2008年05月15日
夕張は廃虚と花の見どころ
5月10日(土)に、秘密の目的(笑)で夕張の奥の方へ探索に行きました。 夕張川の流れを大夕張ダムが堰き止めてダム湖を作っており、農業・治水などに利用されています。 春先には融雪水を湛えて満水状態になっていますが、この大夕張ダムのすぐ下流にもっと高い「シューパロダム」を建設し、貯水量をさらに多くする工事が進んでいます。参考→ダムの工事 2013年度の完成を目指して、現在は堤体の工事や国道の付け替え工事などをしています。現在の道路や旧い集落、大夕張ダムさえも水面下に沈む予定で、もったいない気がします。
ダム湖に沿って上流側へ進むと、晴れて空気が澄んでいて夕張岳が綺麗に見えました。 もっとも、夕張岳は北広島あたりからでも遠望できますが。 この山は登ったことがあり、珍しい高山植物が豊富です・・と書くと盗掘する人達の目に留まるしな。 明日に架ける橋 シューパロダム完成の暁には水位が上がるので、国道も高い位置に移されます。 黄泉の国への入口? 旧大夕張鉄道のトンネルが塞がれていて、鉄な人には線路や駅舎の跡地が容易に見分けられます。 鹿の足跡ですね、これは
今頃になってヤマザクラが満開だったりしたので、本来の目的とは別に、かなり寄り道をしてきました。 小さな沢から水が流れ込む湿地には、ミズバショウやエゾノリュウキンカなどが咲いていました。 ミズバショウ 湿地の代表的な植物で、白い部分は花びらじゃないんです。茶色い「ザゼンソウ」は見かけませんでした。 エゾノリュウキンカ(ヤチブキ):おひたしなどにして食べます。 バイケイソウの若株:毒があります。 ユキノシタ ネコノメソウ:水がかかる場所に育ちます。 エゾエンゴサク:林の中の草地などに群生します。 エンレイソウ:湿った草地などで見れます。 シロバナエンレイソウ 花が大きい種は「オオバナノエンレイソウ」で、北海道大学の校章になっています。 ニリンソウ:花が二輪ずつ出るという意味 下流の地域では満開でしたが、上流の方ではまだ蕾でした。 食べられる山菜ですけど、有毒のトリカブトの葉がこれに似てるので、たまに中毒事故が起こります。 フッキソウ・・ 林床に密生し、葉が厚くて光沢があります。
廃校になった、旧鹿島小学校の校庭に (今回の目的ではない)アメダス鹿島があります。 旧富野小学校・・さすが夕張です。 たとえ幹は倒れて枯れるとも、枝や葉は生きています。教育的な配慮からか、校庭で大切に育てられていました。(廃校になったんですけど) 枯れてしまった枝は 金次郎さんが拾い集めて、薪として利用します。 夕張にはもっと集落や廃屋が残ってるかと思ってたんですが、市街地から外れた地域には何も残っていませんでした。余計な物を残しておいたら、後でダム湖に浮かんで困るんでしょうから。 一般的に、人間が住んでいた場所は平坦になっていて、水仙とかルピナスなど(の生命力が強い園芸品種)が生えているので、一見してすぐに分かります。 兵どもの夢の跡です。
posted by 雁来 萌 |07:41 | 蝦夷の細道 | コメント(0) |
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