コンサドーレ札幌サポーターズブログ

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2018年09月02日

~進化~ J1リーグ現況~神戸・名古屋・鳥栖の行方

コンサの完勝・神戸戦勝利の余韻を味わい、次節まで2週間の期間が生まれる中、コンサとは少し横道に逸れて、関心事を。
それと言うのも、神戸戦繋がりで、
「J1リーグ屈指の中断期間補強、成功チームとの評価3チームの行方」を点検してみましょう。
 実は、その中に、「現代流サッカーの真髄」が隠れている様です。

(1)先ず前提で、3チームの中断期間補強・移籍の内容を再確認。
(名古屋)OUT5-IN5-±0
OUT5-完全2・レンタル3
松本孝平FW㉓-R相模原~1/31 ワシントンMF㉛J1⑪-J2山口完全移籍
押谷祐樹FW㉘-J2徳島完全移籍 畑尾大翔DF㉗-J2大宮R
内田健太MF㉘-J2山形R~1/31	
IN5-完全5・レンタル0
丸山祐市DF㉙J1⑨-完全-F東京 エドゥアルド・ネツトMF㉙-完全-川崎⑪
中谷進之介DF㉒-完全-柏   前田直輝MF㉓-完全-松本
金井貢史DF㉘-完全-横浜FM
(神戸)OUT9-IN5--4
OUT-完全3・レンタル6
ハーフナー・マイクFW㉛-R仙台~18.12 小川慶治朗FW㉖-R湘南~18.12
レアンドロFW㉝-完全東京V     チョン・ウヨンMF㉘-完全移籍カタール1部
吉丸絢梓GK㉒-育成R徳島~9/10 渡邊千真FW㉜-完全G大阪
中坂勇哉MF㉑-Rスペイン2部76/30 佐々木大樹MF⑱-Rブラジル1~7/31
野田樹MF⑳-育成R富山~12/31	
IN-完全3・レンタル2
イニエスタMF㉞3.5年契約-完全-リーカバルサ 大崎玲央DF㉖-徳島-完全移籍
古橋享吾FW㉓-完全-岐阜17点	
アフメドヤセルDF㉔-Rカタール1部~18.11 長沢駿FW㉙-RG大阪~1/31
(鳥栖)OUT3-IN6-+3
OUT-完全1・レンタル2
水野晃樹MF㉜-R熊本~1/31  チョン・スンヒョンDF㉔-完全鹿島
赤星拓GK㉞-R徳島~1/31
IN-完全3・レンタル2・レンタルバツク1
フェルナンドトレスFW㉞1.5年契約-完全スペイン 金崎夢生FW㉙-完全鹿島
島屋八徳MF㉙-完全徳島	     乾大知DF㉘-R長崎~1/31
ジョアン・オマリDF㉙-RUAE1部~12/31 豊田陽平FW㉝-レンタルバツク韓国1部復帰

名古屋は、OUT5-IN5-±0 中軸・スタメン数OUT1-IN5で大成功
神戸は、 OUT9-IN5--4 中軸・スタメン数OUT3-IN4で成功
鳥栖は、 OUT3-IN6-+3 中軸・スタメン数OUT1-IN4で大成功
との選手起用から、
 移籍・補強結果評価として「中断期間補強成功チーム」とされる所以です。
3チーム共に共通項目が「超強力高能力選手複数獲得」で、豊富な資金力による「力任せのなり振り構わない貪欲な獲得」でした。

また、
多数獲得の一方で、保有選手数調整として、多数離脱・放出が想定されますが、名古屋5選手離脱中3名レンタルの保有維持、同じく、神戸大量9選手離脱中6名レンタル、鳥栖も3名離脱中2名レンタルと、保有選手は維持し、スタメン・試合起用への競争激化による「育成起用・実戦数の低減」を「他チームでの起用・実戦機会確保、育成」としているもので、チームの全体育成計画上、問題は発生していません。
チームに在籍・残留した選手は、「急激に上昇する試合起用ハイレベル・ランクへの挑戦、勝ち残りでの成長」を、
一方、若手レンタル組は他チームでの「平均レベル・ランクを突破する成長」を図る戦略ですね。
良く出来ています。・・ここまでは・・・。

所が、そんな華々しい補強効果は、と言うと、試合結果・戦績で問題発生チームが出現しています。

(2)中断期間開けの戦績から「補強効果」
3チームの中断明け戦績は、
◎名古屋9試合- 7勝1分1敗 25得点11失点 得失差+14
   直近7連勝
△神戸10試合- 4勝2分4敗  9得点12失点 得失差-3
   直近2連敗
△鳥栖10試合- 3勝4分3敗  6得点 6失点 得失差 0
   直近、名古屋●、川崎△、本日FC東京△以外は、3勝

名古屋の絶好調は、完全に補強効果によるものです。
しかし、神戸・鳥栖には、補強効果は微少程度しかありません。
得失差の評価からは、逆にリーグ下位レベルに転落との評価となる数値です。

(3)その理由、原因は。
超能力選手の多数投入・起用で、チーム戦力は大幅上昇となり、戦績に直結の筈ですが、名古屋はその通りの大爆発の「7連勝」を掴み取るも、不思議な事に、神戸・鳥栖の結果は逆です。
その原因・理由が問題です。

想定される答えが一つあります。

【戦術適合性・合致性】 です。

元々3チームの特徴戦術は、
〇名古屋・・風間監督の下、2017シーズンより一貫し「パスサッカー戦術」の熟成を追求して来ました。チームは、徹底した統一戦術・規律・約束事にて一体チームプレイの完成を今シーズンも追い続けています。
〇神戸・・ヴィッセルは守備重視戦術を採用し、2017シーズン五輪代表DF岩波を中心に安定した守りを見せ、一方で攻めは、シュート精度に優れた渡邉千真、スピード溢れる突破の小川との個の力でゴールを奪う展開で、チームとしての攻め方が最後まで不透明で、特に中盤のゲームメイクが上手くいかず、前線へのボール配給が乏しいという問題の対策として、ポドルスキーが中盤に下り組み立てに参加することが多くなり、ポドルスキー選手の最大の持ち味である決定力を活かしきれない悪循環に陥ったもので、司令塔タイプ選手獲得が念願で、イニエスタ獲得となったもの。しかし、守備の中心岩波移籍による守備再構築は未整備で、結果として「戦術機能ではなく、個々の能力優先型」となり、「規律・統一とは真逆の、緩い戦術実践の自由型」チームとなっています。
〇鳥栖・・フィッカデンティ監督の下、前線からの組織的な守備からボールを奪い、キープ力ある前線にボールを預け、2列目の選手がフォローしていくスタイルで、【4-3-2-1(-1-2)】の守備主導フォーメーションで、前線~DFラインまでのボール奪取からのカウンター戦術。そのため、激しい上下動が必要となり、走力・スプリント力が前提戦術です。

そこに、新加入選手が多数加わり、

〇名古屋戦術は、統一基本戦術は全くブレず、パス戦術の基礎となる「パス能力」の高い選手の加入は、更に、戦術実践レベルを大きく上昇、進展させ、当然の結果として、より激しいチームプレイは、戦績、得点増加、失点減少を大改善させたものでした。<戦術適合性・合致性は最高レベル>
〇神戸は、戦術機能は未整備で低レベル状態の中、加入スター選手のハイテクニツクプレイは、チーム全体が頼る「個の力」となり、一旦、組織プレイによる対抗策で、制限・制約された瞬間、殆ど乏しい効果・機能にしかなっていません。「スーパー選手の出来次第」にチーム戦績は左右され、コンディション・相手チーム対抗策により、大きく上下する現実となり、当然、戦績は良否のブレが大きく、直近では、低減傾向に陥っている訳です。<戦術適合性・合致性皆無>
〇鳥栖は、前線からの守備=アクティブカウンターが戦術の根幹ですが、現在の最前線選手、トレス・金崎は守備意識は、豊田の様にはいきません。アクティブカウンターは消滅した、という事で、得点20点はリーグ最下位の攻撃・得点力のまま全く改善していません。また、守備力指標の失点は27失点で、4位 コンサ28点、5位C大阪28点、6位仙台37点を下回り、リーグ4位で崩壊していません。しかし、ボール奪取からのカウンターも、激しい上下動を可能とする走力・スプリント力が前提で、加入選手特徴とは合致していません。<戦術適合性・合致性大きく低下>

如何でしょうか。

実は、チーム戦術との適合性・合致度が、新選手獲得による戦力強化の効果、そして、その戦績上昇を決定している、という事です。

つまり、
①「チーム戦術」が大前提
←
②そのために「戦術に合致する選手」の選別と加入強化 
←
③「戦術適合」のトレーニングにて事前テスト合格と試合起用

との3ステップが必要との事となります。

評判や興行のための強化は、サッカーでは不成功の確率が高い、という事でした。

ここで「ミシャ戦術」とコンサの選手保有戦略を考えますが、
J1リーグで最高の「戦術適合性追求チーム」との事実に感心しますね。

神戸・鳥栖の苦悩は、根本的原因によるもので、簡単には改善・解決困難でしょうね。チャンピオンチームを目指す神戸も、降格圏脱出・上位陣復活狙いの鳥栖も、その目論見、目標は、遥か彼方の星レベルですね。
怖いのは「名古屋」で、戦術と完全に合致した選手強化で、リーグトップ戦力状態が継続し、対戦チームを問題ともしない撃破・完勝が継続しています。
コンサは台風で、対戦が先延ばしとなり、すっかり戦力爆発した状態での対戦となってしまいました。恐らくは、コンサ対戦まで、連勝は阻止・停止出来ていないものと推測・予想してしまいます。
そのため、対戦時の名古屋順位は、5位レベルまで上昇・到達している事でしょう。勝ち点10差は、たった4試合でひっくり返ります。
名古屋の対戦内容は注目です。対戦での名古屋対策の糸口だけでも探し出したいですね。


posted by yuukun0617 |22:36 |