2010年09月17日
道新の記事に疑問あり。
コンサドーレ倶楽部 苦戦札幌 集客は健闘 (2010/09/16) >J1への昇格圏内から遠く離され、J2で12位となかなか波に乗りきれない札幌だが、ホーム開催の観客動員数は健闘と言える数字で推移している。今季ここまでホーム11試合の平均観客数は、昨季より約1800人多い1万2069人。今季加入した中山の“ゴン効果”に加え、北海道フットボールクラブ(HFC)側の集客策も一定の成果を挙げている。(原田隆幸) 今季、HFCの集客策が一定の成果を挙げていることは事実だろう。 スポンサーに依存した集客作戦から、野菜販売などスポンサーとコラボした企画や、 昨年から取り組み始めた、スタジアムグルメ、各種イベントなどの スタジアムのホスピタリティ向上が実を結び始めている。 『中期経営計画』に基づいた取り組みが、一定の成果をあげているともいえる。 しかし、道新が全く触れない、“集客は健闘”の前提を覆しかねない大問題がある。 というか、敢えて甘い見通しでごまかそうとしているとしか思えない。
この記事で挙げられている数字を見てみる。 >今季の1試合平均観客数の目標1万2700人 >今季ここまでホーム11試合の平均観客数は、昨季より約1800人多い1万2069人 確かに、平均観客数でいえば、目標まで@600人ちょっとということになり、 目標達成まで僅差であって、目標達成もまだまだ可能、 達成できなくても目標の数字を大きく下回ることはないように思える。 しかし、これは 数字のマジック で、 ちょっとしたデータを取り出しただけでも、実現はかなり難しいということがわかる。 札幌の今季のホームの残り試合は7試合。その内、厚別が4試合、ドームが3試合。 そう、まだ厚別での試合が4試合あるのだ。 2009年の1試合平均は札幌ドーム14,816人で厚別が7,017人だった例を挙げるまでもなく、 ドームより厚別は集客が低い。(※1試合平均の数字にすると、まずここでごまかしがおこる。) 今季、ここまでのドーム6試合の1試合平均は、16,242人と昨年比+1,400人と健闘しているが、 厚別3試合の1試合平均は、7,045人と昨年並みでしかない。 これを単純計算すると、7,045*4+16,242*3=76,906 という数字が出てくる。 つまり、今のままのドームと厚別の平均観客動員で単純計算すると、 132,760人(今季11試合)+76,906人(残り7試合)=209,666人(1試合平均だと11,648人) だいたい今季の観客動員数21万人という数字が出てくる。 HFCの今季の観客動員の目標は、23万人だ。 今までの1試合平均にすると、目標までたった600人ちょっとだった数字が、 なぜか目標とは2万人もかけ離れた数字になる。 これを数字のごまかしといわずに何というのであろうか。 確かに、今の順位で、21万人でも健闘しているということはいえる。 (※1試合の平均観客動員数で昨年より多い計算になる。) しかし、2009年決算時でのHFCの純資産額は、+2000万円強しかない。 (※株式会社 北海道フットボールクラブ 決算・予算) つまり、今季、2000万円以上の赤字を出すと、 わずか2年前、J1昇格時に解消したはずの債務超過の状態に再び陥ることになる。 (※そもそも、債務超過の状態では経営面を理由にJ1に上がれない。) このままだと、目標よりも2万人も低い観客動員になる計算なのだが、 本当にHFCの経営は、楽観できるような状況なのだろうか。 そして、こういう見通しの甘い、ごまかしの記事を書いておきながら、 平気でHFCが債務超過に陥った時は、“わずか2年で再び債務超過”とか “HFC再び経営危機”とか書く。こちらからすれば驚きでも何でもない。 どうして正しい情報を伝えようとしないのか。 その上で、どうすべきかという提言をしないのか。 怒りを通り越して呆れるばかりである。
posted by whiteowl |12:00 | HFCの経営を考える | コメント(1) | トラックバック(1)
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この記事に対するコメント一覧
Re:道新の記事に疑問あり。
新聞記者なんて、上層部が気に入る記事を書かないといけません。
ちなみにHFCのバックには道内の政財界がついておりまして…
ブン屋も工作員なわけです。道新はコンサドーレのスポンサーでもありますから(笑)
posted by 芳しいね。 | 2010-09-17 13:47