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2023年04月14日

他山の石 その2

先日は「他山の石」と題して、川崎の横断幕を取り上げましたが、ここ数日、J3北九州の「レトルトカレー」がSNS上で騒動になっていました。北九州市のレトルトカレーの経営者が7日に発信したフェイスブックでの主張によると、クラブ側からコラボ商品の開発を求められ、協議しながらレトルトカレーを製造、販売を始めたところ、「前例がないから」として販売中止に追い込まれたというものでした。パッケージは500個分を作っていたそうで、この経営者は「最後に一言だけ言わせてください。私は金輪際ギラヴァンツの応援は致しません」と締めくくった文言は、Jリーグのサポーター界わいでバズってしまい、広く知られることになりました。

これに対し、クラブの見解はなかなか出てきませんでした。11日には当事者間で話し合いが行われたようで、昨日になってホームページでようやく「ファン・サポーターの皆様へ」と題した声明が発表されました。それによると、「投稿された内容は、誤解に基づくものであり、弊社がスタジアムマルシェの管理委託をしている会社と当該グルメ店舗様とのコミュニケーションにおいて齟齬があったことが原因と判明いたしました」と、委託先と店舗間のトラブルが原因として、「管理委託している会社及びグルメ店舗様からは、今回の騒動について真摯に謝罪をいただきました。また、グルメ店舗様からはファン・サポーターの皆様にご迷惑をおかけした責任を取り、今後の出店について当面控えたい旨の申し出がございました」と発表しました。これに対し、先の経営者も声明に沿った内容でフェイスブック上で謝罪しています。

一応、この件はこれで決着したらしく、第3者の私が口をはさむべき筋合いのものではないと重々承知ですが、コンサドーレをはじめとするほかのクラブにとってもいろいろと危機管理として学ぶべきことが多数ありそうです。

まず、声明で原因は間に入った管理委託先と出店者のコミュニケーションの齟齬と突き放していますが、そもそもクラブの名の下に行われる事業をクラブが掌握、管理できていなかったというクラブの責任があります。こうしたことは決して起きてはなりません。その辺の責任なり、反省があまり示されず、原因が他人事のように聞こえる声明を読んでもモヤモヤした思いが残ってしまいます。

また、対応が遅かったのではないでしょうか。7日の発信から、声明発表まで6日もかかっています。今はSNSで個人の発信でも瞬時に世界中に伝わる時代です。即日、対応すべきではなかったでしょうか。SNS時代の初動はどんなに早くても早すぎることはありません。

今回の騒動は各クラブにも大きな教訓となるのではないでしょうか。選手・チームとクラブ、サポーター、そしてパートナー企業は同じ方向を向いて力を合わせてこそ成長できると思います。ぜひとも「他山の石」としていただきたいと願っています。

なお、西大伍がYouTubeでこの件を取り上げていますが、クラブの声明が出る前の段階でした。ぜひ声明を受けての内容にしてほしいと思います。
【4月18日追記】大伍が昨日、北九州の声明を受けてYouTubeに投稿しました。「Jリーガーとして、Jリーグの問題を自分事と考えている」「Jリーグを少しでも良くしていきたい」と自らのスタンスを表明しています。

posted by papa12 |19:12 | 雑感 | コメント(0) |

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