2014年12月17日
石狩のXバンドMPレーダー
北広島市に設置されているXバンドMPレーダーは以前に紹介しましたが、今回は石狩市に設置されたもう一方のレーダーを見てきました。 XバンドMPレーダーは降水粒子の扁平度を解析できるため(河川トピックス)、粒径、つまり降水量をより正確に推定することが出来ますが、レーダーの特性として強い雨雲を通ると電波が減衰してしまい、その後方はよく見えないという欠点があります。 そこで、少し離して2基のレーダーを設置すれば、その中間に位置する地域は双方の観測値が互いに補完されるため、精度の高い観測が可能になります。→北海道の観測状況マップ(市町村単位で塗り分けるもんだからオカシな図になってます:伊達市) 今年は札幌市を挟むように石狩市にもXバンドMPレーダーを配置し、札幌周辺の降水強度をより正確に求められるようになりました。→国土交通省から9月12日に発表されたプレスリリース(PDF) なんだ、恩恵を受けるのは札幌周辺の地域だけじゃないか、という声も聞こえそうですが・・ホントはもう少し後で情報配信を始める予定だったらしいけど、石狩地方に大雨特別警報が発表されるほどの豪雨が予想されたので、予定を早めて配信を開始したそうです。
具体的には、石狩市にある北海道開発局の「石狩放水路管理センター」の敷地に建てられていて、厚田・浜益へ向かう国道231号が脇を走っているので、分かりやすい場所です。 茨戸川が湾曲した地点から石狩湾新港に通じる放水路が伸びていて、放水路管理センターは放水路に架かる橋のすぐ傍に位置しています。 この施設の2階は「川の博物館」になっていて、川に関する知識を色々と勉強できます。 XバンドMPレーダーの遠景:左奥に見えるのが石狩放水路管理センター 北広島と違って、かなり高い搭の上に設置されています。 国道から見た近景:給水搭と見間違われるかも もっと接近・・ここは某企業の敷地なので立入禁止でした。 すぐ近くに、佐藤水産のサーモンファクトリーがあり、買物客で賑わっています。 2階にある海鮮レストランの名前は「オールドリバー」←茨戸川は石狩川の旧流路だから 逆光で見難いですが、サーモンファクトリーの展望室から眺めたレーダー 左手遠くに見えるのは藻岩山、右側が国道です。 傍を流れる茨戸川も見下ろせます。 展望搭の内部に、石狩の古い写真が展示されていました。 これは渡船や「はしけ」で人や物資を運んでいた頃 石狩のメインストリート:お祭りのような雰囲気 左手に写ってる長野商会の店舗は、「いしかり砂丘の風資料館」に移築・再建されています。→以前の記事 石狩灯台は、映画「喜びも悲しみも幾歳月」(1957年)の舞台となりました。撮影のため赤と白の横縞模様に塗り替えられたんですけど。 下の写真に写ってる女優は、「あの波の果てまで」という映画(1961年)に出演した岩下志麻です。 役の上とはいえ、この人物がやがて極道の妻になるんですから、怖いですねぇ。笑
「コンサもえーるず」とか考えてしまう ←却下!
posted by 雁来 萌 |20:04 | 気象細事記 | コメント(1) |
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この記事に対するコメント一覧
長野徳太郎氏の葬儀
古い石狩のメインストリートの写真はお祭りではなく、以前の記事↓で紹介した長野商店の当主・徳太郎氏(左上の肖像写真)の葬儀の列でした。(大正5年)
http://www.consadole.net/kariki/article/301
かつて、葬儀には白装束で参列する慣習がありました。
posted by 萌 | 2015-05-17 19:37