コンサドーレ札幌サポーターズブログ

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2021年02月03日

〜進化〜 新シーズン体制は-(15)コンサ戦術

コンサキャンプは、いよいよ佳境を迎え、ジェイとミシャ・杉浦コンビのチーム合流待ち、開幕日以降の合流が確定となった新外国籍選手ガブリエル、最後に、長期離脱からの早期復活へ全力奮闘・荒野の5人以外、フルメニュートレーニングの貴重な毎日の中、着実に進行しています。
他チームの、シーズン立ち上げの遅れ、スロースタートが目立ち、昨日からキャンプ開始や、チーム体制発表会など、理解し難い「シーズン前・準備期間」設定に、驚きとその悪影響想定を強めますね。
一点、昨年のACL参戦チーム;プレーオフ鹿島・FC東京、リーグ横浜FC・神戸の4チームは、
今年のACL参戦チーム;プレーオフC大阪、リーグ川崎・G大阪・名古屋の4チームに、全チーム入れ替えとなりました。詰まりは、昨年ACL参戦チーム全て、Jリーグで、上位順位は維持失敗し、ACL参戦と、国内戦との両立は、極めて困難で、Wチーム編成可能となる豊富な選手保有等、前提条件の整備・確立が必須という事でした。
その観点からは、
C大阪〜大量流出・大量獲得で選手保有構築遅滞、キャンプイン等遅滞で、シーズン前整備期間も乏しく、レベル低調のままACL・リーグ・YBCのトリプルカテゴリー・シーズンインで、低迷濃厚。
川崎〜主力はアンカー守田流出対応シミッチ獲得のみ以外確保で、安定豊富戦力。トリプルカテゴリーでも、Wチーム編成可能で、タイト日程に対応可能。更に、シーズン前整備・準備も、早々キャンプインチームで、トレーニング準備も完了出来、唯一の、両立可能チーム。
G大阪〜リーグ最終選手保有構築チームで、最遅延チーム2/1キャンプインのスロースタート。ここまで遅延した原因の主要選手流失の代替獲得混迷、トリプルカテゴリー挑戦のための選手保有構築も未完全・不完全状況のまま、終了。トリプルカテゴリー対応は甚だ困難で、低迷濃厚。
名古屋~主力・中核選手防衛に徹し、柿谷・木本の即戦力獲得で、保有戦力を拡大し、キャンプインも1/30スタートで、最低限期間を確保、トリプルカテゴリー挑戦でも、川崎に次いでそこそこの戦績可能。
「キャンプ期間長期間確保」は、トリプルカテゴリー挑戦のACL参戦組では絶対条件にも拘らず、反対の対応・設定に甘んじています。
<他山の石>で、コンサも今シーズン目標達成し、トリプルカテゴリー挑戦となる「ACL参戦」の来シーズン、「Wチーム編成可能な豊富選手保有構成」と「充分なシーズン前準備=キャンプ」は必須ですね。

本日、コンサは第3TMです。対戦相手は「京都サンガ」で、コンサキャンプ推定地「沖縄県那覇市金城町」~例年実施地、の近隣には、推定ですが「千葉・水戸・浦和・京都」がキャンプ中で、その中チーム「京都」とのTMでした。沖縄でも「遠隔地」チームとの対戦は、「厳重感染リスク対策中キャンプ」の現状、「移動対応」が必要となり、実施困難です。「近隣キャンプ・チーム」対戦が濃厚です。
その結果は、45分☓3で、➀2-1、➁1-1、➂0-1で「トータル3-3」の引き分けでした。
特筆は、先発推定Aチーム「得点獲得力」、A・B両チーム共通課題の「全試合失点の守備力の穴」ですね。
未だまだ「期待レベルに遥かに遠い状況」です。

さて、本稿ブログでは、「コンサ戦術」の再確認をしたいと思います。
最新戦術を駆使する「未来型戦術」への挑戦の姿を確認し、理解・認識を深めていきましょう!

1.コンサ戦術の体系・内容
<ミシャ前・ミシャ後で「時代」は分かれる>と言う位、監督ミシャにより、戦術は「転換」し、<現在に至る>ですね。
それ以前は、チーム創世期から暫く続く「選手個人能力突破主導戦術」が主体で、それなりの戦績・成果となるも、高能力「期限付き選手」を中軸とした「選手保有戦略」だったため、チーム戦力保有・自チーム選手育成・成長とはならず、結果として「獲得の成否」=「戦績成否」そのもので、「チーム資金力」の悪化「経営危機」を招く事態となりました。
そのため、「選手育成型、堅守・速攻」戦略へ転換。
具体的戦術は、
「組織・ブロック守備」の「組織型連携・複数選手守備」を自陣前に布陣し、「粘り強く・泥くさく、シュートブロックの失点阻止」に徹し、ゴールアウト等で、「ゴールキックからのリスタート」で、相手陣内ターゲット狙いの「ロングカウンター」中心とした「リアクション戦術」が中心で、J2リーグでも「中位」水準からなかなか脱せない状態が続きました。
しかし、そんな<弱者戦略>の代表格~「消極型サッカー」の代価=「低得点力による相手主導サッカーに終始」の打開で、その低迷突破を目指し、「消極型サッカーから脱皮し、ショートパス連続パスサッカー戦術」へ転換しつつ、「育成計画」に則り「自チーム若手選手育成」指向を目指しました。
そして「ミシャ」に至ります。

<過去戦術の推移>を整理すると、
●監督フェルナンデス 
↓選手バルデス、ウーゴ(マラドーナ・彼の実弟)・ペレイラ・ハーフナー
 戦術「3-3-2-2」の個別選手能力主導戦術
●岡田武史監督
 選手吉原宏太・エメルソン・山瀬・今野・野々村・名塚・大森・森・ウィル
↓戦術「3-4-1-2」も個別選手能力主導戦術でJ1昇格
 主力選手を「期限付き移籍」で集める戦略は「大成功」するも、チーム力に結び付かず<弱小(資金力・保有選手)チーム>のままで、岡田監督退任後、
●2002年柱谷哲二監督・戦術「4-4-2」「堅守・速攻」守備主導の消極型戦略の中
↓「チーム低迷期(J2中位・下位)」が続き、
●2004年柳下正明監督・戦術「3-4-1-2」若手選手主体
↓2006年フッキ・西大吾加入で、J2-6位・天皇杯ベスト4
●2007年三浦俊也監督・「4-4-2」J1復帰、2008年J2陥落
↓
●2009年「中期経営計画」立案・スタート
 石崎信弘監督の「積極型パスサッカー戦術」「4-2-3-1」導入
↓2010年「4-4-2」2011年「4-4-1-1」に変化。
 2010「育成計画」策定で、現在までに至る一貫長期計画が作動。
●2015年監督四方田「3-4-1-2」「堅守速攻」型
           と推移しました。
そこに2018年「監督ミシャ」が登場。
2018年「3-4-2-1」「ミシャ戦術」Vr.1・基本型導入
2019年「コンサ式ミシャ戦術」Vr.2進化型
2020年「マンマークハイプレス戦術~フルコートプレッシング」
     「ゼロトップ戦術」 新戦術追加型
となっています。
では、その内容です。
現在のコンサドーレ戦術は「多様戦術併用型の複合構造」に至っています。
「土台」には、「基本型ミシャ戦術」が基礎・基盤戦術となり、常に、多様な戦術のスタート戦術となります。
その「土台」戦術に「変化・多様化の個別戦術」が<重複構造>と上乗せされもるもので、図示すると、
         
第4層       ➅ゼロトップ
           =====
第3層       ➃マンマーク ➄ゾーン型
           ===== ======
第2層 ➁コンサ式     ➂ハイプレス
    ===================
第1層   基本 ➀ミ シ ャ 戦 術
   との相関関係となります。
➀基本 ミシャ戦術はチーム根幹・基礎戦術で、「個別➁~➅戦術」も常時、➀戦術と「同時併存実施」となります。また、➂ハイプレス戦術は、➃マンマーク型=フルコートプレッシング戦術、と、➄ゾーン型に分岐し、「局面毎に選択」となります。更に、➃マンマーク型ハイプレス戦術には、➅「ゼロトップ」戦術も有る、という事です。
実例で観ると、「ゼロトップ戦術」を選択した場合は、

< ➅ゼロトップ型➃マンマーク➂ハイプレス➀ミシャ戦術 >が作動している訳です。
この相関関係を理解すると、固有戦術・・この場合は「ゼロトップ戦術」で、全選手のポジショニングと想定プレーが、明確となりますね。
しかし、何と「複雑」な戦術を実践している事でしょうね。「単純戦術」と対比すると、その複雑さ・困難さにちょっと驚きですね。

では、➀~➅戦術を簡潔に確認しておきましょう。
➀基本「ミシャ戦術」~コンサの全プレーの基礎的プレー・根幹~で、
 ・ビルドアツプ型パス交換~相手守備ラインを複数選手の斜め関係パス交換で、突破する連携・組織プレー「パス戦術」。同時に、その複数選手関係自体を前進させ、「自陣全体の前進」も果たせる。このビルドアツプを、相手守備ライン毎に連続させ、相手陣突破を図る。「コンビネーション突破」そのもので「パスサッカー戦術」
 ・システム可変~フォーメーションの発想を排除し、その局面毎「各選手の最適ポジショニング」とすると、結果として「フォーメーションがどんどん変化」する戦術。代表例が、ビルドアツプ局面で、CBが「相手FW」を引き連れ左右に移動、その空いたスペースに「ボランチ」が下り、「そこからビルドアツプパス」の場合、元々ボランチは、CBポジショニングとなり、システム「可変」となる事の様に、ビルドアツプでは、
  「3-4-2-1」➝「4-1-5」➝「2-3-5」
  守備時は、「5-4-1」と可変。
 ・サイド「1対1」突破戦術~サイドのみ「単独選手」配置で、「単独突破勝負」とし、他ポジションは、複数選手・コンビネーションパス交換・ドリブルを成立させる。
 ・サイドチェンジ連続戦術~反復実施で、相手DF陣のズレ・ギャップ発生
➁「コンサ式ミシャ戦術」~上述「ビルトアップ戦術」は、ミシャ戦術でなくとも「使用」可能で、自陣より「着実にボールを運ぶ効果」の高い戦術として、多数チームが採用していますが、逆に「その対抗策」が「ハイプレス=前線選手によりビルドアップの瞬間にチャージしボール奪取~前線からの守備」で、その対抗策が「相手チャージ前に、ロングボールを相手陣に放り込み」、相手のハイプレスチャージを避ける、となります。その「ビルドアツプ時のロングパス」をミシャ戦術に合体させた「コンサ式ミシャ戦術」です。
しかし、目的はより積極的で、高精度戦術で、「ポスト・ターゲット選手」への「ポストプレー」から<周辺味方選手へのパス・二次ボール回収・ドリブルやシュート>と「ショートカウンター」展開し、最速で、相手陣に迫る「カウンター戦術」で、<ポストプレーでボールロスト>でも、即時奪取=ゲーゲンプレッシングで、相手ゴール直前でのボール奪取から「決定機」奪取となるものです。ジェイ・ロペス・ドド・中島と「ハイタワー・高ポスト能力」選手が多数なコンサには、有力戦術です。
➂ハイプレス戦術~
 ➃「ゾーン型ハイプレス」戦術~「ゾーン型陣形」で「その前線選手が、相手ビルトアップ選手へチャージし、ボール奪取」を図り「ボール奪取から相手ゴール前でのショートカウンター」を図る戦術。「成功した局面」は一気に、相手ゴール前での<決定機>となり、「著しい得点チャンス構築」が果たせ、「積極型守備=攻める守備」として大きな効力を発揮。「守備型チーム、攻撃型チーム双方で、選択・実施可能」のため、多数チームが採用。
但し、大きな欠陥が発生。(a)前線選手と相手ビルドアツプ選手の距離があり、「チャージへの移動時間等」が発生し「即時チャージ」とはならないケース多発。対抗策として「ロングパス・フィード」等で、「相手茶事前にパス出し終了」で、作動せず。(b)再三の激しいチャージのため「ハイプレス選手の疲労発生・累積が甚だしく、作動時間に制限」が屡々発生。試合途中にパフォーマンス低下選手多発。(C)前線選手の相手陣深くの前進から、「ゾーン陣型」維持のためには「中盤・守備陣」も「ハイポジショニング」が必要=「ハイライン戦術」となり、その場合、DFライン裏の広大スペース発生、カバーにはGKのみ、と「被カウンターリスク」が急増し、実際、「失点多発」実例も多発。 と3大重大欠陥を同時に発生。
昨シーズン、Jリーグで席巻した「ハイプレス」戦術は、コンサも同様、昨シーズンのシーズン途中まで「➃ゾーン型ハイプレス戦術」の獲得を選択・挑戦しました。しかし、「ゾーン型ハイプレス」により、「被カウンターリスク」で「大量失点」も発生し、その限界・打開が必要となっています。
コンサは、その対策として➄「マンマーク型ハイプレス」戦術を産み出しました。
 ➄「マンマーク型ハイプレス戦術」~➃「ゾーン型ハイプレス」の欠点、(a)前線選手と「相手ビルドアツプ選手」間の距離を完全埋める。
(b)サッカーの根本「パス」自体を制約・交換阻止し、「相手にサッカーをさせない」「コンサが完全に試合をコントロール」「相手にボール保持時間を与えず、相手攻撃自体を不能」とさせる、<究極戦術>が、「相手全選手にフルタイム・フルコートでマーキング」を付け、パス受けターゲットに全てマークで、「パス受けを阻止」、パス出し処を失った「ボールホルダーへハード・タイトチャージ」で「ボール奪取」し、ショート・ミドル・ロングカウンター発動とする。
しかし、フルコートマンマークには「相手選手に連動する(負けない)運動量・走力・闘志・技術」が必要で、「高いフィジカル能力保有」と「一糸乱れない統一意思・理解・認識」が絶対条件です。
昨年、コンサは、後半戦を「実戦試合トレーニング」として、フィジカルランクアップと戦術理解実践を徹底しました。その成果、恩恵は、今シーズンでの「オールコートマンツー」戦術=「マンマークハイプレス」の完全実践で答えを出す所です。
➅「ゼロトップ」戦術~「FWが、FWポジションで、FW役割をせず、ゲームメーク・相手DF選手の引きずり出しでのスペース創出・前線守備」との戦術で、決して「FW名」選手が居ない・「無」との表面的内容ではありません。詰まり「ジェイ・ロペスのFWを欠く選手起用」という意味では無く、「ジェイやロペス、更に、駒井・荒野等選手」の誰がFWポジションとして「試合スタート」しても、「該当選手が、<FW役>として、相手ゴール前のフィニッシャー役を果たすのではなく、縦横に走り回り、相手選手を攪乱し、相手選手引きずり出しや、相手選手チャージ・アタックで、前線複数選手連動したチームプレー」を実施というものです。<マンマークハイプレスの最先端戦術>として、激しい運動量と連携プレー実施選手候補の増加がポイントです。

以上の通り、コンサ戦術は、➀~➅戦術までが、実戦使用・選択戦術で、
コンサキャンプでは、➀・➁・➂・➃まで到達、➄・➅は、未だトレーニングメニューに、入り始めた所でしょう。
少なくとも、本日TMでも戦術発揮は無かったものとの理解・認識です。今週から、来週・沖縄最終クールのメインテーマは間違いありません。



posted by yuukun0617 |21:03 |