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2014年11月23日

阿寒の芸術鑑賞と鶴観察

前回の網走に続き、阿寒湖畔と阿寒町を訪ねます。

美幌峠を通るのは何年振りかな・・少なくとも、峠の売店と駐車場が道の駅になる前の話で・・大昔から、車中泊するのに便利な場所でしたが。(風が強いこと以外は)

屈斜路湖畔を通って弟子屈で食料を買い込み、阿寒横断道路を通って阿寒湖温泉に着きました。

温泉街に阿寒アイヌコタンがあります。
ふくろうアーケード

ご尊顔を拝し恭悦至極に存じます、と守り神に訪問の挨拶を済ませた後、
ふくろう神殿

コタンに並ぶ土産物屋のうちの、「熊の家 藤戸」に寄りました。
この民芸店の地下には、「アイヌ民俗資料館」があるんです。これが今回の旅行の最大目的である、と言えなくもない。

アイヌの民具が並べられている他に、以前に紹介した藤戸竹喜さんが彫った作品が展示されており、美術館と名付けても構わないくらいのレベルです。→参考(北海道ライカーズの記事生きているような動物たち

圧倒される迫力を持つ彫像群
歩き出しそうな人物像たち

このモデルは旭川の川村カ子トさんか
似てるね

太平洋を挟んだ地の先住民族であるインディアン
誇りあるマイノリティー

 
阿寒湖には、鶴雅グループのホテルが色々とありますが、「あかん遊久の里 鶴雅」に行きました。
このホテルと「あかん湖 鶴雅ウイングス」とは繋がっており、ロビーやギャラリーや連絡通路には、秀逸なアイヌの木彫作品が多数展示されています。

たとえ高級ホテルに宿泊しないで車中泊してる観光客であっても(←誰?)、これらの作品を鑑賞したり売店で土産物を買うだけなら入館無料です。

館内には「ふくろう神社」というコーナーがあったので、
ふくろう神社

ご神体に拝謁して賽銭を奉納し、J1昇格を祈願してきました。
祠に佇む神々しい御神体
・・賽銭が足りなかったのか、願いは叶いませんでした。

 
夜になって、「阿寒湖アイヌシアター イコロ」で催されるアイヌ古式舞踊を見学しました。
ふくろうシアター

開演前のシアター内部
ふくろうステージ
自分の他には女性客2人しかいませんでしたが、後で中国人観光客と思われる団体客が押し寄せました。
ビジョンの説明文も、英語と中国語とハングルで書かれていました。
ストロボを使わなければ写真撮影は構わないとのことでしたが、何となく撮る気にはならなかったもんで。

 
その夜は道の駅「阿寒丹頂の里」に逗留し、翌朝は早起きする必要が無いと思ったせいか、夜明けが遅くなったとはいえ7時半まで惰眠を貪ってしまいました。

まずは、道の駅の隣にある阿寒国際ツルセンター「グルス」を見学します。
ツルセンター
この施設名は、タンチョウの学名である "Grus japonensis " から命名されているそうな。

タンチョウは千円札の図案になったこともあります。
ツル札
原画として使われた写真の撮影者は林田さんで、真ん中の透かしの部分は卵を表してるなんて知りませんでした。

館内にはタンチョウの生態などに関する展示があり、野外飼育場も備えていました。
これは「ムック」と名付けられた個体で、柵はありますが天井は出入り自由です。
ツル柵
観察コーナーのような柵の一部だけ赤くなってるのが何故か不思議で、帰ってから写真をよく見たら、柵がタンチョウの姿のように塗り分けられているデザインでした。

隣に「タンチョウ観察センター」があって冬の間(11月~3月)だけ(裏口が)開いており、「ツルセンター」の入館料を払えば遠回りで「観察センター」にも入れます。
ツル小屋

この日は3羽のタンチョウが飛来していました。(備え付けの望遠鏡にて)
千羽鶴ならぬ三羽鶴

よく見ると、天敵であるキタキツネも徘徊しています。
キツネとツルと言えば・・

観察センター内に展示されていた酒瓶の数々
イソップ童話でショ
寒い日に体を温める目的ではなく、千歳鶴とか賀茂鶴という、鶴に因んだ銘柄でした・・というか、イソップ童話にあった「狐と鶴のご馳走」を思い出します。

道の駅の向かいは、阿寒自然休養村「あかんランド丹頂の里」というレジャースポットで、「赤いベレー」という施設があります。
ここに泊まればタンチョウを観察するのに便利でしょう。もちろん道の駅でも可ですが。

前夜から、フクロウとツルのヘビーローテーションで、羽ばたけば飛び上がれそうな気分です。

 
すぐ近くに「佐々木榮松記念 釧路湿原美術館」があり、2012年に亡くなった画家・佐々木榮松さんの作品を集めて昨年6月にオープンしました。
倉庫のような外観
その前は、釧路駅のステーション画廊に展示していたそうです。

以前に「北緯43°美術館」だった建物を利用しており、アプローチに並ぶゲートのようなモニュメントが赤・白・黒の色使いで、思わず背筋が伸びてしまいます。
画家で釣り師の榮松さん
館の正面に描かれているマークは、絵画のサインに使われた「榮」という字です。

湿原の風景を描く時には、地平線を描いてしまうと広大な湿原の広がりを表現し切れなくなってしまうので、地平線を描かないことにしたそうです。
その狙い通りに、地上の湿原と空とが連続的に繋がった空間を感じられます。

 
帰り道に白糠で買ったボディタオル「魚網美人魚網より育毛の方が売れると思う

石鹸の泡立ちが良いそうで、材料はモロに魚網で出来ています。
法の網の目をくぐる・・とか
このタオルで体を洗えば、美人になるようです。(まれに、体質や気質によっては効果が現れない場合があるかも知れませんけど)

濡れ手に粟、一網打尽、一攫千金・・を狙ってはイケナイ、という教唆か・・。


posted by 雁来 萌 |10:25 | 蝦夷の細道 | コメント(0) |

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