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2009年05月31日

もっとシンプルにいけばいいのに(;´Д`A ``` -第18節 甲府戦-

第18節は、4位の甲府と0-0。

上位との直接対決で勝点を縮めたい試合でしたが、内容からみれば
中盤でミスもあり、決定的なチャンスも少なく、妥当な結果でしょうか。

しかし、甲府は札幌よりも上位。さらに、アウェイですから、0-0の引き分けで問題ない。
問題なのは、札幌の方。とにかく勝たないことには、上位との勝点は縮まらない。

負けないことで危機感が出にくいですが、確実に上位との勝点は開いています。
これでまた、昇格が遠のく結果に(;´Д`A ```





さて、試合前にキーにあげたサイドでの攻防。
いくつかサイドから危ないシーンも作られましたが、
しっかりと前回の反省を活かして、守備に関しては、ほとんど問題なかった。
むしろ安全に行き過ぎて臆病すぎたくらい。
予測不能の強風の影響もあって、“おっかなびっくり”やっているというのが近い表現でしょうか。


問題は守備から攻撃に切り替わった時の1発目、2発目のパスの精度が悪すぎる。
キープも出来ないから、すぐにボールを失うような状態では、
後ろは自分の持ち場を離れて上がりたくても危なくて上がれない。
これが他の選手の動き出しや、フォローが少なかった原因の一つでしょう。


選手と監督が言及してますが、確かに、このパスミス多発の原因の一つに、
厚別の強風の影響もあると思います。


“聖地”と呼ばれているので、今まで、若干書くのがはばかれたのですが、
石崎サッカーと厚別の相性は悪いまあ、そんなこと気にならないほど技術が高ければ問題ないのですが(;´Д`A ```

もう少し正確に言うなら、正確なパスを通そうとするサッカーは強風と相性が悪い。
サッカーは、数十cmパスがずれると通らないですし、通ったとしても、
受け手の欲しい場所とずれると位置を修正しなければならず、攻撃の時間が遅くなります。
相当の技術がないと強風でパスを正確につなぐのは難しい。

今までの札幌のサッカーの多く、岡田監督、三浦監督など、堅守速攻型でした。
堅守速攻型のサッカーにとって、強風というのは逆に都合がいい。
前にとにかく蹴り出して、それに速いFWが反応して裏に抜けてゴールする。
アバウトなボールを前線に供給すればいいので、カウンターサッカーにとっては都合がいい。
風上なら、押し込まれていても、風にのってボールが前線まで伸びる。
風下の場合でも、逆風でボールが止まるので、
DFラインの裏に抜けるパスは、むしろ通りやすい。
また、攻守がはっきりしているのである意味守りやすい。

それが、厚別が“聖地”といわれることになった一つの理由だと思っています。
(※以前もちょっと書きましたが、陸上競技場としての厚別の価値はほとんどありません。
なぜなら、2m以上の追い風が吹くと参考記録にしかならないからです。
強い逆風でも記録は出ませんから、陸上競技場として致命的な欠陥といえます。)


ですから、とにかく前にロングボールを蹴って、
それに速いFWが追いついてカウンターというアバウトなサッカーならまだしも、
もう少し細かくパスを繋ぐサッカーを志向する場合、あの強風ではちょっと厳しい。


そうはいっても、今後も札幌は厚別でやらなければいけない。

では、どうすればいいのか?

その答えは、恐らくアバウトなサッカーをやればいい(笑)。

ノブリンは、ハーフタイムに指示を出しています。

【J2:第18節 札幌 vs 甲府】ハーフタイムコメント(09.05.30)プレーが遅い、もっと判断を早くしてテンポを上げてプレーしよう。後半は風下、ボールをシンプルに動かして、サポートをしっかりしていこう。

要は、簡単に前に蹴れって言ってるんだと思うんです。
逆風の場合、DFラインの裏に出してもボールが止まるので、スルーパスは通りやすい。
前には、足の速いキリノが居ますし、
彼をターゲットにするだけでもかなりチャンスを作れるはずです。


ただ、強風の影響もありましたが、甲府のプレスも厳しくて、
ボールホルダーが、なかなか単純に前に蹴り出せる状況でもなかった。

【J2:第18節 札幌 vs 甲府】安間貴義監督(甲府)記者会見コメント(09.05.30)
ハーフタイムに金選手が思ったより足が張っていて、
後半勝負を仕掛けようと思ったのですが、思ったより早く選手交代をしなければならなくなった。
2枚一気に代えたのですが、後ろのほうの選手にも足に違和感持っている選手がいたので
様子を見ながらという状況になってしまった。
それと、あのままいけば勝点1を確保できる状態ではあったので、
そこで3を取りにいくのか1にするのかということを考えながらやっていきました

甲府は足がつる選手が続出するくらい守備をがんばっていたということでもあります。
(※札幌が怠けていたとは思いません。むしろ、甲府と同じようなことを
足をつらずにやってるわけですから、体力ついたなぁと思いました。)

しかし、これもノブリンが指摘していたように、
ボールホルダーへのサポートと別の(第3の)選手の動き出しで打開できます。

ボールホルダーが前をすぐに向けなくても、サポートに入った選手に一旦下げて、
そのサポートに入った選手が、そこから大きく前に動き出した別の(第3の)選手に蹴り出せばいい。
このボールの動きがほとんどなかった。

ボールが自分に入ったら、前にドリブルしかしないから、攻めが遅い。
映画「ゴール」でコーチが主人公に諭すシーンがありますが、
ドリブルするよりもパスする方が、攻撃は圧倒的に速い。

カウンターのチャンスの時は、シンプルにボールを繋がないと、
相手に守備を整える時間を与えてしまう。
クライトンがボールをもらった時に、前にドリブルばかりを選択してました。
他の選手のサポートが少なかったというのもありますが、
結果的にそれで攻撃のチャンスを潰していたように思います。


そして、ボールをすぐ失っていたことや、甲府相手で守備意識が高まっていたせいか、
スペースを埋めることに意識が傾いていて、
攻めに転じた時に動き出す選手がおらず、パスの出しどころもなかった。


悪循環です(;´Д`A ```


ダイナミックな展開も選手の動き出しもなかったことが、
試合があまり面白くないと感じる人が多かった理由ではないかと。


今回の引き分けは、失点癖が続いて守備意識が高まりすぎたのと、
厚別の強風が招いた結果と言えるかもしれません。

しかし、それに臨機応変に対応できるだけの実力がなかったと
ノブリンのようにいってしまえばそれまでですが、
これからも厚別の試合が続きますし、
厚別の時は、もう少しシンプルに前に蹴ることと、相手のプレスが厳しい時は、
他の選手がボールホルダーのサポートをすることを意識して欲しいと思いました。




そして、最後に、気になったのは、上里のおしいFKがありましたが、

セットプレーが、全くチャンスになっていないこと。


コーナーキック、何本蹴ったでしょうか(-"-;A ...

【J2:第18節 札幌 vs 甲府】石崎信弘監督(札幌)記者会見コメント(09.05.30)
Q:セットプレーの数はあったが、なかなか得点にならなかった。その原因については。
「キックの精度が悪いのと、相手の守りが良かったということだと思います」

私が思う原因の一つは、札幌の特徴として、ニアに飛び込む選手がとにかく居ない。
クロスに対してもそうなんですが、ファーよりニアの方が
得点は入りやすいといわれているのに、近い位置であわせる選手が居ない。
不思議なんですけど、単にキックの精度が悪いからなんでしょうか(;´Д`A ```

14本も蹴って、チャンスらしいチャンスがないというのは、
明らかに問題だと思います(-"-;A ...



posted by whiteowl |14:30 | 2009 J-league Games | コメント(2) | トラックバック(0)

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Re:もっとシンプルにいけばいいのに(;´Д`A ``` -第18節 甲府戦-

>映画「ゴール」でコーチが主人公に諭すシーンがありますが、

教えるのが上手い指導者というのはああいうものなのだろうなと、いたく感心しました。

最後に主人公の母国語で“Por favor”と付け加えますよね、あれがイイ。うんざりしているようでありながら、ユーモアのセンスと茶目っ気も感じられて。血気盛んな若者の反発を絶妙に逸らすような…。人心掌握も上手いわけです。

posted by MasaMaru| 2009-05-31 16:10

Re:もっとシンプルにいけばいいのに(;´Д`A ``` -第18節 甲府戦-(MasaMaruさんへ)

「ゴール」は、あまり内容を覚えていないんですが、
なぜかあのシーンだけやたら鮮明に覚えています(笑)。

スペイン語で"Por favor"って、付けてたのは知りませんでした。よく見て(聞いて?)ますね!

サカマガだったか、西部さんが、代表チームの選手にクラブユース出身の選手が少ないから、
クラブチームでの育成が失敗しているといってもいいと。

その一つの理由に、指導者の年季の違いがあるのではないかと。
しかし、最近は、ガンバの宇佐美や、浦和の山田、原口、札幌の古田etcと
ユースも成果をあげてきているので、今後、移籍金撤廃問題も含めて、
ユースの育成がどうなっていくんでしょうか。ちょっと心配です。

posted by whiteowl| 2009-06-01 13:58

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