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2005年11月25日

大所高所から

ユース世代の大会もほとんどが土・日・祝日に集中するため、ユースの選手達はトップチームの試合を見れないことが多いんですが、たまにトップチームの試合を観戦することがあります。

札幌ドームの場合だと、メインスタンド上段のプレス席の後方にまとまって座っており、コンサのジャージを着た団体を見かけたことがあるかと思います。私がトップチームの試合を観る時の楽しみは、「今日は何年生の選手が観戦に来てるかな?」とか、「今日のドールズのメンバーは誰々だろう?」とかで・・不謹慎で済みません。

で、今回の話を「トップチーム」というカテゴリに入れなかった理由は、試合観戦もトレーニングの一環だろう、と考えるからです。
彼等が座っている席はかなり高い位置にあり、あんな高い場所からピッチを見下ろしたって、背番号もよく見えなくて、どこに誰がいるのか分かり難いだろうと思います。個々のプレイヤーの細かい技術なんてほとんど分からず、フォーメーションとか位置取りとかが分かる程度だろうと思ってます。

上段からのピッチの眺めを「まるでビリヤードだ」と表現した方がいましたが、確かに、柔らかい緑色の台の上をボールが転がって行きます。宮の沢のコレクションハウスに置いてある「バビーフット」というサッカーゲームを、隣の部屋から操作するようなもどかしさかな?と。
展望台に昇って見下ろしたことがありますが、コンクリートの床を歩いている作業員が蟻のように見えました。人間とは、ちっぽけな存在であることを痛感します。(蟻の皆さん、失礼しました。)

ヨーロッパでプレイしている某選手などは、ピッチレベルに立っていても、上空から見下ろした(鳥瞰写真のような)映像を脳内に描くことが出来るそうです。
試合を観戦している側の人間ならばピッチ全体を見下ろせる場所にいるから、逆サイドがドフリーだということも分かるでしょうが、プレイ中の人間が地上1.5m程度の高さから周囲を見回して、どうして逆サイドにピンポイントのパスを出せるのか、凡人の私にはよく分かりません。(これでも、右脳を使うことは得意な方なんですが。)
常日頃、上段からピッチを見下ろす訓練をしていれば、たとえ地ベタに立っていても上空から見下ろしたような視野でピッチ全体を把握できるようになる・・んじゃないかと想像しています。

ここで例え話ですが、
一般の市民は、自分が住んでいる地方の天気予報を見た(聞いた)時に、自分の家の周りでの天気変化を予報してくれている、と信じていることが多いようです。
一般向けの天気予報とは、○○地方全域での天気変化を表現するために、最大公約数的に当てはまるような言葉を選ぶので、自治体別・町内会別のような細かい地域での天気変化を説明できないことがあります。
ところが十勝地方などでは、畑1枚ごとに天気変化が違ったりします。(右側の畑では雨が降っているのに、左側の畑では降っていないとか。)

予報を発表する側は○○地方全域を考えているのに、天気を判定する側は自分の頭の上しか見ていません。自分の畑に雨が降らなければ(極端に言うと自分の頭に雨が当たらなければ)、「雨は降らなかった」と判断します。地面に立っている人間が見渡せる範囲は、実は非常に狭いもんですが、日本全体を見渡しているかのような錯覚を抱いてしまうほど、人間は自己中心的な生き物です。

静止気象衛星「ひまわり」は、地上3万6千kmの上空から地球全体を見下ろしています。そこから送られてくる映像は、地球上のどこで何が起こっているのか、手に取るように分かります。その映像をイメージしながら、自分の周りで起こっている気象現象を観察すれば、現在自分が置かれている状況や、将来遭遇するであろう事態を予想できて楽なんですけどね。。。

さて話は再び変わって、
トップチームの試合を上段から見下ろしているユース選手達の網膜には、トップチームの闘いっぷりは、どう映っているのでしょう?
去年だったか、「(トップチームは)今は弱いけど、僕達が強くするから大丈夫だよ。」(←新聞記事による)と言ったU-12の選手がいました。彼は今年中学生になり、うちのU-15チームで練習に励んでいます。


posted by 雁来 萌 |21:18 | 日々精進 | コメント(0) |

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