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2008年07月03日

クライトンをもしトップ下に起用すると。

クライトンのトップ下起用や3-5-2支持の多さを見るにつけ、
日本では、キャプテン翼の影響もあってか、未だにトップ下信仰が強いのだなと感じます。
しかし、トップ下は世界的に見ると過去の遺物になりつつあります。

前目の中央というのは、相手のプレッシャーを最もうけやすい場所なので、
ボールをもらっても相手のプレッシャーにあって上手く機能しないことが多いのです。

従って、現在は相手のプレッシャーの少ないサイドや守備的MFが
攻撃の起点になっているわけです。
ロナウジーニョは、バルセロナで3トップの左ウイング、C・ロナウドは、
マンチェスターUで、中盤の両SH、ACミランのピルロは、ボランチ(レジスタ)、
リバプールのジェラードは、CHなどなど・・・。


そして、昨今のバルセロナ凋落の一因が、
ロナウジーニョの守備の貢献不足が原因であったと言われています。
本来3トップは、高めにそして両翼にワイド張ることで
相手の両SBが上がるのをけん制するのですが、
ロナウジーニョは、左サイドから中央に流れてきて左サイドにスペースができます。
そうなると、相手の右SBはノープレッシャーになり上がり放題の状況になるのです。
サイドで数的不利を作ると必ずそこからサイド攻撃されます。
例え、ロナウジーニョであっても、守備はしなければいけないということです。

また、トップ下の選手は、「ファンタジスタ」とか「司令塔」とか「ゲームメーカー」といわれ、
試合をつくっているように日本では言われますが、実際の彼らは得点感覚にも優れています。
事実、ロベルト・バッジョ、ルイ・コスタ、ジダンなどは、優秀なストライカーでもありました。
(おそらくジダンが、最後の典型的なトップ下だと思うのですが、
彼は強烈なプレッシャーを跳ね除けるだけのフィジカルも強かった。
2002年W杯は怪我の影響で活躍できなかったのも道理だったのかもしれません。)
日本は、中盤の選手が得点をとらなくてもあまり批判を受けませんが、
クライトンのゲームメイク力は評価しますが、ストライカーとしては?です。
よって、クライトンに得点よりもゲームメイクに期待するなら、
やはりCHかサイドの方が起点としては、より機能するはずです。


これまでの理由から、クライトンのトップ下の起用も
そこまで上手くいくと私は思っていません。
日本人として、クライトンがトップ下が合うと判断する感覚はわかりますが、
機能するかどうかは、また別の問題です。
現実的な解決策は、やはり、彼にもCHの位置でもっと守備を求めるべきです。
そうでなければ、残念ながらチームにフィットすることはないし、常に
クライトンのフォローを誰かがしなければならないというリスクを負うことになります。
(※思いつきですが、箕輪を芳賀の代わりに入れるというのもありかもしれませんね(笑)。)
それに、アンデルソンが加入したことで、課題であった前でタメを作ることが出来るようになったので、
今までのようにクライトンに自由にしてもらってボールをキープすることから
チームのバランスを見直す時期に来ているのかもしれません。

いずれにせよ、現状だと、クライトンが諸刃の剣になっています。
(※ちなみに中山のSH起用は、勝っている時の逃げ切り策としては理解できますが、
根本的な解決策としてはあまり良いと思えません・・・(・・;))

posted by whiteowl |12:03 | Consadole Sapporo | コメント(9) | トラックバック(1)

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Re:クライトンをもしトップ下に起用すると。

三浦監督って「ゾーンは世界のトレンドだ」とか
「世界のサッカーを見てもアグレッシブに・・・」とか
世界のサッカーに影響され過ぎのような気がします。

今はJ1残留が最重要なのですから
世界ではなく、日本で勝てるチームをまず作らないと
将来世界を目指すクラブチームにはなれませんよね。

posted by 尾崎敬之| 2008-07-03 17:07

Re:クライトンをもしトップ下に起用すると。

 >キャプテン翼の影響もあってか、未だにトップ下信仰が強いのだなと感じます。
 
 キャプ翼世代のど真ん中としては、これすっごく共感します(笑)。小学生時代は点取り屋だったのに中学生になると「ゲームメーカー」としてフィーチャーされすぎてしまったのと(実際には翼クンも主人公故に(?)ゴールはけっこう決めていますが)、日本人特有の譲り合う精神が悪い方に出てしまったのかな、と。

 それはともかく、いわゆるトップ下の選手は自分で決められる能力が必要なのは確かです。
 ですが、クライトンにはあんまりそういうイメージがありません。ぶっちゃけ「怖さ」を感じないんです。パスの巧さはあっても、自分で持ち込んで決めちゃうっていうタイプではないような・・・。
 試合の展開を左右するのがサイドの選手になっている今の流れからすると、クライトンをサイドに回すのは1つの方法としてはアリでしょう。ただ、そうなるとCHにも攻撃参加が求められるようになるわけで、芳賀の過労死の可能性がまたしても・・・(苦笑)。悩みは尽きないです。
 
 すみません、また長くなってしまいました。ご容赦の程を・・・。

posted by フラッ太| 2008-07-03 18:39

Re:クライトンをもしトップ下に起用すると。(尾崎敬之さんへ)

>世界のサッカーに影響され過ぎ
もし、学問であればアメリカに影響されたり、
ファッションであればフランスに影響されることが問題なら、
欧州からサッカーの影響を受けることも問題かもしれませんね。

でも、私は世界の最先端に学ぶことに利益はあっても損はないと思います。
何か世界の最先端を学ぶと日本のサッカーには対応できないという
日本独自のサッカーでもあるのでしょうか?

岡田監督ですら、得意の3-5-2を捨ててトレンドの4-2-3-1にしてますよね。

>世界ではなく、日本で勝てるチームをまず作らないと
その命題で言うなら、日本で勝てるチームが、世界で勝てるかは疑問ですが、
世界で勝てるチームは、日本でも勝てるはずですが・・・(・・;)

そもそも、三浦監督は一般論として世界を持ち出してるだけであって、
彼の目的は、足元をしっかり見ていてJ1残留であると思いますよ。

posted by whiteowl| 2008-07-03 22:38

Re:クライトンをもしトップ下に起用すると。

私は「3-5-2」の方が、今のコンサドーレにはあっていると思いますが・・・。

理由は、選手の個々の能力を考えると、「4-4-2」は難しいと考えているからですが・・・。

一時期、将来を考えたらとか思ったときもあり、無理してJ1にあがらなくてもいいと考えましたが、今は形はどうであれ、「勝利」が選手のモチベーションや経験値をアップさせる、もっとも最良の方法と考えるからです。

レベルは違いますが、中学・高校とサッカーをしていたとき、負けが混むと気持ちは確実にトーンダウンします。自分では気持ちを奮い立たせているつもりでも、ほんのわずかのプレーに迷いが生じることがあり、また結果は出ず、悪循環を経験したことがあります。

今のコンサドーレの試合振りをみると、それと同じような「迷い」を感じることがあります。

世界的な流れ(先日のEURO2008を見ても)、「3-5-2」は戦術的には主流とは言えないのではないかと思います。「4-4-2」や、その変形の「4-5-1」とかの方が主流のような気がします。
少なくとも、センターバック2人+サイドバック2人というのがディフェンスの主流かなぁと感じました。

要は、ディフェンスに大勢の人数をついやすことをせず、サイドバックは攻守で活躍できる運動量、戦術眼、そして攻撃的な選手でないと機能しないような気がします。

個人的に藤田選手をサイドバックに推する理由はそれですが、残念ながら、コンサドーレの選手にあれもこれも望むのは酷だと考えています。能力的にはそこまで要求するのは無理です。J2なら可能性はありますが、J1では難しいと思います。

よって、結論は「勝利を目指す」、と言ってもJ1残留には固執していません、モチベーションを上げる、ヤル気を持ってもらう意味で、守備的な戦術だと思いますが、「3-5-2」でもいいのかなぁと考える次第です。

異論・反論・オブジェクションはあると思いますが、現実(とは言っても、J1残留には私は固執していません)を見つめた選択肢として「3-5-2」を考えてもいいかなぁと考えた訳ですが・・・。

posted by akoakuts | 2008-07-03 22:46

Re:クライトンをもしトップ下に起用すると。(フラッ太さんへ)

全然長文問題ないですよ~。一杯書き込んでいただいて、むしろ、ありがとうございます。

キャプ翼がなければ、サッカーにここまでのめり込むこともなかったと思うので、
キャプ翼が悪いとは思ってはいませんけどね!(笑)
三角跳びの練習とか意味不明にやってましたから(笑)

イングランドのCHは、機を見て攻撃参加します。
だから、ボランチと呼ばずにCHなわけですが・・・。
でも、クライトンを生かそうと思ったら、やっぱりボランチの位置なんですよ。
後は、チームでカバーするのか、本人に求めるかは監督の判断次第かと・・・。

posted by whiteowl| 2008-07-03 22:58

Re:クライトンをもしトップ下に起用すると。(akoakutsさんへ)

>守備的な戦術だと思いますが、「3-5-2」でもいいのかなぁと考える次第です。

守備的な戦術と割り切って、3-5-2を選択するのは私もありだと思いますよ。
確か前回のコメントの返事でも書いてます。
ただ、その場合、リトリートのカウンターサッカーしか
出来ないので、この先に発展性がないってことですよね?
札幌時代の岡田サッカーの再来ですよね?(笑)

それよりは、少なくとも三浦サッカーの方がましだと思うんですよね、私は(笑)

posted by whiteowl| 2008-07-03 23:08

Re:クライトンをもしトップ下に起用すると。(akoakutsさんへ)

>選手の個々の能力を考えると、「4-4-2」は難しい
これの根拠って何です?単に最終ラインにもっと
数を揃えないと守りきれないということですか?

akoakutsさんが、そういう意図かどうかはわかりませんが、
ゾーンが無理なら、マンツーというのも良く見ますが、
選手個々の能力が落ちることを認めているのに、マンツーで守って
守りきれるとは思わないんですよね、私は。

>サイドバックは攻守で活躍できる運動量、戦術眼、そして攻撃的な選手でないと機能しない
もう一つ条件をあげるなら、CB並みに守備が出来ること。
藤田は、そこが問題かと思います。
緑の18歳に当たり負けしてましたからね・・・(・・;)
SHにもっと守備ができて攻撃も出来る選手がいれば、
クライトンがあがってもいいのでしょうが・・・。

posted by whiteowl| 2008-07-03 23:50

Re:クライトンをもしトップ下に起用すると。(再度whiteowlさんへ)

う~ん、私の考えがうまく伝わっていないのかもしれませんが、現在の「4-4-2」という戦術では、オフェンシブな選手と、ディフェンシブな選手という区別はあまり意味がなく、強いて言うと、CBなら高さやフィジカルが強いとか、SBも、攻撃と守備ができることが前提になりますから、個々の運動量、戦術眼等々の能力があることが前提になります。

さて、その視点でコンサドーレの選手を見る限り、残念ながら「帯に短したすきに長し」ですから、攻撃と守備を兼ね備えたことを前提とした「4-4-2」よりは、攻撃と守備がはっきりとした「3-5-2」の方が現実的だと考えるからです。

また、クライトンに関しては攻撃では存在感を示しますが、ディフェンスは・・・(実際、彼のプレスが甘く、ピンチを招くことは結構多かったのを記憶しています)。
要は、適材適所でいかないと難しいかなぁと思いますけどね。

したがって、whiteowlさんの言う、
>SHにもっと守備ができて攻撃も出来る選手がいれ
 ば、クライトンがあがってもいいのでしょうが・・・。
という考えには賛同できません。

しかし、そうしたサッカーが面白いかどうかと言われればもちろん「つまらない」です。

でも、「つまらない」サッカーでも勝てれば、彼らの自信やモチベーションのアップにつながるというのが私の考えです。

で、藤田の件ですが、彼には「攻撃」のプラスαが「守備」でも活きるというのが起用の理由です。

「4-4-2」でも、「3-5-2」でも、対面するSBは、「攻撃」と「守備」の駆け引き=陣取り合戦の様相を呈していますので、守備の弱さは目につむっても、彼の「攻撃」センスを武器にしたいと考えるからです。

また、彼の良さを活かすのであれば、守備に難点があるわけですから「3-5-2」という守備的な陣形がベストの選択と考えるわけですが、whiteowlさんはどう考えますか?

柴田選手は拾い物だと思いますが、彼にハイレベルな「4-4-2」より、負担の少ない「3-5-2」の方が彼の良さを引き出せると思いますが・・・。

>ゾーンが無理なら、マンツーというのも良く見ますが、選手個々の能力が落ちることを認めているのに、マンツーで守って守りきれるとは思わないんですよね、私は。

高い戦術眼や能力を要求する「4-4-2」より、単純な「3-5-2」の方が彼の良い部分を発揮させられることができるというのが私の考えです。「選手個々の能力が落ちることを認めている」からこそ、「3-5-2」だと主張しているつもりですが・・・。

J2最下位のときのコンサドーレの選手を思い出すと、おっかなびっくりのプレーばかりが強く印象に残っていますが、それは技術とか体力とかではなく、気持ちの問題が一番勝敗に影響していたように思います。

そして、今のコンサドーレの選手を見ると、気持ちの部分でネガティブな雰囲気を強く感じます。

よって、そうしたネガティブな気分を一掃するのは「勝利」ではないかというのが私の主張です。

ただ、誤解がないようお願いしたいのですが、国内・国外トップレベルの選手が11人そろったからと言って、J1で優勝できるとは思っていません。したがって、コンサドーレの選手の能力が劣っているからと言って、それをマイナスには考えていません。

むしろ、その能力を発揮させるのであれば、陣形を変えてもいいのではというのが、私の主張なんですが・・・。

で、そうした経験は来年につながると思います。
私はJ2に落ちることを悲観的にはとらえていません。
J1を肌で感じ、J2落ちを経験することは、さらに飛躍する糧になると思います(心配なのは、HFCに再度のJ2落ち以降の体力があるかどうかですが)。

「負け」をネガティブにとらえるばかりではなく、将来につながる「ポジティブ」なきっかけとした方がいいと、私は思っています。

whiteowlさんの反論を期待しています(というか、飲みながらでもいいんですが・・・笑)。

posted by akoakuts | 2008-07-04 22:19

Re:クライトンをもしトップ下に起用すると。(akoakutsさんへ)

>守備に難点があるわけですから「3-5-2」という守備的な陣形がベストの選択

ですから、守備的な3-5-2は選択肢として十分ありだと思いますよ(笑)。

ただ、

>将来につながる「ポジティブ」なきっかけとした方がいいと、私は思っています。

ここの部分で、この先のことを考えるなら、
下手にシステムいじって3-5-2にして落ちるくらいなら、
私は4-4-2で戦術的に何か残れば良いかなと思います。

問題の核心は、akoakutsさんも言われるように選手が消極的な点です。
システム変更が選手が変わるきっかけになる可能性は十分あります。
しかし、3-5-2を導入してしまうとまるっきり別のチームになります。
それが吉と出るか凶と出るかはかなりの賭けです。

多分、「3-5-2の導入=三浦監督の解任」じゃないんですかね?

posted by whiteowl| 2008-07-05 00:04

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