2009年01月01日
久し振りの「うるう秒」
今年は久し振りに、1月1日9時0分0秒に「うるう秒」が挿入されることになりました。→総務省の報道資料 以前は毎年のように「うるう秒」で調整していた時代もあって、地球の公転がどんどん遅くなっていることを実感してたのに、最近は聞かないなぁと思ったら、3年前が最後だったそうです。
「うるう秒」とは何であるかを勉強すると、以前に使っていた「グリニッジ時(GMT)」または「世界時(UT)」と、最近の「協定世界時(UTC)」との違いがよく分かります。(分からない?) 1月1日の9時(UTCの0時)に調整するというのも、世界的に統一(協定)して調整する必要があるからですね。 第1回目の調整が行われた1972年以来、今回で24回目の調整になり、これだけ調整が繰り返された結果、どんな影響が出るかというと・・寿命が縮まります。 なぜなら・・仮に、1972年の1月1日に生まれた人がいたとすると、2009年1月1日0時0分0秒にはちょうど37歳になるはずだったのに、うるう秒の調整のお陰で、その瞬間はまだ37歳の24秒前でしかありません。 法律上は、「生年月日の応当日」の前日満了時(24時0分0秒)に加齢することになっているので、37歳まで生きられたはずの人が、36歳で死んでしまう現象も起こり得ます。 もっとも、そんなことを言い始めたら、うるう年は他の年よりものんびり生きなきゃならない、という論理にもなりますが。 2000年のJ2優勝記念グッズ・・まだ動いてます
「うるう」という言葉の呼び方が統一されていない、という問題を感じます。 「うるう秒」とは、いつもより多い「余分な秒」であり、太陰太陽暦の「うるう月」は「余分な月」です。 ところが「うるう年」とは「余分な年」ではなくて、「余分な日(2月29日)がある年」(または「余分な月がある年」)を意味します。 2月29日のことを正しく「うるう日」と呼ばれることは少ないし、「今年はうるう年だ」と言った場合、2008年と2009年との間に挟まった、「閏2008年」という年を意味するのではないので、用語として統一されていないと思います。 もし・・というか、確実にそうなるはずですが・・地球の公転がもっともっと遅くなって、太陽の周りを1周するのに50年もかかるようになってしまったら、夏(または冬)ってどんな季節かを知らない人が多くなり、次の夏(または冬)が来る前に死んでしまうことがあるかも知れませんね。 そうなる頃には、地球の自転も遅くなっているはずですから、1日の長さが今の1ヶ月くらいに伸びて、昼間は夏(夜間は冬)みたいな気候になるでしょう。 正月の話題として相応しい、壮大なお話ですね。
posted by 雁来 萌 |21:37 | 気象細事記 | コメント(0) |
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