しまりすごはん

2011年08月26日

ヒヨドリ。　（長ーいハナシです。しかも鳥ネタ）

　　私は常々、次に生まれ変わる時には人でなく鳥になりたいと思っていて
　　生き物は何であっても好きなのですが、とりわけ小鳥に関しては深く贔屓しています。

　　今日、職場の事務所の排煙窓にヒヨドリの雛が落ちてきました。
　　おそらく、カラスが咥えたのを落としたか？まだヨチヨチちゃんと飛べない雛鳥です。
　　
　　排煙窓から、ピーピーと黄色く大きな嘴を開いて親を呼んでいるのですが、
　　疲れたのか途中で声が出なくなってしまいました。
　　排煙窓は、廊下の天井近くにあり私には手の届かない場所で見守るしかない状況。
　　近くではカラスが狙っています。

　　ヒヨドリは元々甲高い声で騒がしく鳴くのですが、
　　今日は、喉が裂けてしまいそうな程の大きな声で親鳥は雛を呼んでいました。
　　もう何時間も親鳥は、雛を捜して大きな声で「ヒーヨ！ヒーヨ！」と呼んでいますが
　　雛は窓の隙間でうずくまって動けない状況。
　　すぐ近くまで親は近付いているのだけど、雛を見つけることが出来ません。
　　親鳥の悲痛な鳴き声は強くなるばかり・・・。
　　その鳴き声がもうもう切なくて切なくて・・・。
　　親が子を思うキモチに種の差は無い。　
　　無償の愛とは本当に素晴らしいものです。アガペー。

　　私、午前中はずーっと仕事放棄で、排煙窓の下をウロウロしてました。
　　事務所に出入りしているお客さまに「日本野鳥の会」会員の人が居たコトを思い出し
　　相談の電話をしてみたトコロ、早速、様子を見に来てくれました。

　　「ココに雛が居てもラチが明かないので、棒か何かで突いて外に追い出してみては？」　　
　　と、いうアドバイス。

　　・・・。
　　・・・。

　　えぇーーっ！そんな殺生なーー！窓は２階の天井近くで突いて外に雛を落としたら
　　ちゃんと飛べないのに、怪我しますやんかぁーーっ？？　カラスに喰われるよっ！
　　この人、本当に愛鳥家なのか？？という疑問が沸々としてきて、
　　うぅぅーー　相談しなければ良かった・・的なキモチになったその時！

　　「ピヨピヨ・・」

　　！！！っ

　　突き落される恐怖を察知したかのように雛の鳴き声が復活っ！！

　　その声に気付いた親鳥が、排煙窓付近の電線に停まって雛を大声で呼びます。
　　すると雛はなんとか自分の力を振り絞って、窓の縁まで移動して来ましたー。
　　おぉぉーーーっ　あとちょっとでご対面だよ！！

　　排煙窓の縁の雛と、電線の親鳥が目があった瞬間、
　　雛は飛ぶような落ちるようなたどたどしい飛行曲線で電線に飛び移りましたぁ！！
　　やったー！！

　　感動。感涙。号泣。

　　あぁー　あぶねー。
　　日本野鳥の会の会員の人の言うコト無視して良かった・・。
　　（野鳥の会の見解では無いと思うけどさ）

　　結局、まだちゃんと飛べない雛は巣には戻れそうにも無くて
　　近くの民家の茂みに隠れて、親から餌を運んでもらっているようでしたが、
　　餌を運ぶ親鳥の甲斐甲斐しさが、私には眩し過ぎる光景でした。感涙。
　　この先、運良く救われた小さな命が無事に生き延びれるかどうかは
　　自然の流れに委ねるしかない状況で、おそらく厳しい状況は変わらないのだろうけれど、
　　せっかく再会できた親子の温かい時間が、少しでも長くあるように心から祈ります。

　　・・・。

　　と、事務所の窓口を放り出して小鳥に夢中になっていた事を思い出しました。
　　やばい。
　　午前中 仕事なんもしてねー。

　　そんな余裕はモチロン無くて、ヒヨドリの写真は撮ってないけど（しかも仕事中だし）
　　こんな他愛もない長ーいハナシを最後まで読んで下さった方は小鳥好きに違いない！
　　なので、お礼に　ネイチャーセンターで撮ってきた小鳥たちの写真を載せます。
　　これ、木彫りなの！多分。　すっごいカワイイよね～♪

posted by しーちゃん ｜17:16 | 日常の事 | コメント(5) |

コメントする