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2011年03月01日

浮世絵と木管五重奏@近美

2月5日から道立近代美術館で「浮世絵細見 いきな女の江戸ぐらし」が催されていますが、その関連事業として(というより、これくしょん・ぎゃらりぃ「日本の美」開催記念として)、2月26日(土)の午後に「木管五重奏」のコンサートがありました。

最近、コンサートを聴くために美術館を訪れているような気がしないでも・・音楽も美術と同様に、腹は膨れないけど脳細胞が満たされるから同じジャンルです。

この演奏会は「春を呼ぶコンサート『展覧会の絵』」と題され、奏者は木管五重奏団「ウィンドアンサンブル・ポロゴ」というグループでした。

外の天候は時折吹雪模様になり、音楽だけで春を呼べるとは思えないような厳しさでした。

ロビーに集まってきた聴衆
今や遅し
いくら入場無料でも荒天だからこの程度だろうと思ったら、後からどんどん集まって席が全く足りず、ベンチやパイプ椅子を次々に足しても「立ち聴き客」がかなり出ました。

あれ・・木管五重奏なのに、演奏者用の折り畳み椅子が6脚ありますよ。

開演が近くなり、2階の控室からエレベーターに向かう演奏者達
階下の会場に向かう

拍手の中を颯爽と奏者が入場します。
いよいよ入場

所定の位置に付きました・・暗くてブレてますが、左からフルート、オーボエ、ホルン、ファゴット、クラリネットです。
整いました
ホルンは金管だから木管は4本だけじゃないの?とか、フルートは金属で作られてるから金管じゃないの?とかいう疑問は自分で解決して下さい。

余った椅子は、ワイヤレスマイクを置くために用意されたものでした。
このワイヤレスマイクが曲者で、度々音声(電波)が途切れるし音が篭もるしで、少々お粗末でした。地声でも十分に聞き取れたけど。(笑)

曲はドビュッシー、シューベルト、クライスラー、ムソルグスキー、ロジャースの曲(抜粋も含む)を合わせて十数曲でした。

 
中略:演奏中の写真はありません。

 
1時間弱で演奏が終了し、花束を受け取って引き上げます。
自由解散

このグループは出張演奏や講習会に出向くことが多いようですが、近々自主公演も行われるそうです。→公演予定

聴衆はこの後、特別展を観たり常設展を観たりするなど、冬場の端境期の割には入場者数が多かったようで、集客のイベントとしては功を奏したようです。


さて主目的?の浮世絵ですが、実は先々週も鑑賞したので今日は2回目です。

浮世絵は現代でいうファッション雑誌とか商品カタログのような役割を果たしていた訳ですから、そこに描かれた江戸時代の美女の基準を覗い知れるのはもちろん、当時の庶民の生活様式を垣間見ることが出来ます。

展覧会のパンフレットをスキャン
パンフレット

展示品に当美術館所蔵の作品が多いのは当然ですが、函館市中央図書館市立函館博物館道立函館美術館などの所蔵品が多くて意外でした。

 
浮世絵以外の展示品としては、化粧道具や着物や装身具が多く、凡そお洒落に関する庶民(および武家や花魁など)の調度品を各地から集めた感もあります。
果ては、旅の道具として実物の駕籠も展示されていました。

化粧道具と雛人形は伊達市開拓記念館松前城資料館からも出品され、着物は旭川市の国際染色美術館からの出品もあって、企画も工夫したんだろうと思われます。

薄暗くて遠くに置いてある刺繍の模様を双眼鏡で見ていたら、デジカメと勘違いされてスタッフが注意しに寄って来たという・・。

着物の柄として友禅や小紋は珍しくないし、更紗があることも知っていましたが、「友禅と更紗」という組合せや「小紋と更紗」という組合せで縫い合わせた着物があることに、少々驚きました。何でもあり、みたいな。

花魁の着物なんて、これでもか!っていうくらいド派手で、小林幸子の衣装を連想しました。

 
もうすぐ楽しい雛祭りですが、普段は伊達市開拓記念館に所蔵・展示されている貴重な雛人形が札幌に出張しているため、本家ではお留守になっていることを知らずに期待して享保雛を見に行く人がいたら気の毒ではあります。


個人的に最も頭を悩ませたのが「江戸の地名の判じ絵」で(笑)、隣に掲示されている解答を見ないで考え当てるのが醍醐味です。

簡単に分かる問題もあれば、よくこんなことを考えるもんだと(他人事のように)思う判じ絵もあって、東京(江戸)の地名をよく知らない人間にとっては苦しい作業でした。

 
美術館の前庭にある黒御影石の彫刻:「雲の砦Jr.」by 流 政之
雲の砦@グラウンド・ゼロ のミニチュア
これは「グラウンド・ゼロ」に立っていた彫刻「雲の砦」のミニチュア版で、片側にだけ雪が乗っていて面白かったんです。(撮影:2010/12/18)


posted by 雁来 萌 |23:31 | 雑念 | コメント(1) |

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この記事に対するコメント一覧
ポロゴって幌五なの?

楽団名の「porogo」って、イタリア語みたいな響きだけど、どんな意味なのかなぁー? と思ったら、札幌の五重奏団だから「幌五」なんだそうです。
「コンサドーレ」に優るとも劣らない、人を食ったネーミングだと思いました・・こういうの大好きですが。

posted by 萌| 2011-03-07 21:09

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