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2008年09月24日

来季も三浦監督続投希望。

世は、麻生新総理誕生の報道で溢れている。
麻生氏の経済政策は、税金のバラ撒き政策の復活と揶揄されるが、
景気対策に税金を投入しても、景気が浮上すれば元は取れるという発想だ。

しかし、財政投入をしても景気が浮上しなかった場合、もしくは、投入した以上に
税収が増加しなかった場合、財政赤字は増える結果となる。

国には、現在700兆円以上の借金がある。「失われた10年」といわれる1990年代、
バブル経済の後遺症を払拭するために多額の税金が投入されたが、
投入された額以上に景気は大きく浮上することなく、国債を増やす結果となった。
年々増え続ける国債の返済のために、年間予算は毎年圧迫され続けている。


なぜこの話をしたかといえば、HFCの状況がこれに似ているからである。
今までJ1に上がりさえすれば、借金は解消されるとJ1昇格にこだわり
積極的に補強費を投入してきた。
そして、その結果出来た借金は、資本金を遥かに越える22億円以上になった。
普通は倒産してもおかしくない状況であるというところまで酷似している。
そして、この借金を増やした人々は、
誰も責任をとっていないというところも似ているといえば似ている(笑)。

今年、資本金を減らし増資をすることで負債を解消したが、
今後、せっかく無くした負債を増やすような冒険はもうできない。

今季の成績低迷に対して、補強という声が強いが、
ここで冒険して多額の負債を抱えた場合、チームの存続自体が危うくなる。
減増資という裏技がもう使えない以上、堅実路線で行くしかない。


さて、その上で来季の監督の人選である。本日の日刊スポーツによれば、
(札幌J2覚悟、来期編成10月判断/J1)
来季の監督人事を10月上旬までに決めるとのこと。

まだ、J1残留の可能性が残されているとはいえ、現状はかなり厳しい。
残り試合が8で、入れ替え戦にあたる16位千葉との勝ち点差が10である。
通常、残り試合より勝ち点差が上回った場合、これをひっくり返すのは困難といわれている。

来季J2降格濃厚だが、私は三浦監督続投を希望する。
本当は、もう少し後でブログに書くつもりだったが、全てが決まってからでは遅いので書くことにした。
そして、なぜこれだけ前置きが長い(笑)かといえば、相当な反発が予想されるからである。
色々書きたいことはあるが、今回は続投するメリットを言及するにとどめる。


現在の札幌の経済状況を考えれば、以前のように5段階計画で
例えJ2で最下位になっても選手を育成して再びJ1に上がるという余裕がない。
来季J2に降格しても、再び昇格するか昇格争いに絡まなければ、
観客動員その他広告収入などが減り、ジリ貧に陥るからだ。

そのために、現有戦力の流出を極力防がねば、大幅な戦力ダウンは避けられない。

まず、来季の監督人事を早急に決めないと選手の流出を止められない。
来季の体制が決まっていないと、来季、選手は自分が使われるかどうか不安になり、
必要とされるなら別のチームに行くという選択をする。
これについては、プロの選手は試合に出てナンボなので仕方がない。
来季を見据えるなら、早く体制を固めた方がよく、後にするほど後手に回ることになる。

また、監督を交代するタイミングは、チームが上手くいっておらず
選手と監督の信頼関係が崩れた時だが、私が知らないだけかもしれないが、
これが崩れたという報道は、クライトン以外少なくても今のところほとんどない。
ならば、例え降格させた監督を続投させても選手が離れるという心配はない。

むしろ、三浦監督の続投を決定した場合、今季例え降格したとしても、
来季J1に1年で戻るんだというテーマがはっきりし、却って結束しやすい。
また、テーマがはっきりするので、選手の慰留に都合が良いし、
来季に向けてやるサッカーや弱点もはっきりしているので、補強にも動きやすい。


そうはいっても降格してまで三浦監督である必要はなく、例えまた1年で
J1に上がれたとしても、またJ1で通用しないという方もいるだろう。
その方には、唯でさえ選手層の薄い札幌が、今季、ベストメンバーで
臨めた試合が何試合あったのか尋ねたい。
そして、今回降格した場合、その失敗を活かせる最大の人物は誰なのだろうか?
この貴重な経験を他のチームにただで提供するのは惜しい(笑)。
そして、人一倍負けず嫌いで戦略家で現実主義者の三浦監督ならば、
この経験を必ず来季のチームに還元してくれるだろう。


ただ、もし、10月上旬時点で、三浦監督に代わる監督候補が見つかるなら、
この時点で監督交代させるのも一つの手段だと思う。
しかし、その場合、監督を代えることまずありきではなく、誰がなるのかが重要である。
(※現時点で、私は三浦監督以上の実績と経験を持つ監督候補は挙がらない。
敢えて、名前を挙げるとすれば、現日本代表コーチで前甲府監督の大木氏だろうか。
ただ、札幌のサッカーの内容そのものがかなり変わってしまうし、
大木氏が現職を放棄するとも思えない。)

監督交代はギャンブルに近い。上手くいくかもしれないし、失敗するかもしれない。
一見、今季の低迷の責任を監督に擦り付けるのが常套手段のようにも思えるが、
それで確実に良くなるという保障もなければ、辞めることだけが責任の取り方ではないはずだ。
ならば、効果がある程度確実に期待できる方に賭けた方が堅実な選択なのではないだろうか。

posted by whiteowl |12:23 | HFCの経営を考える | コメント(12) | トラックバック(1)