2009年09月30日
コンビネーション。
昨日、ここ3試合完封の原因を探る。で、同じ4-1-4-1の1ボランチでも、 芳賀とダニルソンのDFラインへのカバーの意識が違うと書きました。 ただ、昨日は守備面、特にDFラインへのカバーに特化して書いたので、 攻撃面での貢献については書きませんでした。 攻撃面では、攻撃面での芳賀の良さもありますが、 ダニルソンの驚異的な身体能力は攻撃面においてもやはり魅力的です。 守備はけっこう理屈ですが、攻撃は崩しとかはある程度理屈ですけど、 そっから先はイメージがあるかないかとか理屈じゃないですからね。 そして、ダニルソンの身体能力は、理屈じゃ説明できない(笑)。 守備専門の意識の強い1ボランチなのに前線まで上がって攻撃参加もする、強烈なミドルもある。 そして、つなぎのパスミスも前半戦に比べると減ってきました。 そうなると、昨日のはげおさんのコメントのように、 ダニが怪我から復帰したら、機械的に芳賀がサブに回るのか…そうではないのか。 ここ3試合があって、4-1-4-1の同システムであっても、ダニ、芳賀では成立の仕方が異なる というような、サッカーファンには“嬉しい悩み”が発生するわけです(笑)。
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2009年09月29日
ここ3試合完封の原因を探る。
湘南戦で3戦連続の完封勝利を達成した札幌。
この3連続完封勝利と不思議な符合をする選手起用があります。
ダニルソンは途中交代もありますが、1ボランチがダニルソンから芳賀。
西嶋が左右反対になっていますが、SBが上里から西へ。
それにあわせて、トップ下も西から上里へ変わりました。
さて、これは “偶然” の一致なのか?
これに関する気になる選手のコメントがある。 【J2:第40節 札幌 vs 福岡】試合終了後の各選手コメント(09.09.20) ●西嶋弘之選手(札幌): 「前半途中に入った芳賀も中盤で黒子になって攻撃も守備もやってくれたので非常に助かった。」 ●石川直樹選手(札幌): 「芳賀さんはしっかりとバランスを取ってくれて バイタルエリアもしっかり埋めてくれたので守備の部分ではとてもやりやすかった。」 第40節の福岡戦、ダニルソンの負傷退場によって入った芳賀へのDFラインからの評価である。 (※この点に関する分析は、よくここにもコメントを頂くはげおさんのブログが詳しい。 『"無失点"ができるということ(2009年09月25日 観戦力向上覚書)』) ダニルソンと芳賀のプレースタイルは違う。 特に、この二人の最も違う点として注目したいのは、 “DFラインへのカバーの意識”だろう。 第42節の湘南戦もそうだったが、 芳賀はDFラインに参加してDFラインに出来たスペースを埋める。 ダニルソンが、試合中にDFラインをカバーするためにDFラインに参加する姿は見ない。
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2009年09月28日
勝利の立役者は芳賀! 【J2:第42節 vs 湘南】
日時:2009年9月27日(日)13:05キックオフ 会場:札幌厚別公園競技場 [入場者数] 8,935人 [天候] 晴、気温19.2℃、湿度32% [主審] 家本 政明 [副審] 岡野 宇広 / 二俣 敏明 前半28分 キリノ 後半26分 キリノ(PK)
前節の岡山戦は1-0で勝利も、後半押し込まれる展開に つないで崩すことにこだわって状況に合わせたサッカーができなかった札幌。 今節は、対戦相手が3位の湘南ということもあってか状況に合わせたサッカーを見せた。 立ち上がり、積極的にプレスを仕掛けてきた湘南に対して、無理をしてつながず 単純にキリノへのロングボールを狙ってDFラインを下げさせた。 無理に前からプレスをかけることもしなかった。 そして、立ち上がりからのピンチの際には必ずといっていいほどDFラインに入ってカバーし、 抜群のポジショニングで相手のカウンターの芽をことごとく摘んでいた芳賀。 また、湘南がフィジカルの強い田原のポストプレーからチャンスを作っていると見るや、 トップ下の上里が下がってポジションを取りバランスを保った。 【J2:第42節 札幌 vs 湘南】試合終了後の各選手コメント(09.09.27) ●芳賀博信選手(札幌): 「ボランチが1枚だったときはあまりハマっていなかったが、2枚にしてからハマりだした。相手の田原にボールが入ったときに、1枚だと自分が挟みに行っても横に出されてしまう。そこを2枚にしたことで、抑えることができたし、セカンドボールも拾えるようになった」 DFラインは、特に後半、相手に押し込まれながらも、試合を通じて高く保った。 そして、間延びする湘南に対してコンパクトさを保った札幌が次第にペースをつかむ。 今までと違うのは、自分たちのペースになるまで相手の攻撃に粘り強く耐え、 自分たちのペースにもっていこうと試合を意図的にコントロールしようとした点。 その中心には芳賀がいた。 28分に、右サイドの西のグラウンダーのクロスからキリノがごっつあんゴール。 しかし、良い流れだった札幌は、前半の終了間際PKをとられる。 この日の家本主審は、選手とコミュニケーションをとりながら、 それまではしっかりとゲームをコントロールしていた。 その裁き方次第では、試合が荒れる可能性もあった。 PKの判定は、その後の高原の抗議を見ていると 相手をブロックして押さえ込んだという判定だったらしい。 判定そのものは微妙なものだったが、その際も今までだったら 選手からの抗議は全く聞かないというような頑なな態度を取り、 何でPKなのかの説明も十分していなかったが、今回はきちんと選手に説明していたし、 何より今までだったら、PKだからと“杓子定規に” 吉弘に2枚目のイエローを躊躇なく出して退場させ、 試合を壊していた可能性もあったが、この日は出さなかった。 色々と物議を醸してきた『家本主審も、変わったなぁ』と実感するシーンだった。 まあ、吉弘が退場したり、高原がPKを止めていなければ、こんなに落ち着いて見られたかは別ですが(;´Д`A ```
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2009年09月24日
師匠の教えを守ることは大事なことだが・・・ 【J2:第41節 vs 岡山】
日時:2009年9月23日(水祝)19:03キックオフ 会場:岡山県陸上競技場 桃太郎スタジアム [入場者数] 8,367人 [天候] 曇、気温23.1℃、湿度79% [主審] 鍋島 將起 [副審] 青木 隆 / 前田 敦 前半31分 藤田 征也
第41節は、アウェイで岡山に1-0で勝利。 ただ、次節、昇格圏にいる湘南相手に勝てるような試合内容ではなかった。 中2日、アウェイ、蒸し暑い環境。 厳しいコンディションから、1点リード後、後半ゾーンで守るのは良いとしても、 もう少し前線でキープ、ポゼッション、タメがないと防戦一方になって厳しい。 【J2:第41節 岡山 vs 札幌】石崎信弘監督(札幌)記者会見コメント(09.09.23) Q:後半30分、ハファエル選手を投入後、ボールを奪われるようになった印象があるんですが? 「その前からかなり押し込まれていた。攻撃になったとき、ほとんどイージーなミスでボールを奪われていて、なかなか攻撃が出来ないという時に、上里を下げて、芳賀とダブルボランチにしたというところと、もう少し前でボールのキープ、タメが出来ると、全体的に押し上げられる。そこでイージーなミスがあって、打開したくて入れたんですが。『…』です」 キープを期待されて入ったハファエルが前に急いでしまう以上、相手に押し込まれてしまったら、 単純にロングボールでキリノを狙って相手のDFラインを下げさせるのが簡単だろう。 それが、今季札幌の目指すサッカーではないとしても、 自分たちでボールをつないで打開できないのだから、それは状況に合ったサッカーではない。 確かに、今度はロングボール一辺倒になってしまっては逃げになるかもしれないが、 状況を変えるには、相手の目先を変えさせるのも一つの手段ではあるはず。 どうしてもソレが嫌なら、DFラインから逆サイドにサイドチェンジして サイドを起点にする方法もあっただろう。 まあ、昨年までの三浦サッカーをそこまで否定することもないと思うし(-"-;A ... 芸事でよく使う“守破離”を持ち出すまでもなく、師匠の教えを守ることは大事なことだが、 それも状況によっては破って臨機応変に対処する術を身につけないと、 正攻法だけで攻めていては、今後も試合巧者の上位相手に 厳しい戦いを強いられるのではないだろうか。
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2009年09月21日
FKで隠されてしまう上里の課題。 【J2:第40節 vs 福岡】
現代サッカーでは、守備のできない選手は使いにくく、 守備の不安定なチームは安定して勝てない。 サッカーは攻守が素早く入れ替わり、 攻守が表裏一体であるからこそ、攻守のバランスが大切になる。 (確かに、“バルセロナは始終攻撃ばかりしている”かもしれない。 しかし、“あのチーム”は、ボールをポゼッションすること、 言い換えれば、“ボールを失わないことが最大の守備”になると思っているチームだ。) また、FWまでもが守備を求められ、GKまでもが攻撃の起点と考えられるようになった 現代サッカーでは、お互いのチームがDFラインを上げて狭いスペースの中で、 “11人全員がピッチのどこでもサッカーをする”。 (※“フラクタル”、どこを切っても同じ状況になる金太郎飴みたいなのがサッカー。) だから、守備をサボる選手がいると、その“スペース”を相手に使われないように、 他の選手がその“スペース”をカバーしなければいけない。 上里「昇格諦めん」弾…札幌(2009年9月21日10時47分 スポーツ報知) 「(上里)カズは攻撃の起点としてはいいが、守りに課題がある。 歩いて、目でディフェンスするときがあった。(J1柏の)フランサかと思ったよ」 と守備をさぼりがちなブラジル人FWを引き合いに出す“石さん節”。 今年の天皇杯、決勝まで進んだ石崎柏。 その攻撃の核となったフランサの活躍の陰に、 運動量の少ないフランサをカバーする李忠成の存在があった。 フランサは、ドイツのトップチームの一つレバークーゼンで活躍するなど、 攻撃のセンスは折り紙付、一人で局面を変えることのできる選手だ。 しかし、運動量が少なく守備をしないことでも有名。 しかし、FWは点を取る人、DFは守備をする人という分業制ではなく、 トータルフットボールと呼ばれるようになった現代サッカーでは、こういう選手は使いにくい。 (※札幌でいえば、クライトン。その最たる選手は、元コロンビア代表バルデラマか。) 従って、現代サッカーでフランサのような選手を活かすには、 李のようなカバーする選手の存在が必要になってくる。 (※ちなみに、オリンピック代表FWとして活躍しながら、チームではフランサのカバーをしていた李は、 自分のFWとしての得点チャンスを失うことになってもチームに貢献することの方が重要と言っていた。) しかし、今季、降格圏にあった柏は、監督をブラジル人のネルシーニョに代えた。 代わったネルシーニョは、就任早々フランサを呼んで、 「もっと運動量をあげろ」と指示したらしい。 柏もチームの低迷とともに、その責任としてフランサへの特権を認めなくなったようだ。 そして、李も出場機会を求めて広島へ移籍した。
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2009年09月19日
選手が話合ったら、ニュースになってしまう札幌。
選手が話合ったら、ニュースになってしまう札幌。
【道スポ】DF石川が若手を叱咤 「もっと言い合え」 24歳アニキ的存在 (09/19 10:38) 札幌石川が喝「仲良しグループ」になるな[2009年9月19日 日刊] 石川「もっと自己主張を」若手と緊急討論…札幌(2009年9月19日11時59分 スポーツ報知)
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2009年09月18日
“ホームタウンディシジョン” がない札幌。Ver.2.0
昨日、“ホームタウンディシジョン” がない札幌。というのを書いた。 今季、第39節までの札幌のホーム、アウェイ別の戦績は、 ホーム(20試合):7勝6敗7分 アウェイ(19試合):8勝5敗6分 (※札幌の成績(39試合):15勝11敗13分(8位) ) 明らかに、ホームでの成績の方が悪い。 この程度なら、ホームでたまたま調子が悪かった・・・で済ませてもいいかもしれないが、 原因の一つとして、審判の判定に注目してみたいと思ったのが事の発端。 何となく思っていたことを数字にしてみたらどうなるか。 そこで、実際、 札幌と成績の近い徳島と比べると、明らかな違いがあることがわかった。 ちなみに、徳島の成績は↓。 徳島の成績(39試合):15勝13敗11分(9位) ホーム(20試合):8勝6敗6分 アウェイ(19試合):7勝7敗5分 徳島は、札幌より勝点が2下だが、ホームの方が若干成績は良い。
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2009年09月17日
“ホームタウンディシジョン” がない札幌。
ホームタウンディシジョンとは、 「元々は、ボクシングの採点に代表されるような、審判の主観に基づく判定が 地元の選手に有利な傾向を持つと言われたところから、この言葉が用いられるようになったとされる。 また、サッカーなどの試合において、反則行為とみなすかどうか微妙であるようなプレーに対して、 ホーム側に有利と思われる判定を審判がくだすことも、ホームタウンディシジョンと呼ぶ。」 (※引用先:wikipedia http://ja.wikipedia.org/wiki/ホームタウンディシジョン ) 以下は、第39節までの各種反則に関する札幌の“ホームとアウェイ別”の累計。 (※参照: トップチーム試合日程・結果(コンサ公式HP))
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2009年09月16日
“サッカー”に興味のないマスコミ。 -その3-
“サッカー”について書かないマスコミに対して、“サッカー”に興味のないマスコミ。で正攻法、 “サッカー”に興味のないマスコミ。 -その2-で脅かしてみた。 まだこのネタ引っ張るのかよっ という声も聞こえてきそうですが、 今回は、もう少しJリーグの置かれている環境から、危機感を煽ってみようかと思います。 くしくも、昨日の記事に対してOWLSさんから、 >Jが消えたら、それこそ世界に恥を晒すことになるのを分からせたい というコメントを頂きました。 私の根っこにあるのも、この危機感。 Jリーグがなくなるなんて大げさだと思うかもしれません。 しかし、日本のサッカーを巡るあまりよろしくないニュースを 最近だけざっとあげてもこれ(↓)だけある。 岡田ジャパン、サポーターも見放した?オランダ戦視聴率↓[ 2009年09月07日 スポニチ ] 5日夜にテレビ朝日で放送されたサッカー国際強化試合「日本×オランダ」(後9・03~)の平均視聴率は17・1%(ビデオリサーチ調べ、関東地区)だったことが分かった。 2010年W杯南アフリカ大会で4強を目指す岡田ジャパンが世界トップレベルの強豪に挑戦するとあって注目を集めた一戦。同時間帯に放送された「ジャングル大帝」(フジテレビ、後9・00~)の13・1%、「情報7daysニュースキャスター」(TBS、後10・00~)の16・6%などを抑え、トップの数字をマークした。 ただ、前半は健闘していた日本が後半に入って立て続けに失点、0―3で敗れたためか、番組終了時の視聴率は7・2%までダウン。期待外れの結果にサポーターも見放したのかも…。 J経営情報開示 赤字チーム7→13に拡大[ 2009年09月16日 スポニチ] Jリーグは15日、08年のJ33クラブの経営情報を開示した。J1の1クラブ当たりの平均営業収入は約34億5100万円で07年より6%増となったが、各クラブとも営業費も増えたため、07年は約10億の黒字だった経常利益は約4100万円まで落ち込んだ。J全体では約5億5100万円の赤字となった。07年は7クラブだった赤字は、08年はJ1の札幌、柏、FC東京、新潟、磐田、神戸、J2の水戸、横浜FC、湘南、岐阜、C大阪、広島、福岡の13クラブとなった。 大分スポンサーのマルハン今季限りで撤退[2009年9月14日18時32分 日刊] クラブ最大のスポンサーだったが、ユニホームに企業名が入らず広告対価が伴わないことから撤退を決めた。 溝畑宏社長は「地方のクラブは経営が厳しい。Jリーグには(引き続き)要望していきたい」と話した。
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2009年09月15日
“サッカー”に興味のないマスコミ。 -その2-
昨日、“サッカー”に興味のないマスコミ。という記事を書いた。 マスコミに対する昨日のコメント欄の反応も、概ね厳しいものだった。 そこで、多分、マスコミ関係の方は、昨日の記事に対して、 こういって反論してくるのではないかと思う。 whiteowlは、お気楽にブログで好き勝手偉そうなことを書いているが、 我々は生活がかかっている。 だから、 「我々は、我々が書きたいことではなく、 読者が求めているものを書いているだけだ」と。 多くの読者は、戦術やサッカーについて知りたいと思っていない。 安易に、チームや選手の批判をすれば購読契約を切られかねない。 サポーターが監督解任を求めれば、チームの将来より、 読者の求める空気を読んでそれを書くだけだと。 現に、あなたのブログは、公式ブログのアクセスランキングでも 上位に行くことはないですよね。なーんて、嫌味の一つも言われそうである(笑)。 私も一時期、空気を読む努力をして上位を狙ったこともあったが、 最近は、空気を読まずに自分が書きたいことを書いている。 まあ、そんな好き勝手書いているうちのブログが“祭り”以外で、 ランキングの上位に行くようなら、確かに、それはそれで変な状況だと思う(苦笑)。
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