2008年04月30日
ディフェンスラインが下がった時にどう上げるか -その2-
ディフェンスラインが下がった時にどう上げるかを考える際、 まず、相手の攻めに対して「リアクションのカウンターサッカーだから、 こっちがボールを全くポゼッション(保持)しなくていいということではない」んです。 DFラインが下がった時に、ラインを上げるための時間が必要ということです。 フラッ太さんが「タメ」と表現してますが、下がったラインを上げるには、時間が必要なんですが、 現状だと後半は特に防戦一方になって、立て直す時間が無く際限なくDFラインが下がってしまう。 DFラインを上げるには、ボール保持者に対してプレッシャーが かかっている状態でなければ上げられない。 だから、三浦サッカーの場合、3ラインのフラットなゾーンディフェンスなので DFラインと連動して相手にプレッシャーをかけるために全ての選手が自陣に下がってくる。 (※中盤は、ボール保持者にプレッシャーをかけようと前に行こうとする一方で、 DFラインは裏を狙ってくる相手FWが怖いので下がる、 その結果、バイタルエリアが広がる。 これは、中盤で誰かがめっちゃキャプテンシーを発揮すれば よくなる可能性もありますけれども・・・(・・;)) しかし、DFラインが自陣に退くと、相手ゴールが必然的に遠くなりカウンターが難しくなる。 こっちが中盤でボールを保持できないとなると、カウンターをするには、 ロングボール、しかもかなり精度の高いロングボールが必要です。 もしくは、ある程度適当なロングボールでもキープできる優秀なポストプレイヤーが必要です。 DFラインを上げて体勢を立て直す時間を稼ぐには、 こちらがポゼッションすることが最も有効だと思います。 その手段として考えられるのが、1つが、誰かに預けてキープさせる。 もう一つは、ポストプレイヤーがDFラインからのロングボールをキープする。 どちらにしても、DFラインが上がるための「タメ」を作る必要があるということです。 DFラインをリセットするための時間が必要ということですね。 (※だから、身体能力に優れていてもゴールキックをすぐ蹴ってしまう 佐藤は、GKのレギュラーになれない。) その「タメ」が、攻撃になっていてフィニッシュまでいけばもっと良い。 今の札幌には、精度の高いロングボールも、優秀なポストプレイヤーもいない。 だから、ロングボールを蹴っても相手ボールになってしまい、カウンターの成功率も 低くなり、相手ボールになることも多くまた守備に追われることになる。 従って、現状は誰か(というか、クライトン(笑))に預けてタメを作るしかない。 クライトンは、ポストプレイヤーではないですから、DFラインから クライトンにボールを預ける方法も確保しなければなりません。 だから、私は、クライトンは中盤の方が良いのではないかと思うわけです。 (※ただ、預ける場所が一箇所だと狙われますけどね。) 当然、ロングボールよりもショートパスの方が繋がる確率が高いので、 クライトンを中盤において、そこからカウンターを仕掛けたほうが カウンターの成功率も精度も上がる。カウンターが怖いとなれば、 相手もDFラインを下げざるを得なくなる。攻撃は最大の防御です。 こっちがDFラインを立て直す時間も稼げて一石二鳥です。 そして、カウンターをする場合、相手ゴールまでの距離が遠いよりも近い方が、 成功しやすいことは言うまでもありません。 浦和戦の前半がカウンターが上手くいって、後半上手くいかなかったのは、 DFラインが、後半は下がりきってそこからなかなか上げられず、 相手ゴールとの距離が遠かったからです。
「DFラインが下がる>カウンターが成功しない>また守備に追われる >DFラインが上げられない>DFラインは下がったまま>・・・」 という悪循環に陥っているんです。
こちらがボールをポゼッション(持って)して、攻撃する時間を増やさないと、
DFラインが上がる時間も、休む時間もない。
だから、ボールをポゼッションすることが重要だと書いているわけです。
簡単にいえば、「ボールの収まる場所が必要だ」ということです。
posted by whiteowl |21:32 | Consadole Sapporo | コメント(4) | トラックバック(1)
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ディフェンスラインが下がった時にどう上げるか -その2- - whiteowl's Point of View | コンサドーレ札幌オフィシャルブログ
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Re:ディフェンスラインが下がった時にどう上げるか -その2-
相手に自由な攻めをさせないためには3ラインを極端に狭める必要があります。
ディフェンスラインの設定位置がネックなわけですよね。
高くなればその分裏が空くわけで、低くなればオフェンスにつなげるのに時間がかかるってことで、
でも高く設定した場合は1対1で追いつきクリーンに相手を止められなければならないです。
ということは最低限スピードが求められますが、コンサドーレは高さを選択しているので、
どうしても下がってしまう。オフサイドトラップをかければいい。その通りw
でも4枚をフラットに上下動させるのは本当に難しいですよね。
シチュエーションごとに上げる下げるということを機械的に行えるよう練習する必要があり、
2列目の飛び出しの対処をどうするかなど、より臨機応変な対応が求められるために
なかなか・・・。
現状で中盤のクライトンも怖いですよね~
あからさまにプレッシャーかけてくるでしょうから、ショートカウンターが怖いですよ。
コンサドーレの場合、ディフェンス組織が出来上がる前に攻められたらアウトですからw
的を絞らせず、マーカーを散らす意味で、
もう1枚ボールキープに長けたカードがあるといいんですが・・・。
posted by Ryosuke | 2008-05-01 01:58
Ryousukeさんへのお返事
J1だとDFラインを下げるのは自殺行為だと思うから、
DFラインはあげるの一択しかないと思う。
DFラインの裏のスペースは、GKがカバーできれば
いんだけど、高木は前に出たがらないからなぁ。
ライン統率は、練習はもちろんだし、
あとはコーチングと経験かな。慣れともいうw
クライトンを中盤で使う前提は、書いてないんだけど、
ポストプレイヤーがいること。もしくは、他にキープできる人。
流石に、クライトンしか選択肢がないとフラッ太さん
いうように、FWにしてリスクマネージメントした方がいいからね。
そういえば、Ryousukeさん期待のエジソンと契約するらしいよ!
ヘッド得意らしいから、ポストプレイさせるのかな?
posted by whiteowl| 2008-05-01 19:06
Re:ディフェンスラインが下がった時にどう上げるか -その2-
「タメ」がツボにはまってくれて嬉しいです(笑)。
それはともかく、ちょっと話が飛びますが、アメフトでは3回の攻撃でファーストダウンを獲れなかった時に、パントで相手チームをなるべく自陣から遠ざけようとします。その時に重要なのはただ蹴るだけではダメで、なるべく高いキックで滞空時間を稼いでその間に味方チームが走って相手チームの侵入を防ぐんです。
話をコンサに戻すと、J2ではわりと能動的に「タテポン」でボールを前に運んでその間にDFラインを立て直すというのが可能だったんですが、J1では悠長にタテポンをさせてくれるとは限りません。佐藤が正GKとして起用されないのは、パントの精度が低いのと状況判断が甘いことがあるように思います。
ましてや、中山が離脱してしまったのでタテポン自体難しくなっています。こうしてみると、中山の存在価値は三浦戦術では攻守ともに思った以上に大きかったということにもなりますが・・・。
posted by フラッ太| 2008-05-01 23:18
フラッ太さんへのお返事
アメフトは、まさに陣取り合戦ですからね。
>佐藤が正GKとして起用されない
佐藤は、私が期待する選手の一人なんですけど、
あの身体能力は、魅力ですよ。判断とかプレイの落ち着きが足りないと
思いますけど、そういうのは経験や練習でカバーできますからね。
身体能力は、ある程度、天性のものもありますから、
GKとしての可能性は、佐藤の方があると思うだけに、頑張ってほしいなぁ。
>中山の存在価値は三浦戦術では攻守ともに思った以上に大きかった
大きかったと思います。
ただ、FWとしては、もう少し得点しないとね・・・(・・;)
posted by whiteowl| 2008-05-02 13:02