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2012年12月21日

タイムリーな除雪の勉強

今年の冬は、11/18に初雪が降った地点が多いです。
札幌と旭川では11/18に初雪が降り、それがそのまま積雪の初日になり、しかもそのまま根雪の初日になってしまったという、珍しい冬になりました。

稚内と網走も11/18に初雪が降ったけど、両地点とも積雪の初日は11/20で、根雪の初日も11/20になりました。

12月の最深積雪が、平年値の2倍とか3倍になっている地域が多いです。
とは言っても、12月の積雪深は元々の平年値自体が少ないのだから、少ない数を分母にして割り算しても、統計値としては怪しい量になってしまいます。釧路なんて平年値の8倍も多いのに、積雪深は24cmしかありません。

これが一冬を通しての降雪量を比較するのであれば今冬の降雪量を示す目安にもなるでしょうが、最終的な合計値が多くなるか少なくなるかは現段階では分かりません。たとえ山本さんに聞いてみても。


こんな初冬のドカ雪に合わせたのか、除雪に関する講演会などが先週末に開催されたので、雪道をはるばる走って聴講してきました。

その一つは「公益社団法人日本雪氷学会北海道支部が主催する、地域講演会「鉄道を守る雪の研究」という催しで、もう一つは雪氷学会北海道支部の「雪氷災害調査チーム」と「自然災害研究協議会北海道地区部会」が主催する、防災フォーラム「平成24年岩見沢大雪」という催しです。(いずれも入場無料)


地域講演会「鉄道を守る雪の研究」→(案内ページ)

これは共催が「小樽市総合博物館」、後援が「小樽市」と「NPO法人北海道鉄道文化保存会」、協力が「北海道旅客鉄道(株)」という形態で、小樽市総合博物館を会場にして12/15(土)に行われました。

講演会の関連行事として、子供が喜びそうな工作や、鉄道おもちゃの展示、鉄道車両のパネル展などもありました。

講演は2つのパートに分かれていました。
●「現在の除雪車両」
(株)日本除雪機製作所の職員による講演で、道路や線路を除雪する機械の仕組みや開発・製作、除雪方法の説明が主であり、メカ好きな人間にはたまらないお話でした。

●「鉄道と雪 -新幹線の雪対策-」
「公益財団法人・鉄道総合技術研究所」の職員による講演で、本州の新幹線で軌道から雪を除く技術を紹介し、北海道新幹線への適用について話されました。

 
会場へ向かう前に、「おたるみなと資料館」に寄りました。本来は平磯岬の銀鱗荘の崖下にある小樽港湾事務所であり、そこに併設されている資料館なんですけど。
おたるみなと資料館
資料館の中には、小樽港の建設に関わる資料が展示されていて、マニアックな人には楽しいはずです。
以前に何度か仕事で訪れたことがありますが、仕事の時にはそんな資料をゆっくり見てる時間が無いので、個人的に見学するために寄った訳です。

ところが正面玄関は閉まっていて、用事がある人は裏の通用門に回ってインターホンで話せ、と書いてあります。
もしかして「山」と言われたら、「川」と答えなければ錠が開かないのかも・・と考えながら裏へ回りましたが、そんな裏口から入ってコソコソ見学させてもらうのは癪だから、夏場に出直すことにしました。

港や堤防を建設するためのケーソンを作る工場が隣接しています。
ウイングベイも吊り上げる
後方は「ウイングベイ小樽」です。

ケーソン製作ヤードの説明板:土木学会選奨の土木遺産だそうな。
メンクイさんではなく、ドボクイさんだそうな

ケーソンを並べて作った南防波堤:向こうは祝津です。
南防波堤
陸上で作ったコンクリートの箱を沈めて、防波堤を作ります・・昔、ケーソンを沈める作業を室蘭で見たことがあります。

隣に検潮所(T.G.S.=Tide Gauge Station)がありました。
T.G.S.って何かと思った

講演会まで時間があるので、フェリーターミナルに寄って昼食を取りました。
トイレの男女別表示は、カモメ(シーガル)をデザインしてあります。
青カモメと赤カモメ

シー・・珍しいけど心を奪われるほどのデザインではなく・・まぁ、アリかな、という程度。
女子便器は赤いのか?

いよいよ、小樽市総合博物館に着きました。
何となく動輪をデザインしてるような・・

鉄道建設の父・クロフォードさん
弁慶に見えるかも

館内に展示されている「しづか号」:オモチャに見えるんですけど
義経をパスして静御前


防災フォーラム「平成24年岩見沢大雪」→(案内ページ)

こちらは「岩見沢市」が後援し、市民交流施設「であえーる岩見沢」を会場にして12/16(日)に行われました。(つまり翌日)

●講演「2011-2012冬期の大雪を振り返る」
北海道教育大学の尾関 准教授を講師にして、昨冬の岩見沢周辺での大雪についての調査結果を説明されました。
どれほどの大雪だったのかを思い出すには、記録的な豪雪地帯を行くという記事を参考にして下さい。

●パネルディスカッション「大雪とどうつき合うか」
引き続き尾関先生をコーディネーターとし、パネリストに北方建築の研究者、農業研究の専門化、体育スポーツの研究者、北大大学院の文学研究生を招き、色々な切り口から大雪について説明されました。

雪を投げる動作を筋肉の運動として捉え、作業の能率などを評価する研究は面白いです・・が、私自身はこの研究者が執筆した教科書を既に読んで知っていました。
意外だったのは、過疎化したコミュニティーにおける除雪の分担というか協力体勢を、文系の院生が研究してるということです。単に独居老人を若者がボランティアで助けるという行為に留まらず、地域の共助というか行政の役割というか、色々と考えさせられるテーマでした。

 
講演会に先立って、岩見沢駅を見学しました。→参考記事
易者ではない

古レールを利用したガラス窓とレンガ壁
クロフォードさんもビックリ

2階に自転車置き場があり、自転車を運ぶカラクリが設置されています。
なぜかシュールな絵だ
よく、歩道橋の脇などに自転車のタイヤを入れる溝が掘られていますが、ここでは自力で押さずに機械で引き上げます。

自転車のタイヤを乗せるコンベアベルト:バイシクルエスカレータ?
転轍機の発想だな

線路の反対側へ渡る「自由通路」も、古レールを枠にしたガラス窓になっています。
自由通路という名の跨線橋
右奥にレールセンターが見えます。

旭川方面へ列車が出発しました。
豪雪地帯を走る鉄道

 
今冬は慣れていないうちに一気に雪道になったせいか、事故が多いですね。
帰りは雪の降り方が激しく、除雪が間に合わなくてザクザクの圧雪になったため、路外に飛び出して柵にぶつかってる車もありました。


画像を使えるようになって一安心なんだけど、仕組みが少し変わりました。このまま変わるのか、一時的な措置で元に戻るのか・・。

  • 画像のファイル名には日本語を使えないことが分かりました。
  • 画像の番号が、全てのアカウントのブログ画像に通し番号を付けられているらしく、途中で他の人が画像をアップしたら番号が飛びます。
  • 記事の番号も、全てのアカウントのブログ記事(その数27万以上?)に通し番号を付けられているようです・・年金番号みたいだ。笑

posted by 雁来 萌 |22:34 | 雑念 | コメント(0) |

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