2013年11月30日

いろんな形のカムバックサーモン

今年の9月26日に「【札幌】09年戦力外の石井、再獲得へ 本人も前向き」みたいなスポーツ紙の記事が出て、えっΣ(゚д゚|||)心揺さぶられながらも「どの程度信憑性ある記事かわからん。たとえほんとにオファーしているとしても、きちんと決まってオフィシャルで発表されるまではどうなるかわからん。」と平静を保っていた(つもりの)謙伍の件ですが。
11/27にとうとうほんとにオフィシャルで発表されました。

愛媛FC 石井 謙伍 選手 加入決定のお知らせ
◆この度、愛媛FC所属の 石井 謙伍 選手がコンサドーレ札幌へ完全移籍することが決まりましたのでお知らせいたします。
石井 謙伍  ISHII Kengo
■生年月日 :
1986年4月2日(27歳)
■ポジション :
FW
■出身地 :
北海道 石狩市
■身長/体重 :
178cm/73kg
■経歴 :
花川南イレブンサッカースポーツ少年団(石狩市立花川南小学校) ‐ ADEAM SAPPORO FC(石狩市立花川南中学校) ‐ コンサドーレ札幌ユース・U-18(札幌篠路高校) ‐ 2005年 コンサドーレ札幌 ‐ 2010年 愛媛FC

そしてコンサ、愛媛それぞれに寄せた謙伍のコメントがまた泣かせるじゃないですか。
◆コンサ側のコメント
『この度、再びコンサドーレ札幌へ加入する事になりました、石井謙伍です!
アカデミーでの3年間と2005~2009シーズンの5年間コンサドーレに在籍させてもらい、5年ぶりに再び地元北海道でプレー出来る事を本当に嬉しく光栄に思うと同時に、この移籍が実現するにあたって、札幌を離れてからも、自分の事を気にかけてくれた、野々村社長をはじめコンサドーレ札幌の関係者の皆さん、そして、自分を成長させくれて、尚且つ快く送り出してくれた愛媛FCの関係者の皆さんには、本当に感謝しています。ありがとうございます。
この移籍を決断した大きな決め手は、プレイヤーとして成長したいというのはもちろんですが、故郷である北海道の為に少しでも力になりたい、そして、若いアカデミー出身者の多いコンサドーレというチームで、現役の中では最年長のアカデミー出身者という立場、また、このような形で復帰する事が出来たということは、後輩の選手達にプレー以外のところでも、何かしら伝えられる事があると思いましたし、そういう意味でも自分の存在は少しでもチームにとってプラスになるのではないかと信じて、今回の決断に至りました。
でも、やはり、一番は結果で貢献する事だと思っていますので、今までの経験を生かして、魂込めてコンサドーレの為にプレーします!応援よろしくお願いいたします。』

◆愛媛側のコメント
『この度、前所属でもある、コンサドーレ札幌に移籍することになりました。
札幌から愛媛にやってきた時、初めての移籍で不安だった自分を、本当に温かく受け入れてくれたチーム、そしてサポーターの皆さんには感謝しかありません。そして愛媛に来て、たくさんのかけがえのない素晴らしい出会いがあり、自分の事をいつも気にかけてくれ、応援してくれた大切な方々にも本当に感謝しています。
愛媛にいた4年間は本当にあっという間でした。自分を拾ってくれた愛媛の為にという想いで、がむしゃらにプレーしてきました。ですが、なかなか思うような結果、成績が残せず期待に応えることが出来なかった事、本当に申し訳なく思っています。
心残りのあるなか、今回の決断に至ったのは、やはり故郷の北海道の地でまたプレーが出来る事、そして故郷北海道の為に少しでも力になりたいという想いからでした。自分にとってはまた新たなチャレンジですが、愛媛での経験を生かして頑張っていきますので、これまでと同様に愛媛の地から応援して頂けると嬉しいです。
第二の故郷、愛媛には頻繁に遊びに来ると思いますので、見かけた方はぜひ声をかけてください。
四年間、本当にありがとうございました。
去年の苦しく辛い時期を乗り越えて勝った岡山戦。みなさんと一緒に流した涙は一生忘れません。』


謙伍がコンサから愛媛に移籍したのは2009年のシーズン末のことでした。

あのときの謙伍は
コンサ公式サイトでは
『この度、愛媛FCに加入することが決まりました。来季は違うチームでプレーすることになりますが、今後も遠くから少しでも気にかけてくれたら嬉しいです。札幌サポーターの皆様5年間あたたかいご声援ありがとうございました。お互いにJ1昇格を目指して頑張りましょう』
とコメントし、
愛媛公式サイトでは
『来季から愛媛FCの一員になることができ、とても嬉しく思います。これからは愛媛FCの為に全力を尽くして、J1昇格という目標を達成できるように頑張ります。愛媛サポーターの皆様、ともに戦っていきましょう。宜しくお願いします。』
とコメントしていました。

改めて今回のコメントと見比べてみると、謙伍がこの4年間愛媛でしっかりがんばって、サポにも愛され、充実した日々を過ごしてきたことがよく伝わってきます。
かつて涙とともに見送った選手をこうして再び迎え入れることができるのは、本当に嬉しいことです。よかったよ謙伍~。・゚・(ノД`)・゚・。


2009年11月に謙伍が契約満了選手として発表されたとき、私は、前の年に智樹の契約満了→引退ということがあり、その心の傷がまだ治っていなかったのでしょう、知らず知らずのうちに防御反応をとっていたのだろうと思います。「プロ選手だからこういうこともあるのは仕方ないよね・・。」と冷静に受け止めたつもりでいました。発表された日に泣くこともなかったし、特にひどく落ち込んだりもしませんでした。…のつもりでした。
でもシーズンの最終節、味の素スタジアムでのヴェルディ戦で途中出場した謙伍を見たとき・・・。泣けて泣けて仕方ありませんでした。
このときの観戦記にも書いていますが、交代のためピッチ脇に立っている謙伍を見た時点で私の涙腺は決壊。涙がとめどなく出てきます。
謙伍が出場してからも、残り少ないコンサでの謙伍のプレーをしっかりと見つめて目に焼き付けておきたいと思うのに、涙で視界がぐちゃぐちゃになって、謙伍の姿が全然見れません。こんなんじゃダメだと自分を奮い立たせ、せめて謙伍の名前を思いっきり呼んで応援したいと思っても、声を出そうと思うと嗚咽になって声にならないの。昼日中から人前であんなに泣いたのは大人になってから初めてじゃないだろかと思うほどの失態でしたわ(^_^;)

あのとき謙伍は試合後にトラメガを握って、サポーターに言葉を残してくれました。私の位置からは残念ながらよく聞こえなかったのですが、聞こえた人によれば、「必ずまたコンサに戻ってきます」と決意を述べていたそうです。
それを聞いたとき私は、そうなればいいなあ・・ともちろん思ったけれど、そうなることを現実感をもって思い浮かべることができませんでした。
儚い希望というか夢というかそんな感じでした。

でも。
あのころ漠然と「そうなるといいなあ」と思っていた単なる夢だった「ユースからトップに昇格できなかった選手が、大学を経てコンサに加入する」を、去年怜大が実現してくれました。
そして今年はさらに工藤ミツが大学での華々しい実績をひっさげて6月という早い時期に早々に加入内定し、さらにプロ選手輩出多数の強豪大学に進んだわけじゃない拓郎が、道内の大学からコンサに加入内定するという形を実現してくれました。
さらに今回の謙伍ですもの。
ユースからトップに昇格した選手がチームとの契約満了により別のチームに移籍し、プロ選手として再び移籍してくるという新たな形のカムバックサーモンです。
どんどんいろんな形でカムバックサーモンを実現してみせてくれて、こうなってくると私ももう単なる夢想じゃなく現実としてなんでもありだなの心境になります。心強い限りです。

あと残ってるカムバックサーモンの新種は

  • コンサのU-12、U-15からU-18に昇格できず、高校や他クラブのチームに進んだけれど、高校や大学卒業後プロ選手としてコンサに加入する
  • コンサのユースからトップに昇格できず他のクラブでプロ選手になり、その後コンサに移籍してくる

くらいですか?
他にもパターンありますか?あったら教えて。
こうなるとなんだかこれらも近い将来に実現する人が出てきてくれるんじゃないかと期待しちゃいます。そうなるといいなあ。(*´д`*)


ひっきーに関して、きのう悲しいお知らせがありました。
曵地裕哉選手 契約満了のお知らせ
ようやく今年試合出場のチャンスを掴んだところだったのに、とても残念です。
でもひっきーのコメント
『アカデミーから含め8年間、サッカー選手としても、人間的にも自分を成長させてくれたクラブには、本当に感謝の気持ちしかありません。
このたび、このようなかたちになってしまったのは、自分にまだまだ力が足りなかったからだと思います。
もちろんこの先も、皆さんに自分のプレーを見ていただけるよう、プロサッカー選手としての新たなスタートを切るための準備をしていますので、これからも応援していただけると嬉しいです。
自分を育ててくれたコンサドーレ札幌スタッフ。そして、いつも温かいご声援を送って下さったサポーターの皆さま、本当にありがとうございました!』

を見ると、選手を続ける意欲満々のようですし、他のチームで活躍する姿をまた見れることと思います。
そして謙伍のように、縁があったらまた戻ってきてくれることもあるかも、と、現実の想定として思えるようになりました。
だから、ひっきー。
勇気をもって新たな道を歩み出していってね。もちろんそのつもりですよね。
どこへ行っても応援しています。(コンサと対戦するとき以外ねw)
コンサと対戦することがあったら、コンサ攻撃陣の前に立ちふさがる絶対的な守護神として決定的なチャンスを何度も防いで大活躍しそう。だって相手チームにいるコンサ出身の選手ってみんなそうなんだもの。
そうなったら「ひっきー、やめて~~」って泣き笑いしながら身悶えてしまうのね。ああ、そういう日が待ち遠しい。

人生いろいろあるけど、謙伍も、ひっきーも、移籍によってますます素晴らしいサッカー人生を送る、良い節目になりますように。
がんばれ~~~!ヾ(^▽^)ノ

posted by あきっく |16:36 | コンサ周辺のいろいろ | コメント(2) | トラックバック(0)

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この記事に対するコメント一覧
鮭の遡上

お久しぶりです、寒ーいところでご機嫌はどうでしょうか。

ところで、あきっくさんのエントリタイトルのように、石井ちゃんはリアルカムバックサーモンというかサイコロの旅な帰札をしているようです。正気かー??
http://togetter.com/li/601569

posted by さいとー@横浜| 2013-12-14 11:48

今年もよろしくお願いいたします

>さいとー@横浜さん
おひさしぶりです。
北海道の冬は家の中が暖かくてよいですわ。
東京に戻ると薄ら寒くてかなわん(笑)。
謙伍はずいぶん寄り道しての帰道でしたね。
そんなこんなも楽しんで遡上してきてくれるのかなー。(・∀・)

posted by あきっく| 2014-01-03 11:14

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