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2008年09月20日

太陽に当たらない夏(3)

  ~ 不発弾の処理・撤去 ~
 

【オッペケペ】
いったん退院して、1週間後の9月8日(父の命日だ・笑)に、外科へ入院し直しました。
入院も4回目となると、手慣れたもんです。これまでの入院はいずれも、本人の意思とは関係なく突然に、入院することが受動的に決められた状況(交通事故や失神)でしたが、今回は能動的に予め準備を整えてから入院できました。

入院当日は翌日の手術の説明があった程度で、ゆっくり食事を摂って穏やかに過ごしました。どんな処置をするのか知りたい方は、この辺を参考にして下さい。(気分が悪くなっても責任は持てません)

翌日は朝一番(時:嫌がらせか?)の手術で、その前に、胃液が逆流して肺に入らないように、鼻から胃へチューブを入れます。
口から食べた「うどん」を鼻から出す芸当のようで、想像以上にカーブが緩い経路ですが、チューブは飲み難いし鼻が気持ち悪いし、胃に収まった後も喉が痛いです。

事前に渡されたパンフレットによると、手術室で全身麻酔をかけるまでは意識がある、と書かれてありましたが、とんでもない。病室で注射を打った後は記憶が全く無く、病室を出て手術室に向かったことも知りません。

手術が終わってICU(集中治療室)へ移動し、意識が戻ったのが昼前ですから、2時間くらいの作業だったようです。
通常よりやや手間取ったのには理由があり、医師によると胆嚢が既に炎症を起こして膨らんでいたので、「よっぽど開こうかと思った」そうです。(アジやホッケじゃないんだから)

通常は腹腔鏡などを腹の3~4ヶ所に刺して、画像を見ながら胆嚢を切り取り、ヘソの下に空けた穴から取り出します。
しかし、胆嚢の炎症が重い場合や、表面が脂肪に覆われてどこが胆嚢なのか分からない場合には、腹腔鏡による処置では余計な所を傷つけてしまう事故を起こしかねないので、開腹して直接目で見ながら処置する方法へ変更します。

本来は、胆管を切除する箇所の両側を金属クリップで挟みますが、私の場合は胆管が膨らみ過ぎて挟めなかったので、縫い合わせたそうです。
そのせいか夜には発熱したし、術後の回復も標準より2日ほど遅れました。それでも余計なお切開をする開腹手術よりはマシです。

ICUの前の廊下は通り抜け禁止になっており、
集中治療室
私の病室などはこの奥にあるので、もう一方の廊下から迂回して行きます。
 

【開腹せずに回復】
ICUで一泊した翌朝に、鼻からチューブを外し(抜く時も気持ち悪い)、尿道のチューブも抜き(予想通り痛い)、ベッドの上でX線撮影をしてから、車椅子で病室に戻りました。さすがに(普段から低めの)血圧が下がっていて、歩いて戻るのは無理でした。

粥食とは言え、翌日の昼から食べれるのは嬉しいことですが、その代わり、目まいさえしなければ歩かされます。
傷の痛みをかばって寝てばかりいても得なことは何も無いので、たとえ痛み止めを使いながらでも歩いた方が、術後の回復には良いそうです。(癒着を防ぐ目的もある)
ただ私の場合は、胆管を縫合した部分が落ち着くまで腹からチューブ(腹腔ドレーン)が出ており、その先にバッグが付いています。これを吊るす点滴スタンドを引き摺りながら歩くのは煩わしいので、スタンドを使わなくて済む工夫をしました。←看護師さん呆れる(その2)

病棟内の階段(の手摺)
階段の手摺
ここを昇降して運動すると、結構キツいです。

外科の食事は内科と違って普通食で、内科では絶対に出てこないような食材や調味料も出てきます。
「えっ、こんな脂っこい物を食べてもいいの?」と思う場合もありました・・まぁ、食べ過ぎなければいいんでしょうけど。

術後2日目に、ベッドで上体を起こしてメモを書いていたら、軽く目まいがしました。ホントに目まいだと思ったのに、実は地震でした。
最初からS波だったので、遠方の地震であろうことは直ぐに分かりましたが、遠くてもこれだけ揺れてるのならば、震源近くでの揺れは相当に大きいことも想像されました。

腹のチューブが抜けた3日後からは、積極的に歩き回る気力も湧いてきたし、日に日に体を動かしやすくなりました。
退院する前日にヘソから血が出てきたのには驚かされましたが、8泊9日で退院できました。(ばっかり)
入院当日に呆れられたほど(日焼けで)黒かった腕や足も、退院時にはすっかり色が抜けてしまいました。(元々は美白な私ですから)

札幌市の中心部を前景にして昇る中秋の名月
取ってくれろ

当日の夕食のデザート
月よりの使者
献立表に「月見まんじゅう」と書いてあります。

次の日の献立も豪華で、翌日の退院を祝ってくれてるのかと思ったら、「敬老の日」という理由なだけでした・・嬉しいやら悲しいやら。
 

【おわりに】
不自由な身を案じて、病室にまでユースの試合速報を送って下さったサポ仲間の皆様、
病気平癒のために(?)、好成績を残して頂いたユース選手諸君、およびユース出身のトップチーム選手、
更新していないのに、ブログを訪れて頂いた読者の皆様、
・・・
にお礼申し上げます。
 

・・完


posted by 雁来 萌 |07:07 | 雑念 | コメント(0) |

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