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2008年10月17日

今こそ、チームコンセプトを思い出せ!

今日は、少々抽象的なお話です。

先日、日本代表は、W杯最終予選のホームでウズベキスタン相手に1-1で引き分け。

サカマガ元編集長の千野さんが、ブログでまた岡田JAPANに痛烈な苦言を呈しています。
千野圭一の辛口コラム第427回08/10/16「勇気」だけのFWではなく賢く、技術のある前田の起用を!
千野さん曰く、岡田JAPANにコンセプトがないと。

私は、日本代表テストマッチ -UAE戦-で、
オシムとは違うよりシステマチックな雰囲気の岡田流「走るサッカー」の
攻撃の形が、浸透しつつあると感じたと書きました。
ですから、この御仁が、正直何をそこまで怒っているのか
少々的外れではないかとも始めは思ったのですが・・・(・・;)
私は、一番大事なことを見落としていたのかも知れません。


千野さんが、岡田JAPANにコンセプトがないと言っている意味がやっとわかりました。
哲学がないんです。どうやって勝つかというフィロソフィーがない。
あるのかもしれませんが、それは少なくても現時点では感じない。
それが、私が岡田サッカーをシステマチックと感じた由縁かもしれません。

サイド攻撃とかSBがオーバーラップするとか、そういうのはチームとしてどうやって点数を取って、
最終的にどうやって勝つかというチームのコンセプトだったり、哲学ではない。

千野さんが言っているのは、恐らく局面で選手がどう動くかという戦術レベルではなくて、
もっと深いところで、勝つためにチーム全体で同じ絵を描けているかということ。
戦術の上のもっと大きな漠然とした考えみたいなものがない。

例えば、オランダのトータルフットボール、イタリアのカテナチオ、ブラジルの個人技。
そこまで歴史と伝統に裏付けられた哲学である必要もありませんが、
少なくとも、オシムのサッカーには、「人とボールが動くサッカー」のように、
チーム全体として、どうやって点数を取りにいってどうやって勝ちにいくか
という哲学が感じられた。確かに、そこは根本的に違います。
良い監督とそうではない監督の一番の違いは、自らの哲学があるかないかだとも思います。

岡田監督は、今まで自分には明確なコンセプトがあるようなことを言っていますが、
少なくても現時点で、岡田JAPANにそれは感じられません。
W杯でベスト4を目指すというサッカーのコンセプトが見えてきません。
現に、マスコミでも岡田JAPANのサッカーを端的に表す様な形容詞がない。
監督の力量差といってしまえばそれまでかもしれませんが、
この記事から、チームが勝利するための哲学の重要性を改めて教えられた気がしました。
4-4-2、4-2-3-1などのフォーメーションは、
監督のコンセプトを具現化する手段でしかない。


さて、長い前振りでしたが(笑)、札幌の話。
昨季からの札幌の戦い方は、自分から攻めるという形に向いていません。
自陣のスペースを消し相手にボールを支配されても攻撃の糸口を与えず、
ボールを奪ってカウンターで1点をとり、後はリスクをかけずに守りきる。
これが、昨季の札幌の勝利へのコンセプトでした。

それを、突然コンセプトを変えても上手くいくわけがない。
今さらという人も居るかもしれませんが、
私は、今こそ、チームコンセプトを思い出すべきだと思います。
そこがぶれると勝てない。初心に戻って、チーム一丸になって欲しいと思います。
そうやってJ1昇格を果たしたという自信まで失う必要はないはずです。
今なら、また開幕の頃とは違うサッカーが展開できるかもしれません。

posted by whiteowl |12:51 | Consadole Sapporo | コメント(4) | トラックバック(1)