2009年09月21日
FKで隠されてしまう上里の課題。 【J2:第40節 vs 福岡】
現代サッカーでは、守備のできない選手は使いにくく、 守備の不安定なチームは安定して勝てない。 サッカーは攻守が素早く入れ替わり、 攻守が表裏一体であるからこそ、攻守のバランスが大切になる。 (確かに、“バルセロナは始終攻撃ばかりしている”かもしれない。 しかし、“あのチーム”は、ボールをポゼッションすること、 言い換えれば、“ボールを失わないことが最大の守備”になると思っているチームだ。) また、FWまでもが守備を求められ、GKまでもが攻撃の起点と考えられるようになった 現代サッカーでは、お互いのチームがDFラインを上げて狭いスペースの中で、 “11人全員がピッチのどこでもサッカーをする”。 (※“フラクタル”、どこを切っても同じ状況になる金太郎飴みたいなのがサッカー。) だから、守備をサボる選手がいると、その“スペース”を相手に使われないように、 他の選手がその“スペース”をカバーしなければいけない。 上里「昇格諦めん」弾…札幌(2009年9月21日10時47分 スポーツ報知) 「(上里)カズは攻撃の起点としてはいいが、守りに課題がある。 歩いて、目でディフェンスするときがあった。(J1柏の)フランサかと思ったよ」 と守備をさぼりがちなブラジル人FWを引き合いに出す“石さん節”。 今年の天皇杯、決勝まで進んだ石崎柏。 その攻撃の核となったフランサの活躍の陰に、 運動量の少ないフランサをカバーする李忠成の存在があった。 フランサは、ドイツのトップチームの一つレバークーゼンで活躍するなど、 攻撃のセンスは折り紙付、一人で局面を変えることのできる選手だ。 しかし、運動量が少なく守備をしないことでも有名。 しかし、FWは点を取る人、DFは守備をする人という分業制ではなく、 トータルフットボールと呼ばれるようになった現代サッカーでは、こういう選手は使いにくい。 (※札幌でいえば、クライトン。その最たる選手は、元コロンビア代表バルデラマか。) 従って、現代サッカーでフランサのような選手を活かすには、 李のようなカバーする選手の存在が必要になってくる。 (※ちなみに、オリンピック代表FWとして活躍しながら、チームではフランサのカバーをしていた李は、 自分のFWとしての得点チャンスを失うことになってもチームに貢献することの方が重要と言っていた。) しかし、今季、降格圏にあった柏は、監督をブラジル人のネルシーニョに代えた。 代わったネルシーニョは、就任早々フランサを呼んで、 「もっと運動量をあげろ」と指示したらしい。 柏もチームの低迷とともに、その責任としてフランサへの特権を認めなくなったようだ。 そして、李も出場機会を求めて広島へ移籍した。
posted by whiteowl |16:00 | 2009 J-league Games | コメント(7) | トラックバック(1)