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2009年06月29日

もう少し? -第24節 仙台戦-

30℃を越える猛暑という難しい環境の中行われたアウェイ仙台戦。

札幌は、後半先制するも、また終盤に追いつかれ1-1で引き分けた。


確かに、いつもの札幌の失点パターンかもしれないが、
私は、いつもより何とかしようという気持ちを感じた試合だった。





後半6分の上里の先制後、引き気味になった札幌に喝を入れるつもりで、
ノブリンは、4-2-3-1から3-5-2にフォーメーションを変更。

それに対し、仙台は4-3-3にして、札幌の3バックに3トップで対抗してきた。

1対1のマンマークで、責任の所在がはっきりするため、
80分の中原のヘッドは、左サイドからのクロスに
目測を誤って触れなかったDFに直接的な失点の原因はある。

しかし、3バックは両サイドの高い位置で相手にスペースを与えてしまう。

結果的に、その3バックによって出来た左サイドのスペースを仙台の梁と関口に起点にされ、
そこから関口に正確なクロスを出された時点で、時間の問題だったかもしれない。


結果論だが、3バックの弱点を覚悟の上で行ったフォーメーション変更が裏目に出た形となった。
【J2:第24節 仙台 vs 札幌】石崎信弘監督(札幌)記者会見コメント(09.06.27)

「そこで1-0で逃げ切ろうという気持ちが見えた。得点した後すぐのピンチは荒谷が防いでくれたが、そういうところでもっと点を取りに行こうという意味を込めて、中山元気を前に入れた。3バックに変更するとサイドが不利になるのは覚悟の上だったが、中さえしっかり守っていれば、というところで、中のポジションのミスで失点してしまったのではないか。」


しかし、1点リードした時点で、なぜ敢えて攻撃的な3-5-2に変えたのかは、
前々節の湘南戦、2-1から4-2-3-1に戻して気持ちの上で引いてしまい、
2-3と逆転された試合の教訓を活かそうとしたのかもしれない。

3-5-2にして、中山をトップに入れたことで、
両サイドのスペースというリスクを負いながら、チームに積極性が戻った。
しかし、それが最後まで続かなかった。

「やはり1点取った後、2点目を取りに行くという気持ちがないと、なかなか勝ちきれないのではないか。」

ノブリンは、“点を取りに行く気持ち”と言っているし、追加点を奪うことも大事なのだが、
攻めることで積極性を維持して、それに付随して、
終盤押し込まれてもDFラインを下げすぎないということ
も重要なのではないだろうか。

終盤足が止まってプレスが弱くなり、ラインを下げざるを得なくなるが、
そこでどこまでラインを高く維持できるかがポイントだと思う。

ラインを高くすることで、相手をゴールから離す効果がある。
大事なものを守る場合、危険なところから極力離すのが最も安全だ。

ラインを下げすぎれば、相手がゴールに近くなって、
今までのように相手に押し込まれてしまう。


そして、それと同時に、吉弘も指摘しているが、
【J2:第24節 仙台 vs 札幌】試合終了後の各選手コメント(09.06.27)
●吉弘充志選手(札幌):
「今日はラインコントロールを意識してやっていた。
前半できていたことが、後半は引いてしまったり、
ボランチとの間が空いて後手後手になってしまった。」

全体的にコンパクトになる必要がある。

しかし、我々はテレビで見ているので上から俯瞰して見れるが、
ピッチ上だと、なかなか全体の位置関係を把握することは難しい。

それと、選手にこうすれば行ける!という自信がないことが、
気持ちの上で引いてしまう原因の一つだろう。

従って、勝てば状況が好転する可能性はあるが、勝つまでが大変かもしれない(;´Д`A ```






攻撃に関しては、上里のゴールが一つの解答を示しているのではないかと感じた。

●上里一将選手(札幌):
「先制点は狙っていないです。早いセンタリングを入れようとして、
インサイドで無回転気味に飛んでいった。
入って良かったし『あ、入っちゃった』という感じだった。」

今回は、たまたまだったかもしれないが、今まであの位置ではクロスしかなかった。
“意外性”があったからこそ入ったゴールだったといえるだろう。


パターン化した攻撃ほど守りやすいものはない。

攻撃はよく“センス”と言われるが、それは、“意外性”と無関係ではないだろう。
そして、私は選手の見せる、“意外性”のあるプレーが見たくてスタジアムに行く。
守備のファンタジーは見たくないけれど(笑)

また、ゴール方向にボールを蹴ったから入ったゴールであり、
遠目からでも積極的にゴールを狙うことの重要性や、
シュートスピードがないフワっとしたボールでも、
コースと相手の意表さえつければ、ゴールできるということを示しているゴールであったと思う。


とりあえず、再び昇格を語る状況ではなくなってしまった。

目の前の試合を勝っていくしかないだろう。





第2クール 7戦中 1勝4分2敗 勝点7


目標勝点(36)まで、残り10戦で@29(10勝ペース)。



posted by whiteowl |13:55 | 2009 J-league Games | コメント(7) | トラックバック(1)

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もう少し? -第24節 仙台戦- - whiteowl's Point of View | コンサドーレ札幌オフィシャルブログ

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Re:もう少し? -第24節 仙台戦-

>しかし、3バックは両サイドの高い位置で相手にスペースを与えてしまう。
>結果的に、その3バックによって出来た左サイドのスペースを仙台の梁と関口に起点にされ、
そこから関口に正確なクロスを出された時点で、時間の問題だったかもしれない

そのとおりなんですが…
3バックの弱点ははっきりしているので、逆に守備は明確になるはずなんですよね…
3トップにDFが3人つくなら、WBとボランチでサイドをケアするしかないでしょうから。
今回の失点は、システムの問題というよりは、"やってはいけないことが3つ続いたから"による失点(なんのこっちゃ)と思います。

まず、梁にしっかりチャレンジできなかった。
関口と藤田の1対1を制された。
FWとDFも1対1の構図だったのに、捕まえられなかった。

3つ続けば失点もしますよ…

チャレンジ&カバーの"チャレンジ"を考えるとき、相手チームが嫌だと感じるところに"チャレンジ"しなければ効果が減ですね。仙台は、梁のところを潰されるのが一番嫌だったはず。ところが、失点の場面では、梁へのパスに対するプレスも、ボールを持った梁へのプレスも(対応したのはダニルソンだったかな)甘い…

3-5-2にした効果はあったように感じます。
4-2-3-1のままで行けば、勝てたかもしれないけれど、イシさんが感じたことを、私も見ていて感じたので、システムを変更しなければ、今までと全く同じ失敗を繰り返した可能性が高いのでは(逆転負けもあったかと)…と思います。

3-5-2にしたことで、前線からのプレスの弱まりは多少改善。あとは、戦術の鍵を握る"コンパクトさ"の維持をどうしていくかだと。

この課題…けっこう前から続いているので、そろそろ打開してもらいたいなあ…。

posted by はげお| 2009-06-29 17:12

Re:もう少し? -第24節 仙台戦-(はげおさんへ)

私は、ブログを休んで札幌のことは、なーんにも考えないようにして、
気分転換したので、多少、勝手にすっきりしましたよ!(笑)

>3バックの弱点ははっきりしているので、逆に守備は明確になるはず。

>仙台は、梁のところを潰されるのが一番嫌だった

ご指摘の通り、3バックなんですから、
WBとボランチで両サイドからのクロスを抑える必要があった。

まあ、関口と梁を抑えられたら征也はSBでいけますからね(;´Д`A ```

>3-5-2にした効果はあったように感じます。

3-5-2に変えた効果を否定するつもりはないんですけど、
結局、フォーメーションの問題じゃないと思うんですよ。

石崎監督の戦術は、「積極性」がキーだと思うんです。

その積極性をハーフウェイラインの前で発揮するのか、
ライン上で発揮するのか、
後ろで発揮するのかという、試合状況にあわせて意思の統一をして、
どの位置でプレスからカウンターを発動するかが、戦術の肝だと思うんです。

要は、選手の試合状況の判断力とコミュニケーションという点が重要で、
それは今まで札幌が一番苦手としてきたところだと思うんです。

それを放置してきたツケがまわってきてるんだと私は解釈しています。

それが出来るようにならなければ、
引き篭もりカウンター戦術以外では勝てないチームになってしまうのではないかと思っています。

だから、選手が変わらなければ、いくら監督や戦術を批判しても、
この方向性では誰がやっても成功しないチームになってしまうと思っています。

posted by whiteowl| 2009-06-29 18:06

Re:もう少し? -第24節 仙台戦-

 ダイジェスト見ました。
 左サイドで起点を作られて征也とDF(西嶋?)の1対1で負けてゴールを割られた。
 はげおさんのおっしゃる通り、ボランチ(ダニルソンか?)のフォローがあればあるいは・・・という感じでしたが。

>石崎監督の戦術は、「積極性」がキーだと思うんです。

 その通りだと思います。
 石崎監督は何もイケイケサッカーを目指しているワケじゃない。
 あくまでも基本は守備ありき。
 その守備のやり方が三浦さんの均等に網を張ることにこだわるゾーンディフェンスではなくて、
 ボールホルダーには「積極的に」プレスをかけるディフェンスをするのが石崎流。
 吉弘がいい例で、甲府戦では持ち場を捨てて高い位置まで出ていって潰していた。
 柴田が起用されないのは同じことを要求しても吉弘には潰すことが出来るが柴田にはできないからだと思ってます。CBが抜かれたら一気に大ピンチですから。

>要は、選手の試合状況の判断力とコミュニケーションという点が重要で、
 それは今まで札幌が一番苦手としてきたところだと思うんです。

 三浦コンサの時は特にそうでしたが、ディフェンスは極端に言えばラインを保つことだけを考えれば良かった。オフェンスはとりあえずロングボールを放り込んでおけば良かった。それで意思統一は出来ていたし、J2ではなんとか勝ち上がることが出来た。でもJ1ではそれが通用せずに為す術なく降格するしかなかった。

 石崎監督に代わって、0-0から1-0にするのはできるようになった。
 が、その先が・・・というのが今のコンサなんですよね。
 だから、おっしゃるように選手の意識が変わらなければ誰が監督をやってもダメ。
 ましてや、監督解任なんてそれこそ今までの苦労が水の泡。
 とまあ、外野は好き放題言えるんですけどね・・・(苦笑)。

 
 

 
 

posted by フラッ太| 2009-06-29 23:20

↑追加です。

 すみません、西嶋ではなく吉弘でしたね。

posted by フラッ太| 2009-06-30 10:16

Re:もう少し? -第24節 仙台戦-(フラッ太さんへ)

>石崎監督は何もイケイケサッカーを目指しているワケじゃない。
>あくまでも基本は守備ありき。

私もそう思います!

>それで意思統一は出来ていたし、J2ではなんとか勝ち上がることが出来た。
>でもJ1ではそれが通用せずに為す術なく降格するしかなかった。

これもそうだと思います。

それと、今回の移籍ルールの変更で、さらにチームとしてぶれないことの
重要性が増したと思っています。

posted by whiteowl| 2009-06-30 15:22

Re:もう少し? -第24節 仙台戦-

>結局、フォーメーションの問題じゃないと思うんですよ

私もそう思っています!

今回のシステム変更の1番の効果は、ベンチからのメッセジが選手に伝わりやすく、意思統一のための一要素になったことだと思っています。

>要は、選手の試合状況の判断力とコミュニケーションという点が重要

まさに、ここなんです。
ベンチからシステム変更や選手交代のようなものが示されずとも、ピッチに立っている選手が判断し、コミュニケーションをとり、やっていかなければならない。
"意思統一"については、その内容にレベルの高低があり、単純に"攻める"か"守るか"というのは低い部類なわけですが、その部分すら今のコンサは危うい…(-_-;)

>積極性をハーフウェイラインの前で発揮するのか、
ライン上で発揮するのか、
後ろで発揮するのかという、試合状況にあわせて意思の統一

この意思統一は…レベルでいうと高いですね。
ただ、勝ちきれるチームになるためには、これをしなければならない。これができないと、コンパクトさを失ったり、湘南戦のようになったり…今シーズンさんざん見てきたことの繰り返しになるし、J1では通用しないと思います。

今の選手たちにとっては"高いハードル"なのかもしれませんが、単純に選手を入れ替えるべきとは思わないので、なんとか克服していって欲しいと…願います。

posted by はげお| 2009-06-30 23:56

Re:もう少し? -第24節 仙台戦-(はげおさんへ)

現状では、外部からスイッチを入れないと、
自分たちでサッカーを変えられないですからね(;´Д`A ```

>この意思統一は…レベルでいうと高い

私には、今年の天皇杯決勝で見た柏のサッカーが頭にあるので、
確かに難しいですが、出来ないサッカーでもないと思うんですよ。

そして、その先に、昇格、残留を見据えるなら間違った方向性ではないと思うので、
それを選手には結果を出すことで証明して欲しいですね。

posted by whiteowl| 2009-07-01 14:37

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