での実施戦術こそが「ミシャ戦術」の本質そのものという事です。

posted by yuukun0617 |14:15 |

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