2015年11月20日
一眼レフの使い勝手と改造
「生き馬の目を抜く」と言いますが、自分は騎馬戦以外で馬になったことは無いし、親戚筋にも馬はいないと聞いています。 右目の水晶体を摘出した手術から半月ほど過ぎると眼圧も落ち着いたので、3週間ちょっとの入院でいったん退院しました。 でも第一段階の処置が終わったに過ぎず、右目はまだ節穴状態のままで、二眼レフカメラの一眼が無いようなもんです。 その後は1週間に1回程度通院しながら眼底や視力の検査を受けて、視力がそこそこ期待できるならば度数を合わせた人工レンズを縫い着ける段取りだと説明されました。
まず退院した当日に、富士メガネさんに行って壊れたメガネを修理してもらいました。 1~2ヶ月程度の一時凌ぎで良いから、左目用に近視用の凹レンズ、右目用に水晶体の代替として凸レンズを入れてもらおうかと相談したところ、左レンズの度数が「-7」、右レンズの度数が「+7」くらいになるらしく、左右でそんなに度数が違うメガネだと見難いそうです。 仕方が無いから、右レンズを入れない状態のダテメガネで我慢することにしました。 凸レンズである水晶体を抜いた右目に、今まで使っていた近視用の凹レンズをかけたら更にボヤけるから、いっそ素通しの方がまだマシです。 ところが不自由な目に世間の冷たい風が直接当たってしまい、ただでさえ縫い目が盛り上がってイズいのに、乾いてきたら輪をかけて不快です。せめて度の無いレンズガラス板を入れるべきだったかも知れません。 しかし逆に利点もあって、メガネをかけたまま目薬を入れる、というモノグサが出来ます。笑 翌日には以前から通っていた神経内科の病院を受診し、事の顛末を説明して脳内のMRI検査と脳波の検査を受けました。 主治医も「吐き気がして意識を失ったなんて何なんだろうねぇ・・」と心配しながら脳の断層画像や脳波のグラフを念入りに調べてくれましたが、案の定、(右目の水晶体が無くなった以外の)病変は見つかりませんでした。 「もし繰り返すようなら、不整脈あたりを詳しく調べてもらったらどうでしょうかね、循環器科で。」と言われたので、似たような現象が起こらないか注意しています。 他にどの科で検査を受ければ良いかなぁ・・小児科か? 退院して自由の身になったんだから、札幌ドームで行われたジェフ千葉戦を見に行きました。 双眼鏡の右側の視度を合わせるリングをいっぱいまで回してみると、両目で同じように鮮明な景色が見えたので、右目にレンズを付けさえすれば、こんな風に見えるようになりそうだと期待が持てました。 病み上がりの不自由な身に鞭打ってドームまで来たんだから勝てよ! と思っていたのに2度も突き放され・・た末に3-2の逆転勝ちなんて、いつ以来でしょう。これも審判私のお陰です。 ロスタイムにゴールした瞬間は、手術した縫い目が切れそうになりましたよ。笑 続く徳島ヴォルティス戦にも快勝してしまい、これも牛肉や米俵私のお陰です。 もちろん最終戦も(たとえ手術中であっても)ドームに駆け付けねば。 お目当ては当然、アカデミーOB戦ですから、前座試合だけで萌え尽きてしまいそうです。 執行猶予中の現在、今のところ経過は順調なようです。 退院する前に測った矯正視力は0.3程度だったのに、最近は1.0まで見えるようになり、医者もびっくり喜んでいました。 白内障の手術の場合は、水晶体が入ってる袋に穴を開けて、内部の水晶体を超音波で砕きながら吸い出すんですが、私の場合は水晶体の位置がズレてしまったため、袋もそっくり摘出したはずです。 もし袋が残っていれば、S字形の足が付いた柔らかい人工レンズを袋の中に入れて、その足が突っ張ることでレンズが固定されますが(Newton誌, 2015年11月号より)、 その袋が無い場合には、レンズを目に縫い着ける作業となります。 今は目のどの部分にどうやって縫い着けるのかを勉強してる最中ですが、普通の人が見聞したら恐ろしい作業のように感じるだろうから、今回は紹介しないでおきます。 私は既に、1回目の手術で白目を切開して縫った跡がある(縫い糸も見える)ので、今さら驚かないのですが。 医者は「レンズを付ける手術は急がないから・・」と言うけれど、片目がぼんやりとしか見えない身としては、一刻も早く鮮明な視界を得たいものです。 でもここが辛抱のしどころで、眼球の変形が落ち着かないうちに急いでレンズを付けると、後で度が合わなくなってくる恐れがあります。 何しろ、決まった距離にフォーカスが合う(度を調節できない)レンズを付ける訳で、一眼レフカメラのように度々レンズを交換するために手術を繰り返すなんて事は出来ないので。 レンズを付けた後に、たとえ車の運転が可能なほど右目の視力が回復したとしても、次にまた意識を失ったら今度は他人を巻き添えにして死んでしまう可能性も考えられるから、車の運転はもうやめました。 1年しか乗っていないマイカーの登録を抹消したし、任意保険は解約して、マンションの駐車場も今月中に明け渡します。 ディーラーの営業マンは「衝突防止装置付の車に買い換えて下さい。」と言ってますが、そういう類の装置は今一つ(いや、二つ三っつ)信頼できないし。 運転免許証は身分証明書になるので捨て難いけれど、免許証の代わりに健康保険証を見せるとか、そのうち敬老パスが交付されるとか・・それともマイナンバーカードか? これからは公共交通機関派のペデストリアンになるので、サピカを常時たっぷりチャージしよう・・と考えた末に、それすらも面倒に思えて記名カードのオートチャージを申し込みました。 以前にこれを見た時には「こんな物で役に立つのかいな?」と思いましたが、 この赤黄テープが弱視などの視覚障害者には役に立つんですよ。 試しに、よく見えない右目だけを開いて地下鉄の階段を下りてみたんですが、ステップの先端にレール(モール)が付いている階段は苦も無く下りられます。 しかし、のっぺりした模様の階段はステップの先端が分かり難くて怖いけれど、このテープを貼ってあればステップの位置を把握できて、(人の道を)踏み外す心配がありません。 一時的に(軽度の)視覚障害者になって初めて痛感したもんだから、アイマスクを着けて介助者と一緒に歩道を歩いてみるとか、フロアバレーボールとかブラインドサッカーとかを体験してみるべきだと思いました。 遠慮しないで優先席に座れるのも今のうちだけど、外見上は片目が不自由なことに気付かれないだろうなぁ。 試合の日にドームでもらった盲導犬情報誌「With」 思わず寄付金付きのカレンダーを買ってしまった。。。
2005年11月17日にこのブログを開設して、10年が経ちました。歳を取るはずです。 今年いっぱいで更新を終了するつもりでしたが、来年の早々まで延期しそうです。 やっぱり右目にレンズを縫い着けた話まで書いて、(文字通り)目出たしメデタシで終わらないとね。←あくまでも予定 →目出たし
posted by 雁来 萌 |20:08 | 雑念 | コメント(2) |
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この記事に対するコメント一覧
Re:一眼レフの使い勝手と改造
なんか凄い闘病記だなあ。ガンバレ👊😆🎵
posted by ヨーデル| 2015-11-20 22:30
時間が解決する問題
手術前には医者に「頑張ります」と言ったけれど、頑張る場面があまり無くて・・。
もしこれが筋肉や関節の怪我ならばリハビリに頑張ることになるけれど、目がイズいのを我慢していれば時間が解決するという問題なので、悲壮感も何も感じることなく、肩の力を抜いて淡々と日々を過ごしております。
posted by 萌| 2015-11-21 08:25