コンサドーレ札幌サポーターズブログ

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2019年10月28日

遠征はJALで行こう

『遠征はJALで行こう』っていう言葉があって。

札幌誇らしい。


多分発端は2013年の最終戦でゴール裏が掲げた弾幕で(この日確かJALサンクスマッチだったはず)、
そこからのコールリーダー氏のSNSだったと思う。
遠征のときにSNSで『遠征はJALで行こう』という言葉がよく使われるようになった。
言うまでもなく、コンサドーレを創立時からスポンサードしてくれているJALさまへの感謝の言葉。

25日金曜日、いつもより早めの19時に仕事を終え、新千歳空港へ向かう。
成田空港らへんがめちゃくちゃ天気が悪いらしく、
午後の便の多くが遅延しているのを見ていたので、私が乗る飛行機も遅延する可能性を感じていた。
空港に着くと私が乗る21:45発のJALさん598便が、22:55発に変更になっていた。
到着は23:30の予定だったけれど、日付を超えるのはまちがいない。
いいっすよ、着けばなんでもいいっすよ。
サッポロクラシックでも飲みながらごはんを食べて、のんびり待つっすよ。

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白い恋人ソフトクリームも食べるっすよ。

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しかし、遅延はそれでは済まなかった。
21:45発→22:55発とアナウンスされた598便は、さらに23:55発に遅延し、
実は皆さまのお乗りいただく飛行機がまだ成田空港を出ていないということが発覚。
羽田に行く飛行機が成田から来るのも知らなかったけど、
まだ向こうも出発していなかったというのもなかなかびっくり。
その時点で、確か22:30ごろ。23:55発も難しそうな予感。

幸い、ルヴァン杯の前夜祭というのがあり、その写真やら動画やらが上がっていたので、
お店が閉まっていてすることがなくても、それらを観て空港で時間を潰すことができた。

搭乗口付近には赤黒いコンサドーレサポーターがたくさん。
だったことが理由かどうかはわからない。
そんなことに関係なく、これがJALさんのプロ意識かもしれない。
でも、598便に乗る私たちの目的は知っているだろうから、
がんばって飛ばそうとしてくれたことはコンサドーレとまったく無関係でもなかったのでは、
と自意識過剰にも思ってしまう。ほんとうに感謝している。

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最終的に0:30ごろに飛行機がやってきて1:10、
約3時間半の遅延で598便はミッドナイトエアポートを出発(搭乗までの清掃などもめちゃくちゃ早い)。
乗る飛行機が到着したのを見たときは、これで!行ける!とすべての疲れが吹っ飛ぶ思いだった。
いや嘘。めちゃくちゃ疲れていたけど気持ちは元気、というかんじ。
深夜便を予約した覚えはないが、図らずも当日入り日帰り遠征となった。
同じ日に、一度引き返して再度新千歳から羽田へ向かったJALさんの便もあった。
こちらもおそらくコンサドーレサポーターがたくさん。欠航の選択肢もあったはず。
それでもJALさんは、ひとつも欠航することなくこの日すべての飛行機を飛ばしてくれた。

大幅遅延の末に羽田や成田からの足がなく、タクシーの長蛇の列に並んだサポもいた。
翌朝、他社で欠航になった飛行機もあり、まさかの来られないことが確定したサポもいた。
道民が津軽海峡を越えるというのは簡単なことではないと改めて感じる。
心理的なものはもちろん、物理的にも。

空港からの足がなくなった人に、JALさんが交通費を支払ってくれるそうだ。
天候の影響であってまったくJALさんには責任がないはずなのに。
今年は悪天候による欠航や遅延が多くて、払い戻しなんかも相当数あると思われる。
大変なことだ。このご恩をこころに刻み、あらためて『遠征はJALで行こう』と誓う。

ちなみに、天候悪化の末欠航になり、東京から北海道へ帰れなくなったことがあるけれど
落ち着いて行動すればなんとかなるという経験談をまとめてあるので、いざというときは参考にしてね。
合言葉は「旭川空港」。
→ 23日に東京に遊びに行ったら日帰りできなかった話 (2016年12月23日)

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私の泊まったホテルは羽田空港内のファーストキャビン。
定刻通りだと23時半ごろに空港に着くことになりそうだったので、
すぐ寝られるし空港内に泊まるなんておもしろい!と思って予約していたのだけど、
これがこんなに大正解になるとは思わなかった。空港からの足を考えなくてよいという利点。
ホテルには到着が3時半ごろに遅れる旨伝えてはいたのだけど、
受付で「今到着したんですか?お疲れさまでした...」と労っていただいたり。ありがたき。

宿泊施設ではなくちょっといいカプセルホテルみたいなかんじなのだけど、
想像していたよりも快適で、身体を休めるにはじゅうぶんだった。
大浴場(という名の小浴場)もシャワー室もある。アメニティもひと通り完備。
眠ることに相当デリケートな人でなければ、不自由なことはそうないと思われる。
カプセルホテルって今まで敬遠していたのだけど、
先日フェリーに乗った経験からか、こういうものに対するハードルが低くなった感覚。
いろいろなことを経験してみるものだなぁ。選択肢が広がるのはよいことだ。
深夜着や早朝発の人にはおすすめ。ただしなかなか人気なので、早めの予約が良いみたい。

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3時間くらいしか寝ていないけれど、2度寝したら寝過ごしそうなので埼スタへむけて出発。
羽田→(京急)→品川→(京浜東北線)→王子→(東京メトロ・埼玉高速鉄道)→浦和美園
浦和美園へはこのルートしか自信がない。次回こそはちがうルートで行ってみたいけどどうだろう。

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浦和美園からは歩くのが好き。道すがら、『FINAL』の文字にテンション上がる。

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ファイナル。

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ファイナル。

いつもとはちがってホーム側なので、イベント会場は反対側になる。
席を取ってから戻ってくるのが面倒なので、イベントごとをつらーっと見てまわって。

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しまふく寮レシピによるカニクリームコロッケ風ルヴァンプライムをいただく。
『もうひとつのルヴァンカップ』の1位、2位、3位のレシピと、ユーザー投稿レシピ、
ヤマザキビスケット社おすすめルヴァンプライムレシピをフリーでいただける。すごい。
準決勝、決勝とルヴァンをもらいまくったので、家でもつくってみようかな。

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北側ゴール裏に到着。浦和サポの見ている景色。
直射日光でめちゃくちゃ暑い。なんだこれ。10月だってのに。

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暑さとテンションであまりお腹がすいていなかったので、
軽くカルビ串焼き。だったかな。ほぼ脂だった...いまいち。
スタジアムグルメは浦和の試合のときのほうが断然楽しい。

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『隣の奴より熱くなれ』

そもそも川崎とうちとでは、ルヴァン杯決勝戦というものの経験値に差がある、
というのは試合以外のところでも感じていた。
試合前の流れや、優勝カップを両クラブのレジェンドが持ってくるなんて、知らん!聞いてない!
こちらは「おおぉ、河合竜二CRCだ!すごい!かっこいい!」とか言って喜んでいるうちに、
あっちは伊藤宏樹さんのコールらしきものをやっている。
選手紹介っていつやるの?先にトイレ行っておいたほうがいい?とか、
コレオは円陣がとけるまでやるって言ったけど黙とうのときは下げよう、とかイレギュラーがあったり、
ところで持ち込んだ旗はいつ振ればいいんだろうか、あ、もう先に振るのね!、などなど。
そんなことも今思い出せば楽しい思い出だけど、現地の私はけっこう必死であった。

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DJはホームと同じ選手紹介をグッチーさんが。
ルーカスフェルナンデスも、いつも通り巻いて発音(いや、いつもよりちょっと多めに巻いて)。
グッチーさんは緊張とかなかったんだろうか。当然のようにノーミスでお仕事を終えていた。

菅ちゃんのゴールは利き足ではない右でワンタッチボレーというとんでもないもので、
前日に「いつもの10倍緊張している」と言っていたのを思い出して笑った。
延長戦へ望みをつなげた深井さんの後半ラストワンプレーでのゴールは、
もうわけがわからず「あああああ!!」としか叫んでいなかったと思う(怖い)。
まわりの皆も目を見開いて、相手を突き飛ばす勢いのハイタッチ。
前の席の男性は、その前の席にいた男の子(他人)を抱き上げていた。わけがわからない。
深井さんが120分も試合に出たというだけでも、この決勝は大いに価値のあるものだ。
去年は出場時間制限があり、ミシャが大事に大事に出場させていた深井さんが。
3度も前十字靭帯断裂の怪我をして手術した深井さんが。ががが。
120分も試合に出た。なんならそのあとのPKも決めた。実質180分くらいだ。
それだけでも、この決勝が無価値なわけがない。

福ちゃんのFKのときには、一昨年のアウェイ大宮戦を思い出していた。
いや、福ちゃんのFKのときにはわりといつもこの試合を思い出しているけども。笑
決まる予感があった。CKも成功したもの。プレッシャーなんかよりも楽しんでいるはず。
父が、「福ちゃんのあのくりくりの目がかわいい」と言う、その目をしていた。
決まったときは無言で両手の拳を突き上げた。決まるって知ってた。

それでも、勝つことはできなかった。

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福ちゃんが盾を、荒野くんが賞金目録を、メダルを北海道から来たキッズからひとりひとり受け取った。
福ちゃんと荒野くんは、写真におさまるとき笑顔だった。
つくり笑顔だっただろうか?私はそうは思わなかった。
12試合も闘って勝ち上がってここへ来た。満足ではなくとも、自分のなかで落としどころは見つけたのでは。

アウェイで来るよりも浦和美園への道のりが遠いけれど、とぼとぼ歩くのも悪くない。
行きと逆のルートで王子経由で羽田空港へ。
実はホテルにコートを忘れていたので、引き取ってごはんへ。

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銀座ライオンさんで、ひとりしっぽりチクショウ会。
お昼を全然食べていなかったからもりもり注文したら食べすぎた。
いつもはまけたら速攻で着替えてから帰るけれど、ユニフォーム姿のまま札幌まで帰った。
菅ちゃんのきんきらユニフォームが誇らしかった。

搭乗口へ行くと、選手たちがいた。同じ飛行機のようだった。
落ち込むでも、明るくでもなくいつも通り。サポーターに声をかけられても快く応じていた。
スーツにルヴァン杯のピンバッチをつけていた。ファイナリストってこんなのも貰えるのね。
ミシャや選手、スタッフみんなが優先搭乗で乗っていくが、
白井くんがイヤホンをしていてその様子に気づいていないように見える。
いや、別に慌てなくてもいいんだけど、あれっ、大丈夫?みんなもう行ったけど大丈夫?

新千歳空港に着くと、JALさんとサポーターが選手をお出迎えしてくれていた。
JALさんはカウンターや搭乗口で試合日前後、赤黒シャツを着てくれていた。
選手が出発した便ではバナーを出してくれたり、搭乗前アナウンスでメッセージをくれたり。
応援がしみじみうれしかった。JALさんのためにも、優勝カップを北海道に持ち帰りたかったねぇ。

あぁ。やっぱり。
今までも、これからも、遠征はJALで行こう。


posted by ひとみ |22:12 | 空飛ぶ遠征記 | コメント(8) | トラックバック(0)