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2009年06月30日

移籍ルール変更のピンチをチャンスに!

以前も触れたが、今季から移籍ルールが変わる。

より正確な表現をすれば、移籍に関してJリーグはJFA(日本サッカー協会)の規則に従っており、
JFAが、FIFA(国際サッカー連盟)の定める選手の移籍に関する世界基準に合わせるため、
Jリーグの移籍ルールもそれに従うことになった。


今までの日本のルールは、30歳未満の選手の移籍に関して、
大雑把にいえば、基本的に若ければ若いほど移籍金がかかる仕組みだった。

それが、FIFAルールだと契約期間を満了した選手に関しては、移籍金がかからなくなり、
契約が終わる6ヶ月前から移籍交渉が出来る。

そのため、選手の流出を防ぐには複数年契約することが基本となる。

選手にとっては、複数年契約による雇用の安定や、実力のある選手は年俸の上昇も予想される。
また、移籍期間も長くなり11月末に0円通知をもらって、
2ヶ月ほどしかなかったチーム探しの期間も大幅に増えることになる。


しかし、高額年俸の複数年契約を結べないチームは、選手が移籍しても移籍金が発生しないため、
選手を育てて、タダで他チームにもって行かれる可能性がある。

これが、自由競争が世界基準とはいえ、このルールの適用が、
Jリーグの弱肉強食化を進めるのではないかと危惧されている点である。


また、選手の育て損の環境を作ってしまうと、ユース世代の育成環境が劣化する恐れもある。
まして、福岡が育成を事実上放棄しているように、
資金難のチームにとって育成は、それほど効率のよい投資ではない。

年間1億円程度ユースにつかって一人か二人の若手を獲得するより、
その1億円で他のチームから選手を採ったほうが確実で安上がりだからだ。


このように、小泉政権ではないが(笑)、Jリーグでも世界標準という掛け声の下、
今、自由競争による弱者切捨てが行われようとしている。

さらに、J2は現状でもかなり経営基盤が弱いチームが多いため、
経営難に陥る(最悪、なくなる)チームが増えることも心配されている。


しかし、この世界の流れに逆らうことはできない。
なぜなら、JFAは上部組織であるFIFAに逆らえないからだ。
つまり、逆らうことは、極端な話、JFAがFIFAから離脱することを意味する。
要は、W杯に出られなくなる。

従って、中小クラブにとって厳しい今回の移籍ルールの変更は避けられない。


では、どうするべきなのか。


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posted by whiteowl |15:11 | HFCの経営を考える | コメント(0) | トラックバック(1)