2008年03月17日
オジェック解任と三浦監督
3月17日付 北海道新聞より 浦和監督解任劇 三浦監督「俺も分からないよ」 >浦和のオジェック監督が解任されたことについて三浦監督は >「うちより上位(浦和は17位)の監督が解任だからね。 >オレも分からないよ」とニヤリと笑った。 >昨年のアジア王者の監督が、連敗しただけでの厳しい現実に >「(金の)高い選手、実績のある選手を並べても勝てるわけじゃない。 >バランスが大事。金のあるチームはうらやましがられるけど、 >勝たなければいけないストレスはある。皆、リスクを背負っている」。 >立場は違うが、札幌も連敗中。結果を出す重要性は指揮官自身が一番分かっている。
オジェックと三浦監督のサッカーは似ている。 オジェックが、前回の1995年に浦和の監督に就任した時は、 それまで2年連続最下位だったチームをドイツ代表にもなったブッフバルトを中心とする堅守と ミスターレッズと呼ばれ日本代表FWでもあった福田正博の速攻で立て直した。 2004年からは、国際サッカー連盟(FIFA)の技術スタッフの責任者を務めるなど、 サッカーのデータ分析においても、かなりの権威であった。 参照:ホルガー・オジェックwikipedia 両者ともデータを重視し、勝利至上主義で見た目に面白くはないかもしれないが、 守備的で堅実なサッカーを志向してきた。 前回のオジェック就任時は、浦和は成績低迷に苦しんでいた時期であり、勝つことが 何より求められた。しかし、現在の浦和は事情が違う。 あれだけの巨大戦力をかかえれば、当然、単に試合に勝つだけでは、 最早サポーターも選手も満足しない。試合内容も求められている。 だが、まだ勝っている間は、面白くないサッカーであっても「勝利のため」と、 自分のサッカーに対して、選手、サポーターを納得させることも出来よう。 しかし、監督と選手、サポーターが「勝つ」という一点のみで繋がっていては、 勝てなくなれば、当然今までの監督に対する不満が一気に噴出する。 翻って、三浦監督もサッカー自体は堅実で面白くないと揶揄される。 昨年の彼は、勝つことにこだわり戦術が守備的だと批判されるたびに、 監督は試合に勝つことを一番に求められるものであり、 J1の強豪チームであっても守備的だと浦和の名を挙げてきた。 浦和と札幌では、選手の質が違うので、サポーターと選手の負けに対する許容範囲は、 全く違うであろうが、同じ守備的で堅実な見た目に面白くない サッカーなだけに、勝てなくなれば監督に批判が集中する構図は、 札幌も同じではないだろうか。 深読みかもしれないが、それを三浦監督は自嘲気味に 「俺も分からないよ」と笑ったのではなかろうか。
posted by whiteowl |22:30 | J-league | コメント(0) | トラックバック(1)