コンサドーレ札幌サポーターズブログ

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2020年08月30日

〜進化〜 名古屋戦での復活不成功の原因

昨日試合は、惜しかった試合でしたが、想定を大きく下回った試合で、結果は致し方無いものと言わざるを得ない試合でした。
その原因の確認を通じて、次戦への課題と対策をしてみましょう。
1.昨日試合内容
試合スタッツ・速報値は、
チーム    コンサ      名古屋
      前半 後半 全体  前半 後半 全体
支配率   55 49 52  45 51 48 %  → 互角
走行距離        113                          115    km →互角
スプリント       167                          167   回   →互角
シュート数  5  8 13   8  4 12 本  →互角
同枠内数   2  1  3   2  1  3 本  →互角
パス数   251      237     488        197     212     409   本  →僅かコンサ
同成功率  79 79 79  74 78 76 %  →互角

このスタッツ通り、ほぼ全項目で互角との均衡試合を証明していますが、シュート数項目で明らかの様に、
前半やや名古屋優位、後半ややコンサ優位、との試合展開が証明されています。
一見、両チームが力を出し合った好試合と把握されそうですが、よく見ると、互いに決定的な課題を克服出来ず、更にコンサでは、根本的な課題点〜言わば、ノッキング原因が有ったもの、とフルパフォーマンスに到達しなかった試合展開が確認されるものでした。
両チーム共通の決定的な課題とは、シュート精度・決定力ですね。
何とも少ない枠内シュート数が両チームのシュート精度の低さを証明していますが、名古屋の印象は強烈シュート、コンサはその通りゴール特定ポイント狙いが希薄な低精度ですが、名古屋は、実に見た目とは異なり、コンサと同レベルで、同様に、ゴールの特定ポイント狙いの意識が無い低精度のまま、と言う事でした。名古屋は、シーズン当初は、逆に、高い枠内率の高精度シュートのチームでしたが、リーグ最低の選手起用数=ターンオーバー度のため、累積疲労と共に、プレー精度は下がり気味ですね。
選手のフィジカルコンディションは、意識面とプレー内容に大きな影響を与えてていますね。

一方問題は、
コンサ特有の根本的な課題=表題の復活不成功の原因についてで、本ブログのメインテーマです。
コンサは、現在、苦しみながらも、新戦術の完成を目指し、実戦での試練と経験の中、その完成への努力を取り組み、重ねています。
しかし、その成否の決定的要因こそが、各選手の正しい理解と実践です。つまり、戦術的理解とプレーが根幹です。
現在取り組んでいるトータルフットボール戦術は、
ポジショナルプレー(流動的ポジションチェンジとプレーを、瞬間毎、相手状況で変化させながら行うもの)で、ピッチの全選手により、連動・組織的に攻撃と守備を行うもので、
前線選手は、マンマークで、相手DF・アンカーやボランチが担当となり、結果、自動的に、担当選手へのチャージは、ハイプレス(最前線からの守備・ボール奪取)となります。更に、前線選手が相手DF・アンカー・ボランチのビルドアップを阻止し、中盤や守備選手も、前線選手が前進により発生するスペースカバーとのバックアップのため、高いポジションを取り、結果自動的に、ハイライン(コンパクト陣形を高い位置に布陣)となります。
ハイプレス・ハイライン戦術と言われるのは、結果的にそうなっているもの、と言う事で、「マンマークから全て派生」するものですね。
その役割選手として、コンサは、第7節横浜FMの勝利以来、不動の布陣・固定選手起用を連続し、荒野・駒井・チャナティップ3選手を起用し続けました。しかし、その代償こそが、大量失点とシュート数激減・得点力減退の攻撃力急減となりました。
少しだけ、そのメカニズムを見てみましょう。
試合開始当初の時間帯〜コンサ前線から、相手ビルドアップを制限、阻止し、相手攻撃へのボール展開そのものの根幹を封じるハイプレス戦術が作動相手攻撃を阻止、その時間帯、相手ボールを奪取→ショートカウンターとなる筈ですが、そのボール奪取からのゲーム展開や打開が乏しく、更に、シュート・得点意識の希薄さからシュートタイミングでのシュート実践プレーに至らず、結果、シュート小回数で得点獲得に失敗。
その後時間経過と共に〜コンサ前線からの守備が、運動量低下・スプリントタイミングでのサボりも起き減退、前線から守備は大きく低下・甘くなり、相手ビルドアップ阻止失敗、相手のフリー自在な攻撃を許し、多数回リスク機→大量失点との展開で、
試合結果〜大敗 、となるものでした。
そもそも、
「前線からの守備に適する選手」との選択からは、現行FW選手よりも、ボランチ型の守備力ある選手を配置、との考え方から、「守備力と運動量のあるボランチ型選手を前線に配置」起用で、「ゼロトップ」となったものでした。
しかし、その選択には、落とし穴が有りました。と言うのは、
相手ボール奪取からのショートカウンターと、コンサビルドアップとサイド攻撃、
との攻撃では、
前線+サイド選手は、縦パスやスペース狙いパスのターゲットとなり、更に、そこからのコンビネーションや個々突破の展開のゲームメイカー、そして、決定機でのクロザー・ラストシューターとなります。
そのためには、前線ターゲット、裏への飛び出し、縦パスのための縦関係ポジショニングが絶対条件で、最適な効果となる準備と、その役割・期待プレー発揮が、求められます。
しかし、先程の固定起用前線3選手では、チャナティップ以外の、駒井、荒野は、ボランチ型意識が強過ぎ、前線での守備のみで、シャドーとしての役割・機能、
特に、
得点獲得意識殆ど無し→シュート意識希薄→ チャンスにシュートせず、
スペース狙い、裏狙いの飛び出しプレーとフリーランニングプレー皆無、
逆に、ボランチポジションへ落ちパス出しプレーを行い、そのまま前線位置に戻らないとの、シャドーとして必要役割外のプレーが多い、と緻密戦術・全員共通認識の規律とは異なるプレーでは、攻撃への推進力を阻害するものとなっている点です。

コンサ特有の根本的課題、且つ、昨日試合失敗の主因が、
シャドー駒井起用、でした。
実際、ロペスとチャナティップでの攻撃に、第3の動きが加わる事は皆無で、攻撃は前進を加速する局面には、駒井は遥か低い位置のまま、パス可能な距離には居らず、コンビネーションは不可能でした。シャドーでは無く、前進をしないボランチ意識丸出しのプレーでは、攻撃への推進力はあり得ません。
遅攻局面でも、駒井の効果的プレーは無く、同一ポジションから動かず、右シャドーが作動しなければ、ルーカスのコンビネーション突破も発生せず、スペースや裏飛び出しも無く、ラストパスも有りません。
事前想定で、本ブログでは、荒野、駒井のシャドー、前線起用は、攻撃失敗の主因となるため、絶対回避!との指摘を何度も書いています!
実際、昨日試合後半、駒井除外から、攻撃が機能し始めた事で明白です。
 因みに、駒井は、J2では攻撃的選手でシュート数と、得点獲得の高い実績選手でしたが、J1では、シュートは数十本打つも、枠内は殆ど無く、前回初得点となった、実績が皆無で、攻撃力・得点力は皆無の選手です。前チーム浦和では、サイド以外起用はされませんでした。コンサに来て、突然、攻撃意識が改善され、得点力ある前線選手に変身とは、全く聞きませんね。シャドーは、トレーニングだけで、試合レベルには到底無理だ、と言う事です。
本ブログの本日テーマの答えは、駒井、更に荒野のシャドー起用が原因でした。

次戦以降、ドド、ロペス、チャナティップで、スタメン前線は決まりです!
このメンバーでも、トータルフットボール戦術、ハイプレス・ハイライン戦術、コンサ式ミシャスタイル戦術が可能となり、
一気に、復活・勝利への道に乗れます!


posted by yuukun0617 |14:02 |