コンサドーレ札幌サポーターズブログ

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2020年11月12日

~進化~ FC東京戦・試合ポイントと今後の課題

何とも「消化不良気味の惜敗」で、もどかしさ一杯の試合でしたね。
手に汗握る「超緊迫試合」で、客観的に<面白さ一杯試合>との水沼解説者の試合内容評はその通りですが、「ポイントと今後課題が明白な貴重試合」となった点は、大きな成果です。

試合内容・その原因とのなったポイント・今後の課題、の順に検討してみましょう。
1.試合内容
先ず、試合スタッツ~速報値です。(試合を飲水Tで分割の4分割時間帯➀~22
分・➁~45分・➂~68分・➃~90分)
  コンサ➀  ➁  FC東京➀  ➁
支配率 60  59   40  41% -ボール支配
走行距離26  29   26  29km
スプリント 35  43   34  71回 ー➁大きく劣後
シュート 1   2    1   2本 -互角
枠内数  0   0    1   1本 -劣後
得点   0   0    0   1点 -➁失点
パス数195 117   94  84本 -大きく優位
成功率 84  84   69  73% -大きく優位
A'3rd内     82       23本 -圧倒的優位
同成功率    64       58% -大きく優位
※1-試合全般コンサ圧倒;支配率・パス・相手陣(A'3rd内)パスは、圧倒。
※2-シュート精度・コンサ劣後;枠内数「0」では得点は不能。FC東京「唯一の決定機に確実に得点獲得」の力 で「前半・劣勢の試合結果」

  コンサ➂  ➃  FC東京➂  ➃
支配率 57  57   43  43% ーコンサボール支配継続 
走行距離23  31   24  31km ー互角
スプリント 31  53   39  52回 ー互角・FC東京低下
シュート 7   2    3   5本 ー➂コンサ・➃FC東京
枠内数  1   2    2   2本 ー➂☓・➃〇
得点   0   0    0   0点 
パス数 91 132   86  86本 ーコンサ圧倒
成功率 83  80   74  70% ーコンサ優位
A'3rd内     40       26本 ーコンサ圧倒・後半大減少
同成功率    72       66% ーコンサ優位・後半上昇
※3-コンサ試合コントロール・優位継続;支配率・パス・相手陣(A'3rd内)パスで圧倒
※4-シュート精度は、➃のみ改善するも、➂のチャンス時間帯の低精度で「無得点」結果主因

<試合スタッツからのポイント>
・試合支配・コントロールは、事前想定通り「コンサ圧倒」
・コンサ問題項目が、スプリント数、シュート精度で、FC東京優位
 スプリント速度は、コンサ平均32.3km/h、リーグトップランクのFC東京昨日平均30.6km/hと比較しても、決して劣後していません。問題は、スプリントの頻度・回数です。
・試合展開は、FC東京・事前想定「➀>➁<➂>➃。➀と➃活性化」は、逆となり「➀<➁>➂<➃・活性化➁・➃が実際」で、
コンサパフォーマンス推移は、➀>➁<➂<➃となり、➁時間帯での「パフォーマンス逆転が、失点要因」となった。また、➀・➂時間帯のコンサ支配時間帯での「得点獲得失敗」が、試合結果に直結し、➀は「決定機構築力」、➂は「シュート決定力」がその原因。

2.試合ポイントの点検
上記「試合スタッツ・試合内容」からのポイント集約からは、
〇「決定機構築力」~ラストパス・最後の崩し~
〇「スプリント力」~➁相手スプリント数UPへ追随するスプリント力~
〇「シュート精度」 
 の3項目が確認されました。
しかし、試合の真相は、その表面に浮上したポイント以外に、重要ポイントがあります。
では、
ポイントは3点に集約されます。
(1)試合開始~後半開始までの戦術【ゼロトップ型・マンマーク・ハイプレス】の問題点
新戦術は、3戦術の合体形で、一まとめで呼んでいますが、3つの異なる戦術が、相互関連したチームプレーですね。
先ず、
A.「ゼロトップ」戦術理解
ゼロトップ戦術の意図は、
➀<守備>最前線に「守備力選手」配置・・・ハイプレス戦術で、相手へチャージ等守備能力選手であれば「一気にハイプレス(ボール奪取)成功率上昇」を見込める。
➁<攻撃>偽CBの様に「自由ポジション(移動)」で相手マーキング選手を引出し、その「空スペース」へ他の味方選手侵入・利用。
ですが、昨日試合で、問題<荒野>プレーがあります。

B.ゼロトップ理解・現実プレー
<荒野プレー>は、「類まれな運動量とアグレッシブ闘志で、適合選手」ですが、➀<守備>➁<攻撃>で、大きな問題プレーとなったもの。
 それは、FC東京の様な「ゾーンDFチーム」がリーグ全般で、マンマークは全リーグで僅か2・3チームのみですね。そんな「ゾーンDF」チーム相手の「相手マーキング選手引出し」が成立する限定条件は、
 ・コンサ前線選手(例;荒野)が、〔相手選手の担当ゾーン付近〕で、〔パスターゲット・ボールホルダー〕の局面のみ、 という点です。
 しかし対して、
<荒野プレー>は、相手ゴール付近エリアから、「自由ポジション」との意識から、サイド・中盤、果ては、自陣ゴール前のビルドアツプ起点にまで移動、
 その結果は、
当然【荒野マーキング相手選手の引出し失敗・不発生】=攻撃力低下、
3枚前線エリアには、各選手事前マンマーク担当責任により、荒野の代替ポジションへの移動・プレーは無く【前線選手数2名に減少】、
そのため、マンマーク選手数的不足で【FC東京・ビルドアップ阻止、ロングフィード・カウンターパス阻止が不能】=守備力大幅減
と、「ゼロトップ戦術」意図は、全滅となりました。

C.実戦での、ゼロトップ・マンマークハイプレス
<荒野プレー>は、➀前半飲水タイムまではを「適正ポジション」で「コンサゼロトップ・マンマークハイプレス」を成立させました。
しかし、飲水タイム後、「自由ポジション」を始めた途端、上記戦術破綻原因となり、結果、「FC東京・ロングカウンター~失点=敗戦結果」をもたらした「敗戦」に繋がった「不適正」プレーでした。
それでも実戦では、「ハイプレス成功率」は➀時間帯の「100%」↘以降時間帯「50%」まで急減させるも、なお「前線~中盤で、パスカット・ボール奪取」を成功させ、ショートカウンターを複数回プレーとなりましたが、
<前線選手数不足>が<コンビネーション縮小>にとなり、「ラストパス・決定機縮減」し、得点獲得不成立の原因となりました。

【荒野のゼロトップ・マンマーク戦術の理解不足、又は、勝手理解・戦術違反】が第1ポイントです。
荒野は、その闘志・それにより運動量・アグレッシブさは、傑出した選手ですが、「正しい理解とプレー現実化判断・集中力」が課題ですね。未だまだ、レベルアップが必須です。

(2)コンサ「連続ワンタッチパス交換」威力
新戦術を追求する中、コンサのパス技術は大きく前進していますね。
昨日試合の第2ポイントが「連続ワンタッチパス交換」は、驚異的威力を発揮しました。コンサのタッチ数の極小の「連続・ワンタッチパス交換」に対し、リーグ最強守備力のFC東京は、集中度UPし、ほぼ追随されましたが、<より速い連続パススピード・高成功率>で、FC東京による「パスカットは失敗」させ、ミスパスによるロストのみ、パス交換停止で、そのパスミスも、ルーカス・荒野選手程度に絞り込まれたものでした。
FC東京陣内の「密集エリア、スペースエリア」共に、陣形を崩すパス交換は大きな威力成功でした。

(3)後半・「攻撃強化型選手シフト」の威力
ロペス・ドド途中試合投入の
「ゼロトップ」⇒「攻撃強化型前線選手シフト」の威力も、大きなポイントでした。

先ず、2選手の昨実戦評価ですが、
ロペス・・ハイレベルシュートテクニックとラストパスが魅力ですが、「プレスピードの遅さ➝パスタイミングズレ、ボールコントロールでのボールとの距離離れ➝相手チャージでのボールロスト」が多く、「有効なプレーは限定」されてしまいました。
ドド・・ボール保持力と強引な突破する体幹力が魅力ですが、「プレー判断の迷い・一瞬の遅れ➝相手チャージ・ボールロスト」が多発。
両選手共、共通した問題点「プレー判断の遅れ」があり、戦術理解・習得課題が現存です。
しかし、それでも、
<マンマーク・ハイプレスは成立し、ハイプレス成功率は、リーグトップ水準・上位レベル>であり、数回決定機を構築し、「FC東京のストロング~集中守備」で得点化阻止されたもので、充分威力ある戦術効果を証明しました。
【攻撃強化型選手シフト・マンマークハイプレスの威力は、守備・攻撃共にリーグ上位レベル威力】です。

(4)補足
昨日失点は、事前リスク想定のFC東京ロングカウンターが炸裂したものでしたが、
一部ポイントがありました。
それは、
 FC東京が、コンサ攻撃へのビルドアップ縦パスをFC東京M'3rd底位置で「パスカット」し、永井へのロングパス・カウンターに入った瞬間、
アタッカー・永井と、D・オリベイラにマーキングが付いていました。
永井のマンマーキングは「宮澤」でしたが、「カウンターパス」が出た瞬間、永井・動き出しに、宮澤に「一瞬ためらい」が産まれた事が見えました。
〔永井より、FC東京前でパスカット〕か、〔永井から、コンサよりで受け止める〕かをためらい、結果、タイミング遅く〔永井より前=永井に到達前で、パスカット〕を選択し、体重を前に傾けた瞬間、届かずに永井にパスが届き、一気に、マークを外され、突破・後走となり、そこからは永井のスピード突破を許すものとなりました。
「永井を止められた唯一の瞬間」が、「宮澤のためらい・逡巡の無いプレー」でした。
宮澤は、これで「数失点目」となったもので、しっかり反省し、次回・同一プレー排除・改善の原点・材料とすべきです。

試合スタッツからの課題、加えて、上記(1)~(4)ポイントを加えた、今後の課題が明確となりました。
残る6戦・試合への「課題」絶対改善を図っていくものですね。

posted by yuukun0617 |13:11 |